試合残り時間 1分24秒
愛知 92
神奈川 87
河本のシュートを許した直後、3秒で2点を返した神奈川。
逆転への可能性を残した。
「うちが、逆転するためには3回のシュートを決めないとあかんから、
愛知が24秒を3回使おうとして、残り12秒。あかーーん!!!」
「ここで愛知が決めたら、本当に厳しくなるぞ。今の速攻ももう通用しない。
ここは何としても守りきらねば!」
『パシ!!』
『パシ!』
『ダムダム。』
愛知のオフェンスが始まる。
トップでゆっくりとドリブルをつく天野。
冨名腰の指示通り、時間を使い、様子を伺う。
(・・・。天野にプレッシャーをかけることは簡単だが、もし抜かれちまったら、得点を許すかもしれねぇ!)
(ここは我慢のしどころっすよ!清田さん。)
2-3、前列の清田と山岡の見解は同じ。
『コク。』
眼の合う両者がうなずく。
(ここはしっかり守るぞ!)
(了解!)
『パシ!』
『パシ!!』
パスを回し、24秒も残り5秒。
『パシ!』
先ほどと同じように、ボールは天野の下へ戻った。
「来るぞ!!」
清田、山岡はペネトレイトに備え、深めに守る。
『ガツ!!』
「ぐっ!」
黒川が森重を懸命に抑える。
だが。
『クル!』
森重は前に出ようとする黒川を逆手に取り、回転して裏を取った。
「しまった!!」
『ビュン!』
そこに投げ込む天野。
阿吽の呼吸。
ペネトレイトに備えていた清田、山岡は簡単にパスを通してしまった。
「やばい!!」
振り向く山岡の眼に飛び込む光景。
『バチン!!!』
「!!!」
「!!!」
「あっ赤毛猿!!」
「桜木!!!」
同じく、清田の眼に映ったのは、天野から森重へのパスを弾く桜木の姿だった。
ボールの軌道はずれ、サイドに流れた。
「奪え!!野猿!!!」
「!!」
弾かれるボールに飛び込む金田。
そして、清田。
「お兄ちゃん!!!」
「金田!!」
『パシ!!』
ボールを奪ったのは・・・。
金田。
だが、24秒は継続。
残り1秒。
『シュ!!』
苦し紛れのシュートを放つ。
同時に。
『ピィーーー!!』
24秒を知らせる。
審判は試合を続行。
残り試合時間1分をきった。
「リバウンドだーーー!!」
「何が何でも獲れーーーー!!!」
「桜木さん!!!」
「ヒロシ!!」
戦場と化した神奈川ゴール下。
白田と青木のポジション争い。
黒川は森重に抑え込まれている。
桜木は後方からの参戦となってしまった。
明らかに森重有利のリバウンド争い。
「もし、森重君に奪われるようなことがあれば、神奈川の勝利は完全になくなるわ。」
『ガン!』
金田のシュートは予想通りはずれた。
「桜木君!!獲って!!!」
晴子が叫ぶ。
「ここの勝負が勝敗をわける!!」
と高頭。
『ダン!』
『ダン!』
「デブ坊主には触らせん!!」
「!!」
「!!!!」
『バチーーン!!!』
5つの巨体が交錯するゴール下。
ボールを叩き取る音とともに、一瞬の静寂が訪れる。
「!!!!」
「!!!」
「あっ!!」
「なっ!!」
「もっ!!」
「森重だーーーー!!!」
「森重が奪ったーーーーー!!!」
「神奈川万事休す!!!」
オフェンスリバウンドをもぎ取った森重。
「・・・。」
『チラ!』
電光掲示板を確認する冨名腰。
「勝った。」にや。
「よくやったぞ!寛!!」
「いいぞ!森重!!」
「守れ!!」
「ディフェンス!!」
「守りきれ!!!」
神奈川の願いを断ち切った森重のリバウンド。
その破壊力は、リバウンド王桜木を超えた。
「・・・。」
(おっおのれ!!)
