放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

Mさんの腕前

2005年10月31日 | 半死的世界旅行
ラサからネパール国境までのランクルチャーターメンバーの一人で、
その後カトマンドゥ、ポカラとほぼ同じ日程で旅をしてきた仲間に、Mさんという人がいる。

Mさんは元板前さんで、仕事のイメージそのままの、どっちかというと寡黙なタイプの男前さんなのだが、ネパールで毎日ブラブラしているということで、
「Mさん、ちょっと料理つくってくださいよ~」
と軽く言ったのが、イベントが少ない最近の状況では一大イベントとして、先日Mさんの宿泊するホテルにて、
「Mさんの唐揚げを食べる会(仮)」が開かれたのだった。


まず買出しから。
バスに乗って、バザールに向かう。
せっかくならいっぱい作りましょうか、というMさん。
予定では鳥の唐揚げと豚のしょうが焼きを作ってくれることになっていたが、
なんと買出しに行った日は、なぜか肉屋がことごとく閉まっているのだった。
理由を町の人に聞いても、今日はクローズ、としか答えてくれない。
知らないのか、外国人には言ってはいけないなにかがあるのかわからないのだが、とにかく肉屋は閉まっていた。
肉がなければ、唐揚げもしょうが焼きもできないじゃないか!
僕はあせった。
なんとか肉を確保せねば。
歩いて歩いて、ようやく見つけたのは、シャッターが半分だけしか開いていない肉屋。やっているのかどうかもわからない暗い店内。ダメモトで入ってみると、案の定やってはいなかったのだが、肉を必死で求めるあわれな外国人の姿に同情をしてくれたのだろう、冷蔵庫から(おそらく前日にさばいたであろう)鶏の肉を一羽丸々もってきて、正規料金で売ってくれたのだった。
しかし、残念ながら豚肉は手に入らず、Mさんは残念そうだったが、僕の「ゴーヤーチャンプルなんてどうっすか?」の提案に快く賛同してくれ、「ついでなので、卵焼きもつくりましょう」と笑顔でいってくれたのだった。


肉以外にもさらに野菜、豆腐、醤油(キッコーマンですヨ!)、小麦粉などを買った我々は、Mさんのホテルに戻り、Mさんは下ごしらえを、僕は横でその華麗な手さばきをただ見つめ、応援していた。


夜、酒も仕入れた、メンバーも集まった。
そしてキッチンでは、黙々とMさん一人で、料理を作っている。


完成。

食べる。
飲む。
食べる。
飲む。



うまい!
マジうまいっス!
Mさん、さすがやね!

一同の賛美の声を当然のごとく受け入れ、ちょっとはにかみ地酒ロキシーをすするMさん、男前でした。

唐揚げは、日本酒がないもののネパール産の安ウイスキーで代用し、片栗粉がないところを小麦粉で代用し、という代用唐揚げではあったが、カトマンの日本食料理屋で食べるよりもおいしく、しかも鶏丸々一匹というボリュームのため、これだけで満腹に近くなってしまった。
ゴーヤーチャンプルも、味付けは醤油と塩砂糖くらいだったにもかかわらず、本当に沖縄で食べるくらいにうまかった。
卵焼きは、さすが板前。ふっくらほわほわ熱々で、ジューシーで、本当においしゅうございました。





でも冷奴の豆腐は腐ってたけどね。








うん、そんなに食べなかったから大丈夫。


最近、トイレが近くなってるけど、多分大丈夫。





Mさん、ごちそーさんでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