気がつけばふるさと離れて34年

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『須賀敦子の手紙』

2024-05-12 10:34:00 | 読書



一時帰国前に友人に書籍の購入をお願いしています。
電子版では入手出来なく、忙しい一時帰国中の購入は難しいと思われる書籍です。
今回購入して頂いた中で一番嬉しい本でした。
Kさん、いつもありがとうございます。

「好きな作家は?」と問われたら真っ先に挙げるのが須賀敦子さんです。
この本にはイタリア人の夫ペッピーノさんと死別して、1971年に帰国した須賀さんがこころを許す友人夫妻に出会い、
このご夫妻に宛てた1975年から亡くなる前年の1997年までの55通の書簡全てが封筒の表書きや手紙の写真と共に収録されています。

あとがきの松山巌さんの文章が私の感想を代弁しています。
「コーン夫妻に宛てた須賀さんの手紙を読み、良かったな、と感じたのは、彼女に喜びを分かち合い、恋を失ったことから教師生活の苦労まで、愚痴も言い合える友人が二人も晩年にいた事実だった」

この本は「つるとはな」という人生の先輩に話しを聞く雑誌の創刊号と第2号に掲載された書簡に加筆修正、再編集され出版されたということです。
「つるとはな」という雑誌にもいつか目を通したいです。
挿入されていた栞の創刊号p.47の文にも心惹かれます。
「私たちは求めすぎるから悩み、不安になるのだと思う」


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