うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

秋のギボウシの株分け

2021年12月07日 05時29分57秒 | ぎぼうし栽培日記
このほど、既に晩秋になっているのにギボウシの注文を受けて発送用にギボウシ苗を仕立てた。ギボウシは落葉性の宿根草、季節的に地上部も半分以上枯れている。わたしの場合は春、夏のシーズンに注文があってそうするのが通例だが、わたしにとって今回は時季的に珍しい。ギボウシの育成について、園芸専門家の栽培方法としてはこの頃に株分けをすすめているが、そのことで感じたことを記したい。

 ギボウシの株分けについて、わたしの場合は、通常は注文時に親株の鉢を逆さまにしてほぐし子株を確認して放すか切れ目を少し入れて力ずくに分ける。言わば鉢ごとの株の解体作業です。しかし大型種の場合は鉢のまま上部から根株の位置や大きさを3箇所から4箇所に見込みを付けて鋏を入れて切り離す、そしてその株をゆっくりと持ちあげるのだ(探り掘り)。通常はその切り口には癒合剤を塗るのがセオリーだが、粘質性の赤土などの無菌のものであればかまわないと思う。
 いづれの場合も予想される新芽を探してそこから根を付けている箇所を確認して切り離すのだが、これが実は一番難しい。季節が早いと新芽が出ていなかったりするが、その場合でも切ることによって新芽が準備されてくることもある。子孫を残そうとする植物の不思議な生理である。あとは古くて老いた根と枯れている根を整理する。根自体の見分け方も太根から細根が伸びているのが特に重要な働きをするので残すことにする。
 自然に分けつしていれば株を切らなくともいいのだが、ギボウシという植物は品種ごとに繫殖形態として見ると異なるし、根の発根の形や量も異なるのでケースバイケースである。
 以下に画像で、やや雑な構成だが、一連の流れとして鉢内の除草⇒掘り取り⇒ギボウシ苗の製作・親株の植え替え⇒出荷荷姿をアップしていく。

           
          除草前
          
          除草後

          
          大株ブルーエンジェル(中央上)の探り掘り済み
          
          掘り取り          
          
          ポットへ苗の鉢上げ
          
          
          
          底へ敷く発泡スチロール破片と培養土

          
          段ボール箱への収納
          

          
          発送準備完了

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (デュランダル)
2022-01-27 12:38:20
突然のコメント失礼します。
私はギボウシ属と近縁な他属との間に属間交配種を作ろうと計画しているのですが、あまりにギボウシが複雑過ぎて全然分かりません。
花粉も稔性もしっかりあり種子の発芽率もよくて育てやすい、そんな性質のギボウシがあったら教えてくださいませんか。
属間交配種について (うざね博士)
2022-01-28 05:03:01
 お話しの件ですが、ギボウシの系統分類になりますと一般的には原種系ギボウシにあたることになりますが、他属の植物として何を選ぶ予定でしょうか。交配的にはギボウシは自家受粉ですが、どうなんでしょうか。出来れば、詳しい内容をご教示ください。
Unknown (durandal)
2022-01-28 08:28:44
返信いただきありがとうございます。
交配相手としては、ヘスペロカリスとカマシアにするつもりでいます。
Unknown (デュランダル)
2022-01-30 14:36:29
追記
まず双方の親の雄しべを取りさり(自家受粉を防ぐ為)、受粉します。
このような異属間では正攻法では結実しない可能性があるので、花柱切断と胚培養を用いることになるでしょう。

原種系ギボウシでもサクハナギボウシのように不稔のものがあるとお聞きしますので、どうか花粉、稔性ともに優れたものを教えていただきたいです。
サクハナギボウシについて (うざね博士)
2022-02-14 16:58:15
 サクハナギボウシについて、わたしの今までの調査と栽培経験に基づいて判明した特性は以下の通り。
 栽培難易度:易】(小型細小葉・濃緑色・濃紫色系花・花茎;中・結実;×・・・芽出し;極早・成長度;早・伸長時期;早春)----ツボミギボウシの変種。韓国産の三倍体野生種のサクハナギボウシ(H. clausa var.normalis)、不稔性。匍匐根茎による繁殖や生育に安定した特性を持つ品種で、多くの交配に用いられる原種。この種はかなりの濃色花である。あらためて分かったことは繁殖力の大きさで、これは造園用にグラウンドカバープランツの植栽材料に向いている。
 ところで、そろそろ見ず知らずのこういう場合のコメント欄利用は止めていただきたい。ちなみに、このブログサイトはギボウシ販売が前提です。もし必要であればお問い合わせサイトがあり、それには氏名、動機、植付け目的、必要な品種・数量を書き込みご利用願います。

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