気がつけばふるさと離れて34年

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「超絶技巧の日本」展

2018-03-28 15:31:08 | 日記
先頃、ケルンの日本文化会館では「超絶技巧の日本」展が開かれていました。



19世紀のヨーロッパのジャポニスムの流行に大きな役割を果たした明治期の工芸品を伝統とする現代アーチストの「超絶技巧」の作品が展示されていました。




やはり一番よく知られているのは大和絵や浮世絵のようなタッチの緻密な画風の山口晃でしょう。
日本橋三越本店の絵です。



私は「プラチナ彩」の山本一洋の飾り壺や紙によってまるで本物の野菜のような食感を表現した鈴木康弘の「キャベツの器」にも驚嘆しました

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森に暮らす

2018-03-26 17:35:01 | 日記
岩手県住田町が母校の大学と連携協定を締結したと友人が知らせてくれました。



私が在学中はなかった総合政策学科が教育、文化、国際化、地域まちづくり、人材育成などの各分野で連携協力を展開してゆくのだそうです。

大学の総合政策学部の教授らが東日本大震災後、医療福祉介護分野で住田町の支援をしたのがきっかけで町との関わりが強まり、2017年には同学部の学生たちが訪れ、住民らと交流を深めながら研修、そして今回の相互連携の協定に繋がりました。

住田町は実家のある大船渡市から車で20分程の隣町です。

人口は6000人ほどで町の面積の9割まで森林によって占められる緑豊かな地区です。
町では「森林、林業日本一」を目指しています。

住田町が一躍注目を集めるようになったのは2014年に純木造建築の新しい町役場が完成してからです。


このユニークな木造建築の71.5%に町内産材が使われているということです。
「木材活用コンクール」農林水産大臣賞や「木材利用優良施設表彰」林野庁長官賞など数々の受賞に輝いています。

一時帰国の度にこのユニークな木造建築に注目していましたが、通り過ぎるだけでした。
今年は時間をとって内部を除いてみたいと思っています。

若い頃は都会の生活に憧れましたが、ドイツで森の近くに暮らすようになって、もうビルが林立する都会での暮らしは難しいかもしれない、やはり住田町のような森林に囲まれた暮らしは精神上良いのかもしれないと感じるようになりました。

先日、東京に出張した知人が5日間、都心のホテルに宿泊して、どうしても緑の中に身をおきたくなって、鎌倉に行ったということですが、高尾山あたりの方が良かったかもしれなかったですね
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時事ひとりごと - 31(国会)

2018-03-24 18:19:26 | 時事ひとりごと
この間、一週間の仕事の最終日は自由時間となり日本からの訪問客と一緒にボンにある「国立歴史館」を訪れました。



この歴史館には1945年以後、現代までのドイツ連邦共和国の歴史を記録する文書や品々が展示されています。

自国の歴史を記録する展示館では、国民の愛国心を助長するような国粋主義的なものや、他国を批判するような展示も避けるべきでしょう。

この国立歴史館の展示はそういう意味では中立的で、これまで批判されることもなく、学校の歴史、政治教育の一環として多くの生徒が訪れています。

歴史館を設立したのがコール元首相で彼は歴史学者であったことも良い歴史館となっている理由のひとつかもしれません。

1945年以後ですから第二次世界大戦後、ドイツが東西に分断され、その後再統一するまでの展示に多くのスペースがさかれていますが、

現代史ということで最近の展示には欧州内で問題になっている「難民の流入」もとりあげられています。




中に戦後の西ドイツの国会の一部を再現した部屋があります。

丁度ギムナジウムの生徒が「未来の国会議員」になり盛んに討論していました。

皆、茶化すことなく、結構真面目に討論をしていた態度に好感がもてました。



それで今、日本で話題になっている予算委員会での集中審議を思ったことでした。

確かに予算委員会は重要な委員会ですから国政にかかわる議論をするのだと思いますし、あの場でしか閣僚の責任を問うことはできないということは理解できます。でも予算委員会って本来は来年度予算を審議する場所ですから、あまり「森友問題」に時間を割くのはどうなのでしょう。

ドイツでも以前、連邦大統領がおひとり(ヴルフ元大統領)はホテルの宿泊費を支払ってくれた知人の広告会社に便宜をはかったとか色々メディアで騒がれて辞任した方がいましたし、もう一人(ケーラー元大統領)は確か連邦軍のアフガニスタン派兵に関して、人道救援のため必要という点だけではなくドイツの安全な貿易活動を確保するためとか述べ、批判されたことが辞任の理由ではなかったかと思います。
でもこのような批判が国会の例えば財務委員会で審議されたりしたことはありませんでした。

