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いつでも君のこと好きだったよ

岡井隆『鬼界漂流ノコト』(1981刊)

2020-07-12 15:13:37 | 日記

 きのうはゆっくり目に起きて、お風呂に入り、髪が乾くまでに塔の月詠草10首を作り、自主トレ歌会(と勝手に呼んでいる)へ2首を送り、気になっていた書評を書き始めた。集中して書くには夜のほうがいいのだけれど、夜に書き始めると書きすぎてしまうきらいがある。この場合、書きすぎるというのは、自分の思い入ればかりが先行してしまう、ということ。大枠を冷静に朝に書いておくと、バランスが案外うまくいくような気がするのだ。

 

 1/4くらい書いて、だいたい進んでいく方向をつかめたところでお昼ご飯をたべ、14時から美容院へ。最近は持ち物を預かってくれなくなった。確かにそのほうが感染予防にはいいのかなと思う。それで、膝の上にバッグを置いたままカラーが始まる。カラーの間は雑誌を読んだりスマホを見たり。たまたま手渡された雑誌が、先月読んだのと同じだったので、スマホを見ていて、友人のTwitterで岡井隆さんがご逝去されたことを知った。思わず、「えっ!」と声を出してしまう。

 

 そこからなんだか落ち着かなくなる。自分でもなぜざわざわするのかわからない。

 

 美容院の帰りに買いものへ行って、雨のかからない場所の植物に水を遣って、夕食を作って・・・と休日のルーチンをこなす。

 

 7月の後半(もう来週だ)から予定が詰まってきていて、ものを書くのは今夜しかない、と思って、23時くらいから朝の続きを書く。真剣に歌集を読んで書いてってしているとなんか泣けてくる。泣きながら書くのだった。ようやく2時くらいにいったん書けた状態になったので二階へあがった。(あとで読み直してまた大幅に変わると思うけれど)

 

 歌人が亡くなったときは、その人の歌集とか作品を読む、と先輩歌人が言ってたことを思い出して、岡井さんの中で読みやすいものを読もうと思って、『鬼界漂流ノコト』というエッセイ集(?)(あとがきによると、この本は自分自身たのしんで書いた文章を集めた、とある)を選んだ。文章から声がきこえてくる気がする。目次に「藤井マサミに」というタイトルがあって驚く。え、塔の藤井マサミさん??と思って読むとやはりそうだった。

 

 はじまりのところがおもしろい。

 「「塔」は、ほんとうに、奇妙なお人をたくさん(飼っていらっしゃる、といいたいところだが、ぐっとおさえて)あつめていらっしゃる。今度の藤井マサミさんも、歌集で拝見するかぎり、相当にやんちゃな歌つくりのようだ。」

 20行あまりの短いエッセイだけれど、歌をいくつか引いて、歌のユニークさについて書いてあって、いいなぁと思う。この藤井さんの歌集というのは第一歌集『鳥よりも』(1979年刊)のことだろう。さらに驚いたのが巻末の「掲載誌一覧」だ。この「藤井マサミに」は「54年6月「塔」」とある。(昭和54年は1979年)塔に掲載されていたのだ。すごいなぁ。まぁ、逆に塔以外のところで「奇妙なお人を・・・」とは書かないだろうけど。

 

 今月はこの本を寝る前の本にして、読んでいこうと思う。

 

コメント
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