うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#368 【試合決着】

2010-10-04 | #12 大学 新人戦編
試合は第3Qが終了していた。



藤真が電光掲示板に眼をやる。

「そろそろ、下にいくか。」

「あぁ。」


(土屋・・・。あの仙道を抑えるか。恐ろしい男だ。)




横学 57
白金 73




点差は、第2Q終了時よりも開いていた。



仙道が決めたバスカンプレーのあと、土屋が動いた。



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<<回想>>

第3Q 2分経過後。


土屋が牧に話しかけた。

「仙道は、お前がいう以上の男やな。」

「半年前よりもかなり成長している。本当に恐ろしい男だ。」


「神!黒木のマークを頼むで。」

「!!」


「マークマン交代や。牧は三井をそのまま頼むで。」


「!!」

「!!!」

驚く牧と神。


「わいが、また仙道についたる。」


(うずいたか。)

悟った牧。


「手強いぞ。」にこり。

「わかってるで。残っている体力、全て仙道を封じるために使ったる!!」



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見せ場なく、粕谷は交代した。


(まだ、速かったか。)

と苦笑う牧。



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PF…#43 粕谷 力 192cm/1年/梅沢

 C…#26 村松 忠文 195cm/2年/浜ノ森

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以降、白金のマークマンが変更。

三井に牧、仙道に土屋、黒木に神、秋田に荻野、品川に村松。


あわせて、横学大も変更した。


牧は、圧倒的なパワーで三井のディフェンスを粉砕。

三井は、飛び道具で応戦するも、パワー勝負での体力の低下は著しく、成功率があがらない。


対して、白金の飛び道具、神の外角は、試合が進行するにしたがって、精度が増していった。

横学大の隠し玉、ディフェンスの黒木は、土屋、神というスーパープレーヤーたちを
抑えられるほどの実力は、まだ持ち合わせていなかったといえる。



注目の対決。


仙道対土屋。



ディフェンスのチームとして、全国に名を馳せた大栄学園のキャプテンであり、オールラウンダー土屋淳。


そのディフェンス能力はやはり世代トップレベルであった。


ギアチェンジした仙道を第1Qのように完璧に抑えることはできなかったものの、
リズムを狂わせることには成功した。


仙道もまた土屋からのオフェンスを封じることに成功したが、試合の流れを奪うことはできない。


結果、牧、神の海南コンビを中心にトータルで勝る白金が、徐々に得点を重ねていった。




「横学もよくやったが、試合はきまったな。」

「うん。10分で縮まる得点差でもない。」

「白金と横学の差は、まだまだ深いケロ。」

「横学にもうワンオプションあれば、試合は変わったかもしれんな。」

「来年、いい新人でも加入すれば、怖いチームになりそうだな。」



深体大徳永の言葉は、現実のものとなる。


来年、横学大には、あの男が加入する。

そして、1年後、悲願の1部昇格を果たすと、大学バスケ界の勢力図を大きく狂わす出来事が起こるのであった。




2分間のインターバル。

観客席では、白金勝利の言葉が飛び交っている。




「白金相手に16点差だろ。もう勝てねぇよ。」

「横学もよくやったが、ここまでだな。」

「牧と土屋は、やっぱりすげーよ。」

「神は仕事人だね。」

「さぁ、俺たちも次の慶徳、法光の試合にあわせなきゃな。」

「1部と2部の差は、さすがに大きいようだ。」

「仙道もすげーが、所詮1年生だ。」

などなど。

観客席では、横学大を応援する声は聞こえない。




だが。



「おっしゃーーー!!!!残り10分!!逆転だーー!!!」

横学大ベンチから発せられる大きな声。

三井の声であった。


「諦めたらそこで試合終了だ!!諦めるな!!最後まで走りぬけ!!いくぞ!!」


『パン!パン!!』


「おう!!!」


そこには、湘北魂があった。



「仙道。このまま終わらせるわけにはいかねぇぞ!」

「もちろん。打倒牧さん、願ってもないチャンスですからね。」にこり。


「あぁ。横学の魂ってもんをみせてやろうぜ。」


「えぇ。」

(湘北魂をでしょ。)

仙道は小さく微笑んだ。




時は経過。




コート脇の通路に移動した慶徳義塾大学の選手たち。


先頭には、背番号14の小柄の男、藤真健司。

「まもなく試合も終了だ。他の大学を圧倒する力を見せ付けるぞ!」


傍らに、#15の諸星大。

「俺のビッグスターシュートセブンの威力をみせてやるぜ!」


その後ろに、200m近い2人の男。

赤木剛憲と野辺将広。

「フン。くだらん。」

「ファイブとシックスは、すでに赤木が攻略済だからな。」

「うっうるさいぞ。野辺っち!」




『ビィーーーー!!!』



第3試合終了を告げるブザーが聞こえた。



「いくぞ!!」

「おう!!!」








続く。