湘北 62
陵南 62
第3Qまで、同点。
お互い、引き離せないシーソーゲームとなった。
試合は、最後の10分で決まる。
「第3Qは、随分、流川にやられたな。いくら仙道でも、流川とゴール下を守ることは、難しい。
第4Qは、ディフェンスを変えざるは得ないだろうな。」
「あぁ。そのとおりだ。流川をナメては困る!無愛想だが、やつは頼りになる!」
「ヘラヘラしてるが、仙道も頼りになる!」
魚住と赤木の言い合いは続く。
「いいぞ、仙道!その調子だ!」
越野が鼓舞する。
「あぁ、サンキュ。だが、流川にはやられたな。後半は・・・。」
「そうだな。あーも簡単に、点を入れられては、もはやあのゾーンでは、湘北は止められないだろう。」
間髪入れずに田岡が言う。
「ここまできたら、全力勝負。次は、ハーフマンツーに戻す。真っ向勝負で、決めて来い!!」
「はい!!!」
『ピィーーー!!』
潮崎に代わり、安田が入る。
その安田のスローインから、勝敗を決める最後の10分が始まる。
「リョータ!」
「おう。」
(まずは、この1本、確実に決める!)
「陵南は、ハーフマンツーに戻してきたぞ!」
「三井には越野、流川には仙道がついた!」
『ダムダムダム・・・。』
『キュ!』
宮城が仕掛けた。
センターライン付近から、スピードで一気に抜きにかかる。
『ダムダム!!』
『キュ!』
『キュッキュ!』
(速い!!)
植草の低いディフェンスの腹をえぐるような、更に低いドリブルで、植草を抜く。
福田がカバーにいくが、クロスオーバーから、あっさり抜かれる。
流川は45°で待機、角田は菅平をゴール下で、抑え込んでいる。
「一人で突っ込むかーーー!!」
『キュ!』
宮城は、フリースローラインで止まり、ジャンプシュートを放った。
『シュパ!』
「おっしゃーー!」
宮城が叫んだ。
「宮城は、苦手なジャンプシュートをよく決めたな。それでこそキャプテンだ。」
観客席の小暮は称えた。
「とめるぞーー!」
宮城が再び叫ぶ。
「ここで、離されるわけにはいかない。」
魚住が力強く言う。
(仙道だ!)
(仙道で来る!)
(あいつがやるしかない!)
会場にいる多くの視線が、2人の男に注がれる。
『バシ!』
「来たー!仙道にボールが回った!」
仙道は、右側に視線を落とす。
(来る!)
『キュッ!』
視線と逆方向にドリブルを始める。
流川は、素早く反応し、抜かせない。
だが、仙道は、バックビハインドで右に切り返したところで、ジャンプシュート。
『キュッ!』
流川もチェックに飛ぶ。
「高い!!」
高い打点で放たれたシュートに、流川のチェックは届かない。
『スポ!』
リングに吸い込まれた。
「ふぅーー。」
「・・・。」
「きたー!同点!」
「エース対決全開だーー!!」
「ドンマイ、流川!どんどんパス回すから、やり返せ!」
「うすっ。」
「宮城、越野は、だいぶ足にきはじめている。俺にもパス回せ!」
「わかりましたよ、三井サン。」
(あんたも、ギリギリだろ。)
『バン!』
宮城から、流川へ。
ボールをもらうと同時に、高速ドライブで、ゴールを狙う。
流川は、仙道にピッタリとマークされていたが、強引にステップを踏み、レイアップ体制にはいる。
(とめる!)
仙道もチェックに飛ぶ。
だが、流川は空中で左手で仙道を抑えつつ、右手を上に突き上げ、スナップシュートを放った。
『バンッ!』
『ザシュ!!』
ボードにバンクして入った。
「流川が、右手だけで決めたぞーー!!」
「凄いコントロールだわ・・・。右手だけで放つシュートのため、打点が高い。
さすがの仙道君もあれでは届かないわ。
跳躍力、ボディコントロール、手首の強さ、全てが揃っていないとそう簡単に打てるシュートじゃないわよ。」
(仙道君、どう対抗する?)
弥生は、驚きの表情を隠せない。
「流川君!!アンビリーーーバブルやーーーー!!」
『ゴンッ!』
「お前も、どっちのチームなんだ!!しっかり、仙道を応援しろ!」
(仙道・・・、頼むぞ!!)
(いたいわー!そない思い切りたたかんでもええのに。・・・、仙道さん、大丈夫かな?)
