「続いて、第3位・・・。」
「愛知県私立愛和学院高等学校!」
「いいぞ!愛和!!」
「諸星、得点王おめでとう!!」
「3決もいい勝負だった!ありがとう!!」
「こちらも決勝戦同様、2ゴール差の際どい勝負でしたね。」
「あの最終局面で、諸星君がパスを出すとは、正直私も驚いたわ。」
「しかも、最後は今村さんの3Pやから、これまた驚きや。
今大会初めて打った3Pが決まってしまうんやから、海南も可哀想や。」
「準決勝の博多戦の最後、諸星君が突っ込んだ場面。
あのとき、今村君がもっと外に開いていたら、
諸星君からパスをもらえたかもしれなかったんですよね。」
「その反省をふまえて、彼は大きく外に開いた。
結果、諸星君のドライブからのパスを受けて放った3Pが決勝点となった。
海南にしてみれば、自分たちの必勝パターンでやられた感じね。」
「3決の愛和は、今大会最高のデキだったと思います。
それに比べ、海南は大栄との延長戦と準決の山王戦と体力の消耗が激しかった。
2ゴール差の負けなら、勝ちに等しいですよね!ね!」
「アホ!内容はどうであれ、負けは負けなのよ!!」
「うっ・・・。」
(ただ、中村君の言うとおり、海南が万全だったら同じに結果にはならなかったかもしれないわね。)
「海南の選手は、大丈夫やろか・・・。」
「彦一君!大丈夫ですよ!神奈川の選手たちはそんなに柔じゃない!」
「そっそやな。ありがとう、中村さん!」
「今、思い出しても、ドキドキするな!」
「あぁ、俺もだ。まさか、お前があそこにいるとはな。
パスを出した俺でさえ、出したのは大失敗って思ったんだから。」にこ。
「本当ですよ。よりによって、翼にですからね。」
「虎、俺が3決のMVPだからって、そうひがむなよ。」
「MVPって、それ自分がいっているだけでしょ?」
「まぁ、いいじゃねぇか?3決のMVPってことで。翼にもなんかしらのタイトルがあったってな。」
「そうですね。」
笑う諸星と織田。
「なんか意味深だな・・・??」
(牧、IHの借りはこれで返したぞ。大学では、0からスタートだ!まずは、どっちが先に、深体大の牙城を揺るがすか!勝負だ!)
「第4位 神奈川県私立海南大附属高等学校!」
「おめでとう--!!」
「牧!大学にいっても頑張れよ!!」
「お疲れ様ーー!!」
「おめでとう!牧。」
藤真は、コート場に牧を見つめて拍手をしている。
「これで、俺たち3年生も全員が高校バスケから引退ってわけか。」
と三井。
「結局、牧は進学先を決めたのか?」
魚住の問いかけに藤真が答える。
「決まっているよ。」
「ん!?」
「どこだ?」
「本人から聞けばいい。」
「ったく。教えたって減るもんじゃねぇだろ。」
「まぁ、本人に会う楽しみの一つにでもしておきな。」
藤真は笑った。
「ふーー。これで全部終わったな。」
安堵の表情を見せる牧。
『コク。』
うなずく3年生たち。
皆、笑顔になっている。
「牧さん!お疲れ様です。」
「お疲れ様です。」
1,2年生が3年生を祝福している。
『ガシ!』
牧と神の固い握手。
「牧さん・・・、ありがどうございましだ。」
清田は泣いていた。
「あぁ。こちらこそな。」
この日、牧は、3年間で一番最高の笑顔を見せていた。
(牧。3年間、よく頑張ったぞ。来年からは、西野の下で、成し得なかった全国制覇をするんだ!期待してるぞ!!)
高頭の表情は、実に清々しいものだった。
「これで、牧君世代も引退ですね。少し寂しい気もするな。」
「寂しがっている暇なんてないわよ!これから、選抜の原稿をまとめなくっちゃいけないんだから。
それに・・・。」
「それに?」
「柳葉君を初め、今大会も凄いプレーヤーたちが現れた。来年も益々目が離せなくなるわよ!」
「そうですね!流川君や仙道君、織田君たちも、それに桜木君もいますしね。来年も凄く楽しみです!」
「さぁ、社に帰って、原稿まとめるわよ!」
「はい!!」
「年末年始の休みは返上よ!」
「そっそれはないですよ・・・。」
(山王の三銃士も解体し、牧君や諸星君たち、超高校級の選手がそろって、高校バスケ界を去る。
来年の高校バスケ界は、正しく戦国時代突入ね。
さぁーーて、どこが最初に全国統一を成し得るか!楽しみだわ!!!)