特にケーラー元大統領はコール首相政権時の東西ドイツ統一の混乱していた時期、財務省の事務次官として東ドイツへ西ドイツマルクを導入した立役者ですし、その後はIMF(国際通貨基金)の事務局長として活躍し、清廉潔白な人物として人望がありました。彼の辞任は(私も含め)未だに惜しまれています。

アメリカの大統領もそうですが、今話題になっている日本の政治家も辞任しても誰も惜しまないような気がします。



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感動したことー「愛」という名の夫婦

2018-03-18 17:33:46 | 日記

先週は月曜日から金曜日まで仕事でした。

今年三度目の風邪(がようやく快復したところだったので5日間の仕事に対して不安はありましたが、

どうにか(倒れることもなく)無事終了することができて安堵しています

今回のテーマは介護保険における「在宅介護」でした。

日本の介護保険はドイツの介護保険をモデルにしていますが、大きな違いは日本では現物給付のサービスしか受けられないのに対して、

ドイツでは現物給付、現金給付、それに現物と現金をミックスした「混合給付」という選択肢があることでしょう。

日本で脳梗塞後や認知症により「要介護」と認定されるとケアマネージャーがどういう介護が必要かプランを設定してくれます。

ドイツではプロの介護福祉士やホームヘルパーに訪問介護を依頼することもできますし、あるいは同居している家族が介護して現金給付を申請することもできます。

ただ日本では結構、家族が介護をしているケースも多いそうで、その場合には介護保険からは給付が出ないことになります。
ということは、その介護を担当する方は「タダ働き」をしていることになります。

また介護ヘルパーさんがきて食事の準備をしても、要介護者一名分しか用意せず、介護している家族(配偶者など)分の調理をしてはいけないのだそうです。

それで日本でもドイツのように「現金給付」も考えてはという意見も出始めていて、今回大学の「高齢者福祉」の教授が視察にこられたというわけです。
ドイツでは近年、介護を担当する家族の負担を軽減するために様々な介護保険の改正法が制定されています。
例えば介護担当者が充電のための休暇旅行に出かける時の補助金支給や代替介護人の派遣、施設のショートステイなどです。
また毎月一定の額の現金が給付され、それを家事援助に支出することもできます。

要介護者と介護を担当しているご家族にインタビューしたのですが、日本だったら絶対「特養」に入居しなくてはならないだろうなぁと思われるケースでも「在宅介護」で頑張っている姿に感動しました。

一件だけ例をあげます。

そのお宅ではご主人が交通事故後、要介護状態になり認知症が進み、現在は一番高い要介護度で歩行はできず移動は車椅子だけです。

奥様は「絶対施設などには入れない」とおっしゃっていましたが、あんな素敵なご自宅だったら、どんなに高級な有料ホームでも入れたくないというのは理解できます。

「夫は自分の状態に不満で時折、私に辛くあたることもあるけれど、これは病気だからで本当はとても良い人だというのはわかっているのよ、でもね、私はこれまで夫と一緒に暮らしてとてもハッピーな時間を共有できたからこのように介護できるのだと思うの」

このご夫婦の苗字は「愛」という意味のドイツ語の「リーベ」さんです。

在宅介護の状況だけではなく、施設介護も視察しましたが、4年前にできたという新しい「特養」の写真を掲載します。

入居者の嬉しそうな顔を大きくアップした写真がホームの窓に飾られています。



この建物の中には寝たきりの重症の認知症の人たちも入居しているのですが、その入居者(10人)は一日中個室のベットに寝たきりになっているのではなく、日中はベットごと「共同のホール」に集まって一緒になり、日常の生活音が聞ける状態におかれるのだそうです。

「要介護」になると社会参加は難しくなるといわれますが、このような形だと「寝たきりでも」社会参加は可能です。

尊厳のある人生の終末期とはこういうことなのかもしれないと思ったことでした。

最後にこの地区にある教会の十字架のキリスト像の写真です。

10世紀頃に制作されたとても古い像ですが、特徴はイバラの冠がなくなり「苦しみから解放された」キリストの姿が表現されていることです。








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慰めに来てくれたのかな

2018-03-11 17:16:24 | 日記
今日はドイツのテレビでも7年前の津波の様子や「復興祈念式典」を報道していました。

私はいつも高田松原の「奇跡の一本松」に思いを馳せます。


仲間だった松が周りに一本もないのはやっぱり孤独なのだろうなぁ。

私は毎年海水浴に出かけた松原をもう見ることができないのは寂しいです。


少し寂しい想いで空を見上げていたら向かいの土手に久し振りに姿を見せた白猫君が私のことを見つめていました。
慰めに来てくれたのかな→ありがとうネ。
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