「やるねーー。」
「ったりめーだろ。てめーに勝つ。」
「望むところだ。」
仙道の表情から、笑みが消えた。
湘北 66
陵南 64
続く。
陵南 62
第3Qまで、同点。
お互い、引き離せないシーソーゲームとなった。
試合は、最後の10分で決まる。
「第3Qは、随分、流川にやられたな。いくら仙道でも、流川とゴール下を守ることは、難しい。
第4Qは、ディフェンスを変えざるは得ないだろうな。」
「あぁ。そのとおりだ。流川をナメては困る!無愛想だが、やつは頼りになる!」
「ヘラヘラしてるが、仙道も頼りになる!」
魚住と赤木の言い合いは続く。
「いいぞ、仙道!その調子だ!」
越野が鼓舞する。
「あぁ、サンキュ。だが、流川にはやられたな。後半は・・・。」
「そうだな。あーも簡単に、点を入れられては、もはやあのゾーンでは、湘北は止められないだろう。」
間髪入れずに田岡が言う。
「ここまできたら、全力勝負。次は、ハーフマンツーに戻す。真っ向勝負で、決めて来い!!」
「はい!!!」
『ピィーーー!!』
潮崎に代わり、安田が入る。
その安田のスローインから、勝敗を決める最後の10分が始まる。
「リョータ!」
「おう。」
(まずは、この1本、確実に決める!)
「陵南は、ハーフマンツーに戻してきたぞ!」
「三井には越野、流川には仙道がついた!」
『ダムダムダム・・・。』
『キュ!』
宮城が仕掛けた。
センターライン付近から、スピードで一気に抜きにかかる。
『ダムダム!!』
『キュ!』
『キュッキュ!』
(速い!!)
植草の低いディフェンスの腹をえぐるような、更に低いドリブルで、植草を抜く。
福田がカバーにいくが、クロスオーバーから、あっさり抜かれる。
流川は45°で待機、角田は菅平をゴール下で、抑え込んでいる。
「一人で突っ込むかーーー!!」
『キュ!』
宮城は、フリースローラインで止まり、ジャンプシュートを放った。
『シュパ!』
「おっしゃーー!」
宮城が叫んだ。
「宮城は、苦手なジャンプシュートをよく決めたな。それでこそキャプテンだ。」
観客席の小暮は称えた。
「とめるぞーー!」
宮城が再び叫ぶ。
「ここで、離されるわけにはいかない。」
魚住が力強く言う。
(仙道だ!)
(仙道で来る!)
(あいつがやるしかない!)
会場にいる多くの視線が、2人の男に注がれる。
『バシ!』
「来たー!仙道にボールが回った!」
仙道は、右側に視線を落とす。
(来る!)
『キュッ!』
視線と逆方向にドリブルを始める。
流川は、素早く反応し、抜かせない。
だが、仙道は、バックビハインドで右に切り返したところで、ジャンプシュート。
『キュッ!』
流川もチェックに飛ぶ。
「高い!!」
高い打点で放たれたシュートに、流川のチェックは届かない。
『スポ!』
リングに吸い込まれた。
「ふぅーー。」
「・・・。」
「きたー!同点!」
「エース対決全開だーー!!」
「ドンマイ、流川!どんどんパス回すから、やり返せ!」
「うすっ。」
「宮城、越野は、だいぶ足にきはじめている。俺にもパス回せ!」
「わかりましたよ、三井サン。」
(あんたも、ギリギリだろ。)
『バン!』
宮城から、流川へ。
ボールをもらうと同時に、高速ドライブで、ゴールを狙う。
流川は、仙道にピッタリとマークされていたが、強引にステップを踏み、レイアップ体制にはいる。
(とめる!)
仙道もチェックに飛ぶ。
だが、流川は空中で左手で仙道を抑えつつ、右手を上に突き上げ、スナップシュートを放った。
『バンッ!』
『ザシュ!!』
ボードにバンクして入った。
「流川が、右手だけで決めたぞーー!!」
「凄いコントロールだわ・・・。右手だけで放つシュートのため、打点が高い。
さすがの仙道君もあれでは届かないわ。
跳躍力、ボディコントロール、手首の強さ、全てが揃っていないとそう簡単に打てるシュートじゃないわよ。」
(仙道君、どう対抗する?)
弥生は、驚きの表情を隠せない。
「流川君!!アンビリーーーバブルやーーーー!!」
『ゴンッ!』
「お前も、どっちのチームなんだ!!しっかり、仙道を応援しろ!」
(仙道・・・、頼むぞ!!)
(いたいわー!そない思い切りたたかんでもええのに。・・・、仙道さん、大丈夫かな?)
「やるねーー。」
「ったりめーだろ。てめーに勝つ。」
「望むところだ。」
仙道の表情から、笑みが消えた。
湘北 66
陵南 64
続く。