うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

切り葉のギボウシ

2023年05月07日 06時26分51秒 | 生け花・切り葉のギボウシ
ここでは切り葉のギボウシの利用について新しく提案をしたい。生け花の花材としては切り花、切り枝があるが、切り葉に適した品種を在庫の中から15種を挙げた。盛り花や立花の生ける形式に合わせているが、これらは草姿が灰緑色から濃緑色までの単色の葉であり、葉が肉厚であり立ち性の性質の品種である。また、花束(ブーケ)としてはラッピングしやすいように葉柄が短くて葉が開き気味のものを選ぶ、斑入り種は基本的に除くこととするが一部に覆輪種も含めた。ところで、ギボウシは花材ではどうしても地味めで他の花材に添えるとか背景としての組合せが多く、現代風なフラワーアレンジメントに向くかどうかは分からない。
 参考の為に1株あたりの単品価格をつけくわえた。切り葉そのものの数量の要望については、今後、葉の展開状況を見て判断していきたい。
 以上、当サイトの左欄のカテゴリーに、新しく【切り葉のギボウシ】を設定したのでお知らせする。
          
⦿トウギボウシ(品種名:長大銀(葉)チョウダイギンバ・ヨウ)Hosta sieboldii ‘ChodaiGinba ’
【栽培難易度:易】(大型、細長葉カップ形・灰緑色、粉白、立ち性・淡紫色系白花・花茎;長・結実;×:発芽率?優・良・不良・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)----天竜に似る。生花で切り葉に利用される。草姿に似ず根量(細根のみ)が少なく浅根性、株分けや植え付け時注意が必要である。¥ 900.

          
⦿トウギボウシ(品種名:天竜)Hosta sieboldiana ‘Tenryu ’
【栽培難易度:中】(大型大葉・濃緑色・淡紫色系白花・花茎;長・結実;○:発芽率;不良・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春~初夏)----Japan/Yoshie1985年登録。トウギボウシ系。長野県の辰野で見い出され栽培されていたもの。葉丈1m以上で花茎は2mを超える、超大型種。生け花の切り葉として利用。食用可(うるい[オオバギボウシ]よりも美味とされる)。¥1,100.
                    
⦿徳玉Hosta tokudama
【栽培難易度:中】(大型広丸葉・緑灰色・ 色?;淡紫系白花・花茎;中・結実;×○:発芽率? 優・良・不良・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)---かなり古くから栽培されていた。食用になる。¥720.

          
⦿ビッグ ダディ Hosta sieboldiana ‘Big Daddy’
【栽培難易度:中】(大型大葉 葉脈間にシワシワ・青紫色・花:白花・花茎;中・結実;×:・・芽出し;遅・成長度;やや遅・伸長時期;春、初秋)--- Aden1978年。sieboldianaの変種。¥950.

          
.⦿ハルシオンHosta ‘Halcyon’
【栽培難易度:中】(中型中葉・青紫(ブロンズグレイ)葉・淡グレイ白色花・花茎;短・結実;×・・・芽出し;中・成長度;遅・伸長時期;初秋)∩---- Smith/BHHS1998年。Tardiflora×Elegans ジューンなどの親。¥750.
          
⦿ブルー マンモス Hosta ‘Blue Manmoth’
【栽培難易度:易】(超大型青丸葉・薄紫花;?・花茎;?・結実;?・・・芽出し;・成長度;遅・伸長時期; )---Aden NR (1980年代)。sieboldiana系。¥1,200.

          
⦿ブルー エンジェルHosta ‘Blue Angel ’
【栽培難易度:中】(特大型中葉・灰色がかった緑色・淡紫色系白花・花茎;長・結実;○:発芽率?優・良・不良・芽出し;極遅・成長度;極遅・伸長時期;春?)-----Aden 1986年。実生#365×#361。オオバギボウシ系。美しいブルーがかった灰緑色葉。葉長が50cm近くにもなる大型種。本来の大きさになるには2~3年かかるが、あらかじめ植付けスペースが必要になる。
¥1,050.
          
⦿薫風 Hosta ‘Kunpuu’
【栽培難易度:易】(大型大葉・青緑色・裏白;青紫花・芳香花・花茎;中・結実;?:発芽率?・・芽出し;極早・成長度;極早・伸長時期;春)----タマノカンザシ系。¥750.

          
⦿グリッター Hosta ‘Glitter’
【栽培難易度:中】(大型 丸葉 シワシワ 緑葉・花色;白色・花茎;・ ; :発芽率 ・・・芽出し; ・成長度; ・伸長時期; )--- Abiqua Recluseの芽変り。〈ぎぼうし図鑑〉に記載なし。¥1,000.

