うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#16 【流川始動】

2008-12-01 | #01 陵南 選抜編
湘北 62
陵南 62




第3Qまで、同点。

お互い、引き離せないシーソーゲームとなった。

試合は、最後の10分で決まる。




「第3Qは、随分、流川にやられたな。いくら仙道でも、流川とゴール下を守ることは、難しい。
第4Qは、ディフェンスを変えざるは得ないだろうな。」

「あぁ。そのとおりだ。流川をナメては困る!無愛想だが、やつは頼りになる!」

「ヘラヘラしてるが、仙道も頼りになる!」

魚住と赤木の言い合いは続く。




「いいぞ、仙道!その調子だ!」

越野が鼓舞する。

「あぁ、サンキュ。だが、流川にはやられたな。後半は・・・。」

「そうだな。あーも簡単に、点を入れられては、もはやあのゾーンでは、湘北は止められないだろう。」

間髪入れずに田岡が言う。

「ここまできたら、全力勝負。次は、ハーフマンツーに戻す。真っ向勝負で、決めて来い!!」

「はい!!!」




『ピィーーー!!』



潮崎に代わり、安田が入る。

その安田のスローインから、勝敗を決める最後の10分が始まる。



「リョータ!」

「おう。」

(まずは、この1本、確実に決める!)




「陵南は、ハーフマンツーに戻してきたぞ!」

「三井には越野、流川には仙道がついた!」




『ダムダムダム・・・。』


『キュ!』


宮城が仕掛けた。

センターライン付近から、スピードで一気に抜きにかかる。



『ダムダム!!』



『キュ!』


『キュッキュ!』



(速い!!)


植草の低いディフェンスの腹をえぐるような、更に低いドリブルで、植草を抜く。

福田がカバーにいくが、クロスオーバーから、あっさり抜かれる。

流川は45°で待機、角田は菅平をゴール下で、抑え込んでいる。




「一人で突っ込むかーーー!!」




『キュ!』


宮城は、フリースローラインで止まり、ジャンプシュートを放った。



『シュパ!』



「おっしゃーー!」

宮城が叫んだ。




「宮城は、苦手なジャンプシュートをよく決めたな。それでこそキャプテンだ。」

観客席の小暮は称えた。




「とめるぞーー!」

宮城が再び叫ぶ。




「ここで、離されるわけにはいかない。」

魚住が力強く言う。




(仙道だ!)

(仙道で来る!)

(あいつがやるしかない!)


会場にいる多くの視線が、2人の男に注がれる。




『バシ!』




「来たー!仙道にボールが回った!」




仙道は、右側に視線を落とす。


(来る!)



『キュッ!』


視線と逆方向にドリブルを始める。

流川は、素早く反応し、抜かせない。

だが、仙道は、バックビハインドで右に切り返したところで、ジャンプシュート。



『キュッ!』


流川もチェックに飛ぶ。




「高い!!」




高い打点で放たれたシュートに、流川のチェックは届かない。



『スポ!』



リングに吸い込まれた。



「ふぅーー。」


「・・・。」




「きたー!同点!」

「エース対決全開だーー!!」




「ドンマイ、流川!どんどんパス回すから、やり返せ!」

「うすっ。」


「宮城、越野は、だいぶ足にきはじめている。俺にもパス回せ!」

「わかりましたよ、三井サン。」

(あんたも、ギリギリだろ。)




『バン!』



宮城から、流川へ。

ボールをもらうと同時に、高速ドライブで、ゴールを狙う。

流川は、仙道にピッタリとマークされていたが、強引にステップを踏み、レイアップ体制にはいる。



(とめる!)


仙道もチェックに飛ぶ。



だが、流川は空中で左手で仙道を抑えつつ、右手を上に突き上げ、スナップシュートを放った。



『バンッ!』



『ザシュ!!』



ボードにバンクして入った。




「流川が、右手だけで決めたぞーー!!」




「凄いコントロールだわ・・・。右手だけで放つシュートのため、打点が高い。
さすがの仙道君もあれでは届かないわ。
跳躍力、ボディコントロール、手首の強さ、全てが揃っていないとそう簡単に打てるシュートじゃないわよ。」

(仙道君、どう対抗する?)

弥生は、驚きの表情を隠せない。




「流川君!!アンビリーーーバブルやーーーー!!」


『ゴンッ!』


「お前も、どっちのチームなんだ!!しっかり、仙道を応援しろ!」

(仙道・・・、頼むぞ!!)

(いたいわー!そない思い切りたたかんでもええのに。・・・、仙道さん、大丈夫かな?)




「やるねーー。」

「ったりめーだろ。てめーに勝つ。」

「望むところだ。」

仙道の表情から、笑みが消えた。




湘北 66
陵南 64







続く。