選抜県予選 準決勝会場
第1試合 陵南 × 翔陽
第2試合 海南 × 湘北
体育館入口には、大きな看板が置かれている。
大勢の観客で埋め尽くされている体育館には、雑誌記者など、多くのバスケ関係者も訪れていた。
彼らの目当ては、もちろんこの男。
総体優勝、国体準優勝の立役者、陵南高校の#7仙道彰である。
インターハイ神奈川県予選を全勝で駆け抜けた陵南は、
全国大会においても、その勢いは止まることなく、準決勝では2連覇を狙う名朋工業を撃破。
決勝戦では、山王工業に最大10点のビハインドを許すが、
仙道が第4Qで神がかり的な15点を獲得し、3点差で優勝カップを手にしてした。
『ビィーーー!!』
試合終了を告げるブザーが、高らかに響き渡る。
『パシャ!』
『パシャ!』
写真を撮られる仙道。
「仙道さーん!こっち向いて!!」
「こっちです!!」
甘いルックスとツンツンヘアーが女子高生を魅了していた。
(まいったなー。)
さらにこの人も。
「仙道くーん!!こっちよーー!!」
大はしゃぎで手を振る弥生。
(あー。彦一の姉ちゃんまで・・・。)
「仕事を忘れている・・・。」
中村は、諦めの表情を見せていた。
コートサイドの神は、電光掲示板に軽く目をやる。
「翔陽相手に35点差か・・・。」
(夏よりパワーアップしてるようだね。)
「神さん、大したことないっすよ。仙道だろうが、福田だろうが。
俺たちだって、夏よりも強くなっているんすから!ね?」
「そうだね。」にこり。
(清田の精神面が成長したことが、一番大きいところだな。)
逆サイドからは、湘北高校が、コートに足を踏み入れる。
「一番!!!」
宮城がコート一番のりを果たす。
「おっ!リョーちん、気合はいっているな!」
「当たり前だ!これが、俺たちの最後の大会だ。後悔はぜってーしたくねぇ!!」
「よくいった!!もう少しだけ、キャプテンとして慕ってやるぞ!!ハッハッハ!」
「花道。宜しく頼むな。」
「ぬっ!おっおうよ!!」
(いつものリョーちんなら、何を偉そうにときそうだが・・・。
さては、本気でこの天才の力がなければ、全国制覇は叶わぬと思ったな。)きらーん。
(花道のやつ、何か勘違いしたようだな。まぁいいぜ、あの顔はやってくれるときの顔だ。)
後ろのほうから、流川がゆっくりコートに入る。
(待ってやがれ。)
流川は去りぬく仙道の背中を睨んでいた。
準決勝 第1試合は、陵南と翔陽の試合となっていたが、
大方の予想通り、総体の覇者陵南が、翔陽高校に35点の差をつけ、圧勝した。
陵南 107 × 翔陽 72
「全国制覇に向け、死角なし!!」
田岡は自信に溢れていた。
(仙道、福田、山岡を軸に、安定感のある上級生とロールプレイヤーに徹する1年生が、噛み合った今、
夏よりも更にパワーアップしたことは間違いない!!
安西先生、高頭、悪いがどっちが勝ち上がってこようが、全国へいくのはうちだ!!
夏冬連覇は、もう目の前だ!!ギャッハッハッハ!!)
「かっ監督・・・?」
田岡の目はイッていた。
ベンチに集まる海南。
作戦の最終確認をしている。
「神、どうみる?」
「手強いですね。得点力は昨年と変わらないですし、
桜木の急成長、白田のゴール下を考えるとインサイドの強さは県内一と見ていいでしょう。
ただ、どちらかが抜ければ、ゴール下は互角です。」
『パタパタ・・・。』
「うむ。そうだな。そのために、お前の技が必要なんだ。
頼んだぞ!!夏よりパワーアップしたところを見せてやれ!」
「はい。」
C大泉が大きな声で答えた。
「アウトの4人は、フリーになったら、ガンガン打っていけ。もらったボールは、全て打つくらいの心構えでかまわん。
海南の4アウトの実力を思う存分、発揮させよう!!」
「はい!!」
対する湘北ベンチ。
「準々決勝同様、スタメンは、宮城君、流川君、白田君、柳君、そして桜木君でいきます。
インサイドは小さいですが、うちよりも技術があります。決して、侮らないように。」
「はい!」
「おうよ!この天才に任せておけ!」
「決して、油断しないように。」
「わかってらぁい!!」
(この天才が、自分よりチビに負けるわけがない!ハッハッハ!)
『クイクイ。』
「流川君、ちょっと。」
(何用・・・?)