⦿サム アンド サブスタンス Hosta‘Sum and Substance’
【栽培難易度:易】(超大型大葉(葉裏-銀色)・照葉、クリームイエロー色・白色・花茎;短・結実;×-・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春~初夏、初秋)∪-- Aden1980年。黒ギボウシ系とウラジロギボウシの交配種。ウィルスに罹患している株が出回っているので、要注意。
¥600.
          
⦿グリーン ヒルズ オンザ レイク Hosta fortunei ‘Green Hills On the Lake’
【栽培難易度:中】(大型大葉、シワシワが全面に入る・白覆輪・花色・白色・花茎; ・結実; :発芽率 ・・・芽出し;?・成長度;遅・伸長時期;春)--- fortunei Gigantea’spot
¥900.
          
⦿アバ ダバ ドゥHosta ‘Abba Dabba Do’
【栽培難易度:易】(大型・大葉・緑葉、黄糸覆輪・薄紫色系白花・花茎;中・結実;×:・・・芽出し;遅・成長度;早・伸長時期;春?)----Avent 1993年(reg. 1998年)。Sun Powerの突然変異種。¥650.

⦿リーガルスプレンダー Hosta ‘Regal Splendor’
【栽培難易度:中】(大型大葉・立性・黄緑色黄覆輪・葉裏--銀白色・シワシワ・花;淡いラベンダー色・花茎;長・結実;×・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春~初夏)------ Walter Garden1987年。2003 Hosta of the yearを受賞。Krossa Regalの組織培養変種。草姿は直立性。
¥750.

⦿寒河江(黄覆輪くろなみぎぼうし)Hosta fluctuana ‘Sagae’or ‘Variegated’
【栽培難易度:中】(特大型大葉・広葉、黄白色覆輪・薄紫色・花茎;長・結実;○:発芽率 優・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)------ AHS1987年登録。クロナミギボウシの覆輪種?。2000 Hosta of the yearを受賞。葉は波打つのが特徴。この品種は、山形県寒河江市の農家の畑で食用ギボウシを栽培中に見い出されたことはギボウシ愛好家の世界では有名、今ではアメリカをはじめとして鑑賞用のギボウシ№1になった。¥900.

⦿ロイヤルスタンダード Hosta ‘ ’
【栽培難易度:易】(大型中葉・波打ち葉・濃緑色・白花・芳香性・花茎;中・結実;○空莢:・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春・強権種)---- AHS 1986年。タマノカンザシ×コバギボウシ。¥500.

●ギボウシ本体の価格は今年も据え置きの予定ですが、ヤマト運輸の宅配便代が値上がりの模様ですのでお含み願います。
 各品種の単価一覧表は、R4/4/24付けのこのブログで公開しています。
 また、食用ギボウシで知られる(生け花の切り葉にも適している) “天竜” のロット販売を受け付けます。また、業務上の取り扱いもOK、その際のオーダーは5株単位でお願いします。
 また、これからの5月の連休期間はギボウシの鑑賞するのに最大の時節ですので実地でご覧になりたい方は事前にメールでご連絡願います。
※ご注文、ご質問やお問い合わせは H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで  うざね博士 hah05551★ams.odn.ne.jp  にて受け付けます。(ご利用の際は★を@に変更してください)  
            

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギボウシの葉を生ける、そして朝露の降りたギボウシの葉をアップ。

2022年05月04日 04時58分48秒 | 生け花・切り葉のギボウシ
ここではギボウシの葉を生ける。画像はクリスタルガラスの花瓶を用意してリビングのテーブルを背景にしたもの。実はこれは スーパー寒河江(サガエ) の株分け的手法で切り分けに失敗した葉の部分である。ギボウシの園芸品種の大型種は茎葉部に比べて根量が少なくて牛蒡根が多い特徴がある、それに加えて特に自然の分けつが上手くいかない傾向がある、そこで人為的にカットするのだが、時々こういうことがあるのだ。
 しかし、あまりにもこの葉の展開が美しいので飾ったみた。このまま、水中の茎の基部が白く発根したらなどという微かな期待も実はある。
           

           
         
 以下はギボウシの葉に朝露が降りた光景。キャプションなど多言は無用である。
          

          
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギボウシの葉を活ける

2016年05月23日 17時43分58秒 | 生け花・切り葉のギボウシ
時候は入梅前、日中は紫外線が厳しい。早いものはつぼみを着け始めた。それでも夏日を迎えて、ギボウシの葉を花瓶に活けてみた。ギボウシの品種は下の栽培メモの通り、大金鶏菊とシャスターデージーの花を組み合わせる。