第38回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会は、山王工業の3連覇という偉業で幕を閉じた。
と同時に、牧や深津、河田、諸星、徳永、新庄、土屋といったいわゆる黄金世代も高校バスケ界から引退した。
全国に駒を進めることの出来なかった猛者たちも含め、彼らは大学に進学し、再び熱い火花を散らす。
『打倒!深体大!』『目指せ!全国制覇!』を目標に。
優勝 山王工業
準優勝 博多商大附属
第3位 愛和学院
第4位 海南大附属
最優秀選手 河田 雅史
ベスト5
G 深津 一成(山王)
G 諸星 大(愛和)
F 柳葉 敏(山王)
F 新庄 雄銀(博多)
C 河田 雅史(山王)
得点王 諸星 大
アシスト王 深津 一成
リバウンド王 河田 雅史
スティール王 織田 虎丸
ブロック王 新庄 雄銀
#06 愛和 選抜編 終了
#07 慶徳義塾大学編 に続く。
「愛知県私立愛和学院高等学校!」
「いいぞ!愛和!!」
「諸星、得点王おめでとう!!」
「3決もいい勝負だった!ありがとう!!」
「こちらも決勝戦同様、2ゴール差の際どい勝負でしたね。」
「あの最終局面で、諸星君がパスを出すとは、正直私も驚いたわ。」
「しかも、最後は今村さんの3Pやから、これまた驚きや。
今大会初めて打った3Pが決まってしまうんやから、海南も可哀想や。」
「準決勝の博多戦の最後、諸星君が突っ込んだ場面。
あのとき、今村君がもっと外に開いていたら、
諸星君からパスをもらえたかもしれなかったんですよね。」
「その反省をふまえて、彼は大きく外に開いた。
結果、諸星君のドライブからのパスを受けて放った3Pが決勝点となった。
海南にしてみれば、自分たちの必勝パターンでやられた感じね。」
「3決の愛和は、今大会最高のデキだったと思います。
それに比べ、海南は大栄との延長戦と準決の山王戦と体力の消耗が激しかった。
2ゴール差の負けなら、勝ちに等しいですよね!ね!」
「アホ!内容はどうであれ、負けは負けなのよ!!」
「うっ・・・。」
(ただ、中村君の言うとおり、海南が万全だったら同じに結果にはならなかったかもしれないわね。)
「海南の選手は、大丈夫やろか・・・。」
「彦一君!大丈夫ですよ!神奈川の選手たちはそんなに柔じゃない!」
「そっそやな。ありがとう、中村さん!」
「今、思い出しても、ドキドキするな!」
「あぁ、俺もだ。まさか、お前があそこにいるとはな。
パスを出した俺でさえ、出したのは大失敗って思ったんだから。」にこ。
「本当ですよ。よりによって、翼にですからね。」
「虎、俺が3決のMVPだからって、そうひがむなよ。」
「MVPって、それ自分がいっているだけでしょ?」
「まぁ、いいじゃねぇか?3決のMVPってことで。翼にもなんかしらのタイトルがあったってな。」
「そうですね。」
笑う諸星と織田。
「なんか意味深だな・・・??」
(牧、IHの借りはこれで返したぞ。大学では、0からスタートだ!まずは、どっちが先に、深体大の牙城を揺るがすか!勝負だ!)
「第4位 神奈川県私立海南大附属高等学校!」
「おめでとう--!!」
「牧!大学にいっても頑張れよ!!」
「お疲れ様ーー!!」
「おめでとう!牧。」
藤真は、コート場に牧を見つめて拍手をしている。
「これで、俺たち3年生も全員が高校バスケから引退ってわけか。」
と三井。
「結局、牧は進学先を決めたのか?」
魚住の問いかけに藤真が答える。
「決まっているよ。」
「ん!?」
「どこだ?」
「本人から聞けばいい。」
「ったく。教えたって減るもんじゃねぇだろ。」
「まぁ、本人に会う楽しみの一つにでもしておきな。」
藤真は笑った。
「ふーー。これで全部終わったな。」
安堵の表情を見せる牧。
『コク。』
うなずく3年生たち。
皆、笑顔になっている。
「牧さん!お疲れ様です。」
「お疲れ様です。」
1,2年生が3年生を祝福している。
『ガシ!』
牧と神の固い握手。
「牧さん・・・、ありがどうございましだ。」
清田は泣いていた。
「あぁ。こちらこそな。」
この日、牧は、3年間で一番最高の笑顔を見せていた。
(牧。3年間、よく頑張ったぞ。来年からは、西野の下で、成し得なかった全国制覇をするんだ!期待してるぞ!!)
高頭の表情は、実に清々しいものだった。
「これで、牧君世代も引退ですね。少し寂しい気もするな。」
「寂しがっている暇なんてないわよ!これから、選抜の原稿をまとめなくっちゃいけないんだから。
それに・・・。」
「それに?」
「柳葉君を初め、今大会も凄いプレーヤーたちが現れた。来年も益々目が離せなくなるわよ!」
「そうですね!流川君や仙道君、織田君たちも、それに桜木君もいますしね。来年も凄く楽しみです!」
「さぁ、社に帰って、原稿まとめるわよ!」
「はい!!」
「年末年始の休みは返上よ!」
「そっそれはないですよ・・・。」
(山王の三銃士も解体し、牧君や諸星君たち、超高校級の選手がそろって、高校バスケ界を去る。
来年の高校バスケ界は、正しく戦国時代突入ね。
さぁーーて、どこが最初に全国統一を成し得るか!楽しみだわ!!!)
第38回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会は、山王工業の3連覇という偉業で幕を閉じた。
と同時に、牧や深津、河田、諸星、徳永、新庄、土屋といったいわゆる黄金世代も高校バスケ界から引退した。
全国に駒を進めることの出来なかった猛者たちも含め、彼らは大学に進学し、再び熱い火花を散らす。
『打倒!深体大!』『目指せ!全国制覇!』を目標に。
優勝 山王工業
準優勝 博多商大附属
第3位 愛和学院
第4位 海南大附属
最優秀選手 河田 雅史
ベスト5
G 深津 一成(山王)
G 諸星 大(愛和)
F 柳葉 敏(山王)
F 新庄 雄銀(博多)
C 河田 雅史(山王)
得点王 諸星 大
アシスト王 深津 一成
リバウンド王 河田 雅史
スティール王 織田 虎丸
ブロック王 新庄 雄銀
#06 愛和 選抜編 終了
#07 慶徳義塾大学編 に続く。