放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

京都から大阪へ

2021年03月24日 | 大阪編集精進道

こんにちは。ご無沙汰しております。

なんて挨拶から始まるブログ記事を書いたのは7年ほど前。
時間というものはあっという間に過ぎ去りますな。まさに光陰矢の如し。

さて、ご報告です。
この度、京都の編集プロダクションで働く日々から離れ、転職をすることにしました。
4社目です。
まさか自分の人生がこれほど仕事を変えるとは思ってもみなかったけれど、そういうことになっちゃったんだから仕方がない。
勤務地は大阪です。

4月下旬まで現在の会社に勤め、その後、このご時勢ではありますが、ちょっとだけ妻を放置して旅人に戻り、連休明けから新しい仕事に就く予定です。

転職なんて、本当にタイミングでしかないんだけど、自分でも驚くくらいのスピードで決めてしまいました。
この一年、コロナ禍で自宅勤務になって、誰とも会わない、話さないのが当たり前になっていて、少しだけ自分と向き合う時間が増えたのがきっかけだったのかもしれません。
40代も半ばに差し掛かり、これからの人生を考えてみたときに、もう少しだけこの業界で編集者として働いていきたいと思ったんです。

と言っても、別に今の仕事に不満があって辞めるわけではなく。
仕事は任せていただいている部分が多く、極端な表現をすれば、自分の好き勝手にやらせていただいているような、申し分ない環境でした。京都にまつわるいろいろな人に出会え、現場を見ることができ、観光客の立場では足を踏み入れることのできないエリアを覗いたりと、京都での7年間は本当に楽しい日々でした。
そして、時間も自分で比較的自由に調整することができたので、会社員という立場でありながら、さまざまなところを旅することができました。

ただ、年齢を重ねてきた中で、現場の空気感と自分との温度差というか、雰囲気の乖離を感じることが多くなったのも事実。正直、これが今回の離職の大きな理由の一つです。
自分は編集者という立場で、企画をたてて、ライターやカメラマンに仕事を依頼して、頭の中のアイデアを形にしていく仕事がほとんどでした。
京都に来ることになり、編集プロダクションという言わば下請けの立場に変わり、発注する側から仕事をいただく側に変わったことで、仕事との向き合い方が大きく変わりました。もちろん、そんなことは覚悟の上での上洛だったわけです。
かつて自分が編集者だった時期は、一緒に仕事をするメンバーは、やはり気心の知れた人を選ぶことが多く、必然的に同年代が多くなってきました。おそらく僕がまだ東京にいて、会社は変われども、何かしらの媒体をつくっていたのであれば、前職などで得た人脈を活用してものづくりをしていたのだと思います。
そして、これからも何か手が足りないときがあれば、これまでの知り合いにまず声をかけると思います。
僕はこういう考えなのですが、まあ、多分ほかの人も同じ考えなんだと思ってるんですね。
そんな中で、仕事の発注元である編集の方々と、僕の年齢が年々離れていっていることに気づいたのは四十路になるかならないかの頃でした。
おそらく、出版社で働いていたら、40代ともなれば管理職になって現場仕事に出ることは少なくなるのでしょう。現場に出るのは、まだフットワークも軽く、頭の柔軟な若い人たちのほうがいい。
ライターとして現場に赴く度に、編集が若い人だった場合、こんなオッサンがライターで来るよりは、同年代の人のほうがいいに決まっている。これはかなり僕の偏見ですが、僕が編集者だったらそう感じるだろうと思うと、なんかもう取材に出ていく感じではないのかもしれない…とも思っちゃったんですね。
ライターとして、現場で直接いろいろな人に出会えるのは、本当に勉強になるし、楽しいし、ずっと続けていけるだけの仕事でもあると思うんです。でも、やはりちょっとでも仕事に対する姿勢に疑問を持ってしまったら、その隙間から水が滲み始めるように、徐々に新しい世界への興味が出てきました。
そしてもちろん、給料のことも。正直、紙やWeb媒体を中心とする業界でライターをしているとガッチガチに稼いでいくって結構厳しいと思うんです。業界そのものが斜陽ですし。


そんなことを自宅勤務をしながら、ランニングをしながら、もやもやと考えている中、まあひょんなことから次の仕事を知り、まったく新しい世界に飛び込んでみるのもいいかもしれないと思ったわけです。
いい刺激になるのか、悪しき選択になるのか、それは分かるわけもないので、今はただ次に向かって進んでいくことだけだなと考えています。

かつて僕が旅人だった頃、たまーにブログに「前へ!前へ!前へ!」と書いていました。
これは、中華人民共和国の国歌「義勇軍進行曲」の歌詞の一部(前進!前進!進!)をまねたもの。
今いるところから一歩進む、その積み重ねが旅になるのではないかということを考えてたわけですが、2021年になってもその気持ちは変わらず。
まだ旅の途上なのかもしれません。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まみ)
2021-05-29 11:07:46
新職場はどうですか?
今日は久しぶりにPCのブログを開き、リンクしている方々のところに行ってみました
随分長い歴史を感じながら~もうほとんどの方がブログ更新をしておられませんでした。私もツイッターとインスタがメインになり、いいねボタンを押そうとしている笑
撮った画像をPCに取り込んで加工して~って今思えばずいぶん面倒でした。あぁ~月日の流れを感じる
Unknown (にいや)
2021-11-09 09:35:28
まみさん>
こんにちは。本日、中途入社から半年を迎えました。まさか入院しているとは思いませんでした。人生山あり谷あり。これからも、よろしくお願いします!

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