●サムアンドサブスタンス Hosta ‘Sum and Substance’
【栽培難易度:中】(超大型大葉(葉裏-銀色)・照葉クリームイエロー色・淡紫色系白花・花茎;短・結実;×-・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春~初夏、初秋)∪--黒ギボウシ系とウラジロギボウシの交配種。
●ステンドグラスHosta ‘Stained Glass’
【栽培難易度:中】(中型大丸葉・黄緑色濃緑覆輪・波打ち葉・白花・花茎;中・結実;×: 芳香花・・・芽出し;遅・成長度;早・伸長時期;春)-------2006 Hosta of the yearを受賞。メリクロン増殖変異種。グァカモーレから葉色が鮮明に変化する。フレグラントブーケ系。

               


**** ** ****** ** *****

●各品種の単価一覧表は、4/21付けのこのブログで公開しています。クリックしてみてください。
●今までのギボウシの育成や繁殖、自家栽培については、このサイト左側の、 カテゴリー [ギボウシ栽培日記] などをクリックするとご覧になれます。  
●ギボウシの販売は当ブログのみでおこなっております。価格面や数量については、お問い合わせするか、カテゴリー [草花ナーセリーWeb直販コーナー] をクリックし日々の書込み履歴をご確認願います。必ず、最新の情報をお確かめください。

**** ** ****** ** *****
 ※品種の鑑定、購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は、ハンドルネームにて下段のコメント(0)をクリックし書き込むか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームに書き込み送信をお願いいたします。必ず、返信をいたします。再確認を必要とされる場合がありますので、その際は、社会マナー上最低限必要な、氏名と電話等を明記してください。提供された個人情報は厳守することを確約いたします。
             
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わたしの花生けですが、・・

2014年05月19日 15時27分07秒 | 生け花・切り葉のギボウシ
ここでは、わたしが室内で生けた情景をアップする。本格的にあったかい春が来ると、わが家の玄関周りでは色んな草花、花木が咲き誇る。だが、そういう意匠、レイアウトはわが奥方ではなく野暮ったい親父のわたしだ。男のくせに、である。これらはポットや植木鉢によるセッテングだが、当人はナチュラルガーデンをイメージしている。
 わたしは年齢的に遅く、好きな造園の道に入ったばかりの頃に、造園会社を退けてから一週間に二回、夕方に勤め先に近い華道の塾に通う。自腹で費用負担は当然のことだった。デザインとかの美的センスには少し自信がありそうと思いそれに磨きをかけたいということで選んだのだ。周りは妙齢の女性ばかりで気恥ずかしさを押し殺していたが、それでもかれこれ二年間はつづいたものである。
 池坊では、真・添・体 とか、出生をかんがえて生ける 構図としての不等辺三角形 とか教わった。わたしがちょうど結婚直後の、30歳のころだ。
 わたしは、業務先の事務所でも割合と平気に、また家庭でもごく普通に花を生ける。その場合、花材は花屋で購入するのではなく自前で自然界からの調達が基本だ。家の庭先か、野原、道端から切り取ってくる。盛花や立華とかの形式にこだわったり、剣山やオアシスを使うほどでもない。
            
            
 白い八重のつるバラ2輪、皐月つつじを挿した花瓶は中古のフリーマーケットでの購入品。花瓶敷きは屋久杉だったか。そして、シックにおさまっているが、この飾っている場所はトイレである。
            
 またまた、わが猫イヴがアングルに入りたくて邪魔をする。こうして見ると、結構、むくむくと毛むくじゃらである。
            
 ひろがる線的な濃い緑の葉の中央上に淡い菫色の花のインク草(ムラサキツユクサ)、それに白いつるばら、また大紫つつじに皐月つつじが見え隠れしている。花瓶代わりは誕生日祝いの日本酒の二号瓶。はい、ここはキッチンになる。
              
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

切り葉向きギボウシのお問い合わせに・・・

2014年03月21日 18時17分42秒 | 生け花・切り葉のギボウシ
もう春のお彼岸、そろそろギボウシの幼い芽が出てきます。その時期は品種によってバラバラで原種や北方系の品種に早い傾向があることが知られています。わたしたちは、昨年度までの収集品種が180品種を数えている。ギボウシの品種ごとにそれぞれ異なる育成がありその方法を見つけ出すべく研究中です。

 ここでは、長崎県長崎市のYさんの切り葉向きギボウシのお問い合わせにお答えしています。切り葉は生け花などの花材に用いられるものです ※。
 下に掲げた画像の上の3鉢が 天竜、下の3鉢が 長大銀葉 がこちらのポットでの生育状況です。現在は葉が出ておらず根鉢のみですが、出芽の時期はギボウシとしては一般的な4月上旬から中ごろになるかと見込まれます。なお、この品種はどちらも青葉で大葉の大型種できわめて成長が早いのが特徴です。

