ショッキングなタイトルですが、本題は「パナマ運河」です。
エボラ出血熱の患者(WHOの職員)が今朝西アフリカから北ドイツ・ハンブルクの病院に搬送されたとテレビで報道されました。最近、視聴者の不安をあおるような、興味本位の報道が増えているのは困った傾向だと思っています。
西アフリカで発生した今回の伝染病関連の報道を聞くたびに私が思うのは伝染病蔓延の恐れではなく2年前2012年1月に訪れた「パナマ運河」です。
伝染病が蔓延している西アフリカの国のひとつにリベリアがありますが、リベリアの首都が「モンロビア」だということを知っている人は少ないのではないでしょうか。
実は私もパナマ運河で"MONROVIA"と船尾に記された大型タンカーを目にするまでこの都市の名前を聞いたことはありませんでした。
船舶にかかる税金などの費用を低くおさえるためこの大型タンカーはリベリア船籍だったのです。パナマ船籍にするとパナマ運河の通航料も安くなるそうです。
パナマ運河の通航料はタンカーだったらトン数やクルーズ船だと乗客数などに基づきパナマ運河庁が定めていますが、平均で500万円、豪華客船だと3000万円もします。
でもいくら高額でも危険なホーン岬を通過するルートよりは期間的にもパナマ運河を通航する方が有利なのでパナマ運河の使用は大変人気が高く豪華客船は1年以上前から予約を入れるそうです。ちなみに日本の豪華客船「飛鳥II」は来年の世界一周クルーズでパナマ運河を6月16日に通航する予定だそうです。
パナマ運河の見学はパナマ・シティ(上の写真)から6kmのミラフローレス水門に行くのが一番手軽ですが、私たちはパナマ・シティのバルボア港からコロンまで行き、バスで引き返す所要8時間のクルーズに参加しました。
大変な難工事の末に完成した運河ですが、次の写真は中でも岩盤が堅くて掘削に苦労した箇所です。
パナマ運河の狭い区間では船舶が自力で航行できないため専用の電気機関車を用いて船を牽引します。これが日本製の車両で、日本人としてはちょっと鼻高々でした。
ところでパナマ運河を通航する船舶の船尾に"MAJURO"と書かれたタンカーもあったのですが、さてこの船舶の船籍はどこでしょうか。もし地図を広げることなくおわかりの方がいたらスゴーイ(私は初めて目にしました)。