試合残り時間 57秒
愛知 92
神奈川 87
続く。
愛知 92
神奈川 87
河本のシュートを許した直後、3秒で2点を返した神奈川。
逆転への可能性を残した。
「うちが、逆転するためには3回のシュートを決めないとあかんから、
愛知が24秒を3回使おうとして、残り12秒。あかーーん!!!」
「ここで愛知が決めたら、本当に厳しくなるぞ。今の速攻ももう通用しない。
ここは何としても守りきらねば!」
『パシ!!』
『パシ!』
『ダムダム。』
愛知のオフェンスが始まる。
トップでゆっくりとドリブルをつく天野。
冨名腰の指示通り、時間を使い、様子を伺う。
(・・・。天野にプレッシャーをかけることは簡単だが、もし抜かれちまったら、得点を許すかもしれねぇ!)
(ここは我慢のしどころっすよ!清田さん。)
2-3、前列の清田と山岡の見解は同じ。
『コク。』
眼の合う両者がうなずく。
(ここはしっかり守るぞ!)
(了解!)
『パシ!』
『パシ!!』
パスを回し、24秒も残り5秒。
『パシ!』
先ほどと同じように、ボールは天野の下へ戻った。
「来るぞ!!」
清田、山岡はペネトレイトに備え、深めに守る。
『ガツ!!』
「ぐっ!」
黒川が森重を懸命に抑える。
だが。
『クル!』
森重は前に出ようとする黒川を逆手に取り、回転して裏を取った。
「しまった!!」
『ビュン!』
そこに投げ込む天野。
阿吽の呼吸。
ペネトレイトに備えていた清田、山岡は簡単にパスを通してしまった。
「やばい!!」
振り向く山岡の眼に飛び込む光景。
『バチン!!!』
「!!!」
「!!!」
「あっ赤毛猿!!」
「桜木!!!」
同じく、清田の眼に映ったのは、天野から森重へのパスを弾く桜木の姿だった。
ボールの軌道はずれ、サイドに流れた。
「奪え!!野猿!!!」
「!!」
弾かれるボールに飛び込む金田。
そして、清田。
「お兄ちゃん!!!」
「金田!!」
『パシ!!』
ボールを奪ったのは・・・。
金田。
だが、24秒は継続。
残り1秒。
『シュ!!』
苦し紛れのシュートを放つ。
同時に。
『ピィーーー!!』
24秒を知らせる。
審判は試合を続行。
残り試合時間1分をきった。
「リバウンドだーーー!!」
「何が何でも獲れーーーー!!!」
「桜木さん!!!」
「ヒロシ!!」
戦場と化した神奈川ゴール下。
白田と青木のポジション争い。
黒川は森重に抑え込まれている。
桜木は後方からの参戦となってしまった。
明らかに森重有利のリバウンド争い。
「もし、森重君に奪われるようなことがあれば、神奈川の勝利は完全になくなるわ。」
『ガン!』
金田のシュートは予想通りはずれた。
「桜木君!!獲って!!!」
晴子が叫ぶ。
「ここの勝負が勝敗をわける!!」
と高頭。
『ダン!』
『ダン!』
「デブ坊主には触らせん!!」
「!!」
「!!!!」
『バチーーン!!!』
5つの巨体が交錯するゴール下。
ボールを叩き取る音とともに、一瞬の静寂が訪れる。
「!!!!」
「!!!」
「あっ!!」
「なっ!!」
「もっ!!」
「森重だーーーー!!!」
「森重が奪ったーーーーー!!!」
「神奈川万事休す!!!」
オフェンスリバウンドをもぎ取った森重。
「・・・。」
『チラ!』
電光掲示板を確認する冨名腰。
「勝った。」にや。
「よくやったぞ!寛!!」
「いいぞ!森重!!」
「守れ!!」
「ディフェンス!!」
「守りきれ!!!」
神奈川の願いを断ち切った森重のリバウンド。
その破壊力は、リバウンド王桜木を超えた。
「・・・。」
(おっおのれ!!)
試合残り時間 57秒
愛知 92
神奈川 87
続く。