ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

対北朝鮮の揃い踏みとは

2016-04-03 11:20:32 | 日記
え~!今日はエイプリル・フールじゃないよな。

新聞各紙の社説をチェックし始めて、

私は思わずそう声を上げてしまった。

国論が割れているだけでなく、新聞の言論上ですら合意が成り立たない現状をとらえて、

私はブログで「嘆かわしいかぎりだ」と書いたばかりなのだが、

この日(に限ってのことだと思うが)、

状況はまったく違っていた。

各紙の社説は見出しがほぼ同じ、

その主張の内容までも寸分違わないのだ。

朝日の見出しは、「軍事的な挑発をやめない北朝鮮にどう対処するか」、

読売は「日米韓首脳会談 対「北」で協力の実効性高めよ」、

毎日は「日米韓 結束で対北朝鮮抑止を」、

日経は「日米韓連携で北の挑発防げ 」、

といった具合である。

主張の内容は、改めて記すまでもない。

見出しから推して知るべしである。

まあ、敵の敵は味方ということか、

国論も日経の見出しにある「日米韓連携で北の挑発防げ 」というスローガンで一致しているし、

これに反する主張をすれば

「この国賊め!」と言われかねない剣呑な雰囲気もあるので、

ジャーナリズムの側も、勢いそうならざるを得ないのだろう。

ただ、朝日だけは、「強硬な対決の姿勢だけでなく、対話による交渉の姿勢にも備えよ」と、

朝日らしさを捨てていない。

でもあれだね。

この朝日の気持ちも分かるんだよね。

なにしろ「合」(synthesis)もへったくれもないほど、それほど堅固な国論の、

「正」の一枚岩の大合唱と来ては、

かえって危険な気がしないでもないからね。

一糸乱れない社説の揃い踏みは、

北朝鮮の「朝鮮中央テレビ」でお馴染みの、

あのオバサン・アナウンサーの絶叫口調を思い起こさせるんだよね。

とはいえ国論の不統一もそれはそれで困るし。

まあ、痛し痒しといったところかな。
コメント
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