「・・・・・・・・。任せましたよ。」
「・・・。」
「君の成長がみたい。ほっほっほ。」
-----------------------------------------------
【海南】青
PG…#10 清田 信長 181cm/2年
SG…#11 上杉 海斗 185cm/1年
SF…#4 神 宗一郎 190cm/3年
PF…#6 小菅 直人 188cm/3年
C…#8 大泉 大丸 190cm/2年
【湘北】白
PG…#4 宮城リョータ 170cm/3年
SG…#9 柳 春風 171cm/1年
SF…#7 流川 楓 191cm/2年
PF…#14 白田 豊 194cm/1年
C…#10 桜木 花道 195cm/2年
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選抜県予選 準決勝 第2試合
海南大附属 × 湘北
がまもなく行われる。
続く。
第1試合 陵南 × 翔陽
第2試合 海南 × 湘北
体育館入口には、大きな看板が置かれている。
大勢の観客で埋め尽くされている体育館には、雑誌記者など、多くのバスケ関係者も訪れていた。
彼らの目当ては、もちろんこの男。
総体優勝、国体準優勝の立役者、陵南高校の#7仙道彰である。
インターハイ神奈川県予選を全勝で駆け抜けた陵南は、
全国大会においても、その勢いは止まることなく、準決勝では2連覇を狙う名朋工業を撃破。
決勝戦では、山王工業に最大10点のビハインドを許すが、
仙道が第4Qで神がかり的な15点を獲得し、3点差で優勝カップを手にしてした。
『ビィーーー!!』
試合終了を告げるブザーが、高らかに響き渡る。
『パシャ!』
『パシャ!』
写真を撮られる仙道。
「仙道さーん!こっち向いて!!」
「こっちです!!」
甘いルックスとツンツンヘアーが女子高生を魅了していた。
(まいったなー。)
さらにこの人も。
「仙道くーん!!こっちよーー!!」
大はしゃぎで手を振る弥生。
(あー。彦一の姉ちゃんまで・・・。)
「仕事を忘れている・・・。」
中村は、諦めの表情を見せていた。
コートサイドの神は、電光掲示板に軽く目をやる。
「翔陽相手に35点差か・・・。」
(夏よりパワーアップしてるようだね。)
「神さん、大したことないっすよ。仙道だろうが、福田だろうが。
俺たちだって、夏よりも強くなっているんすから!ね?」
「そうだね。」にこり。
(清田の精神面が成長したことが、一番大きいところだな。)
逆サイドからは、湘北高校が、コートに足を踏み入れる。
「一番!!!」
宮城がコート一番のりを果たす。
「おっ!リョーちん、気合はいっているな!」
「当たり前だ!これが、俺たちの最後の大会だ。後悔はぜってーしたくねぇ!!」
「よくいった!!もう少しだけ、キャプテンとして慕ってやるぞ!!ハッハッハ!」
「花道。宜しく頼むな。」
「ぬっ!おっおうよ!!」
(いつものリョーちんなら、何を偉そうにときそうだが・・・。
さては、本気でこの天才の力がなければ、全国制覇は叶わぬと思ったな。)きらーん。
(花道のやつ、何か勘違いしたようだな。まぁいいぜ、あの顔はやってくれるときの顔だ。)
後ろのほうから、流川がゆっくりコートに入る。
(待ってやがれ。)
流川は去りぬく仙道の背中を睨んでいた。
準決勝 第1試合は、陵南と翔陽の試合となっていたが、
大方の予想通り、総体の覇者陵南が、翔陽高校に35点の差をつけ、圧勝した。
陵南 107 × 翔陽 72
「全国制覇に向け、死角なし!!」
田岡は自信に溢れていた。
(仙道、福田、山岡を軸に、安定感のある上級生とロールプレイヤーに徹する1年生が、噛み合った今、
夏よりも更にパワーアップしたことは間違いない!!
安西先生、高頭、悪いがどっちが勝ち上がってこようが、全国へいくのはうちだ!!
夏冬連覇は、もう目の前だ!!ギャッハッハッハ!!)
「かっ監督・・・?」
田岡の目はイッていた。
ベンチに集まる海南。
作戦の最終確認をしている。
「神、どうみる?」
「手強いですね。得点力は昨年と変わらないですし、
桜木の急成長、白田のゴール下を考えるとインサイドの強さは県内一と見ていいでしょう。
ただ、どちらかが抜ければ、ゴール下は互角です。」
『パタパタ・・・。』
「うむ。そうだな。そのために、お前の技が必要なんだ。
頼んだぞ!!夏よりパワーアップしたところを見せてやれ!」
「はい。」
C大泉が大きな声で答えた。
「アウトの4人は、フリーになったら、ガンガン打っていけ。もらったボールは、全て打つくらいの心構えでかまわん。
海南の4アウトの実力を思う存分、発揮させよう!!」
「はい!!」
対する湘北ベンチ。
「準々決勝同様、スタメンは、宮城君、流川君、白田君、柳君、そして桜木君でいきます。
インサイドは小さいですが、うちよりも技術があります。決して、侮らないように。」
「はい!」
「おうよ!この天才に任せておけ!」
「決して、油断しないように。」
「わかってらぁい!!」
(この天才が、自分よりチビに負けるわけがない!ハッハッハ!)
『クイクイ。』
「流川君、ちょっと。」
(何用・・・?)
「・・・・・・・・。任せましたよ。」
「・・・。」
「君の成長がみたい。ほっほっほ。」
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【海南】青
PG…#10 清田 信長 181cm/2年
SG…#11 上杉 海斗 185cm/1年
SF…#4 神 宗一郎 190cm/3年
PF…#6 小菅 直人 188cm/3年
C…#8 大泉 大丸 190cm/2年
【湘北】白
PG…#4 宮城リョータ 170cm/3年
SG…#9 柳 春風 171cm/1年
SF…#7 流川 楓 191cm/2年
PF…#14 白田 豊 194cm/1年
C…#10 桜木 花道 195cm/2年
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選抜県予選 準決勝 第2試合
海南大附属 × 湘北
がまもなく行われる。
続く。