※切り葉については生け花の用途のほかに、ブーケ(花束)にも利用される。たとえばかつて、北京オリンピックでのメダル授与式が記憶に残っている方もいるでしょう。また、品種的に立ち性で濃緑葉の フランシス・ウィリアムス、金星、薫風 や育てやすい ロイヤルスタンダード なども期待できそうです。どうか、わたしたちにお問い合わせください。

 配送はヤマト宅急便を利用し、銀行への指定口座へのご入金確認後になります。
 代金の算出方法は、(各品種ごとの単価×数量)+(根株調整代・梱包荷造り費)+消費税+配送費の合計となります。
 最終的に出荷できる数量は、天竜 が3鉢、長大銀葉 が6鉢 発送時期は10日間程余裕をください。
 なお、写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。


 単価一欄表は昨年の6/22付けのこのブログで公開していますが、以下の通りです。

【販売品種・希望価格】

 天竜   ¥ 950.
 長大銀葉  ¥ 750.

**** ** ****** ** *****

 ※購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は、ハンドルネームにて下段のコメント(0)をクリックし書き込むか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。必ず、返信をいたします。再確認を必要とされる場合がありますので、その際は、社会マナー上最低限必要な、氏名と電話等を明記してください。提供された個人情報は厳守することを確約いたします。
            
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギボウシの花を活ける

2011年08月29日 05時37分49秒 | 生け花・切り葉のギボウシ

 わたしは、一昨日は庭に出てから徒長枝や込み入った枝葉の剪定作業をおこなっていた。そのうちに、ギボウシの花茎が60から80cmはありその林立する状態にギボウシの花を活けることに思いついた。ものは試しだ。これは早速、ごそっと投げ入れの趣向、だ。しゃれてみた。
 純白の タマノカンザシ、 ロイヤルスタンダード、 それに花びらがブルーがかった シュガーアンドクリーム、 サマーフレグランス、背は低いが青色系の スィートスーザンだ。これを室内におくと、甘い香りがただよう。

 なお、写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。
≪撮影:平成11年 8月 28日午後5時≫
        

●今までのギボウシの育成や栽培については、このサイト左側の、カテゴリー [ギボウシ栽培日記] などをクリックするとご覧になれます。
●今年の出荷内容は、7/5付け・平成23年度下半期版ギボウシ販売開始をご覧ください。なお、今年は単価面では昨年より20%カットで価格を調整中、品種カタログを所望の方は現在作成中ですのでしばらくお待ちください。
●ギボウシの販売は当ブログのみでおこなっております。価格面や数量については、お問い合わせをしていただく場合、事前に左欄のカテゴリー [草花ナーセリーWeb直販コーナー] をクリックし日々の書込み履歴をご確認願います。必ず、最新の情報をお確かめください。

 購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。
      
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の花を生ける

2011年04月12日 10時37分59秒 | 生け花・切り葉のギボウシ
うちでは家内が草月流で、造園業界に入り始めの頃、思い切って、わたしも庭づくりのセンスを磨きたいと思い池坊流を1年と半年ばかり習った。千葉市内の師範代の免状を持つ師匠のところで、会社終業後に週に2回ほど通った。当然のことながら無骨な男性はわたしひとり、いっしょの顔ぶれは20代の女性のみであった。ちょうど、わたしが20代後半の頃の話である。
 実は、わたしは花屋さんでこの花材を買ってまでもしては花を生けない。買う場合はお見舞いや春秋のお彼岸の墓参りの場合だけである。生ける材料は自分の庭で育成したものでまかなうものと思っているので、材料の種類はカバーできても数が足りない。だから、生ける形式もおのずと、切枝や切葉を矯めたり大量の花を組み合わせて水盤に剣山を使うような‘盛花’ではなくて、生花(ショウカ・立華)や一輪挿しの瓶生けになる。
 教えていただいたことを振り返ると、そんな中でも、出生(シュッショウ)を考えて生ける、という言葉がよく印象に残っている。いろいろなデザイン、形状の花瓶を持っているのだが、この花瓶は家内がいつからかどこからともなく集めたもので、わたし自身はなんとなく素材を選ぶそのセンスは評価している。
          

 ちょっと撮影的にアングルどりに難点があるが、これは、春の庭先の雪柳にやや開きすぎている真っ赤な花のアネモネである。しんとした背景に対し花の配色やバランスがうまくおさまった。そして、次は、うすい水色の塔状のガラス瓶に、ごくありふれた日の丸のラッパ水仙の一輪挿しである。水仙は庭に5,6種類は植えてあるが、これが一番ポピュラーだろう。どちらも、春の華やいだ季節感と質感をコンパクトにまとめている。
        
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こちらも・・・

blogram投票ボタン