よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

オンナジコトノクリカエシ。

2020年05月31日 | 農家ブランド

5月最終日。

今週はキツかったです。

毎晩家に上がると座ってるのも辛いほど、燃え尽きエブリデイでした。




最初の伸び始めの竹はどんどん天を目指してかなりの高さ。

もったいないので、これまで切り手として別れていた作業も合併し、

1人が切り、1人が支え、こんな高さのを中心に倒しています。

それでも穂先はやわらかいのです。



皮も取りごろ。

こんな風に下のほうが竹になってくると自然と落ちます。

なんか使えるのではないかと、毎年時間があれば集めてます。

孟宗は固めですが、ちょっと使ってみてもらおうと、

宮城素材にこだわる中華の鉄人・KUROMORI

小料理・割烹 こうめに渡しました。

どう使われるか楽しみです。



乳酸発酵始めて1周間ほどのタケノコ。

酸っぱいいい香りが漂ってきました。試食したらいい具合です。



先日、お世話になってる魚柄先生からメールが来て、

「タケノコは日本中にある。産地と呼ばれるところは、特によく取れるから、良質だから、という以上に、入れ込む生産者がいたかどうかがとても大きい要素。がんばれ。」

と励まされました。

同じタイミングで、高知の有名な竹虎のブログで、竹ほうきについて書いてました。

今は輸入物が多いので一本300〜400円で買えちゃいます。

けど、竹ほうきを作るのには竹を倒さないと枝が取れないわけで、、、

つまりは身近なものを手入れして守り、活用しようという文化がないととても作れるものではない、と書いてあってうなづきました。



毎日、タケノコを収穫し、手を入れ、茹で、塩漬けし、発酵させ、、、、

朝から晩までおんなじことの繰り返しです。

タケノコが終われば、次はなんばんも同じです。

なんで飽きないでやれるのかと思えば、その可能性に一番期待してあれやこれやと考え、新たな納得や発見があるからこそ、おんなじ作業だけれどおんなじ毎日ではない。



なんばんとたけのこ。

離れているような気もしますが自分の中では一緒。

この土地の風景に手を入れて、その資源を活用してコメを育て、畑に手を入れる農業。

そういうのがやりたい。この土地、人の味がにじみ出るような。

今流行りの多品種は頭が回らないので、ずっとやれるものを自分なりに突き詰めます。


何事も一歩一歩ですね。



カミさんの叔父からハマチが2本届き、漁師ショウエイさんに捌いてもらいました。


とってもうめがったです。


今収穫してるタケノコも、なんとなく肌が魚に見えないこともないな・・・・。



メルもうだるような暑さの5月も今日で終わり。


感農・伝農。

2020年05月28日 | 農家ブランド

今日は阿部夫妻も残業で大変な一日でした。






通常メンマ業務終えた後、沿岸部から発注いただいた大漁旗用の青竹切り。

阿部ダンナ・ショウエイさんは現役のサンマ漁師。

いっぷく時間に話を聞くと、新しい船の出向、大漁祈願など、縁起物。

なので、竹の先っぽが枯れていたり曲がっていたり折れていたりは禁物だ、

と聞いて、海の神さまに受け入れてもらえるように、

厳選に厳選を重ね、倒しては「ダメ!次!」と、倒すこと倍くらいから選んで16本。

3時間かかりました。


石巻へ明日運ばれます。



どう考えても、阿部夫妻や新聞ばっくの仲間、そして斉吉商店さん、と、震災後にご縁を頂き、その仕事の詳細教えてくれた生産者を想うと、

半端なものは出せない、という意地もあります。

ありがたいご縁仕事です。



昨日はそんなご縁に助けられました。

仙台の大好きな小料理・割烹のこうめのご夫婦、

いつもお世話になってるプランナー・ムードセンター松村ご夫婦が丸一日お手伝いに来てくれました。

昼からはなるこりん代表取締役も参戦!





着いて早々薪割りから。 冬の確保がまったくできておりません。

終わらなかったのでまた継続あるはずです。。。



続いては阿部夫妻と共に皆でやまでメンマ竹収穫。

過酷で手つかずだった山頂から、バケツリレーで運んで60本!




その後は塩蔵メンマの乳酸発酵漬け込み作業。


午前終了はBBQ。

肉もビールもジャンボンメゾンの甘酒ウインナー、そして茹でたて穂先も最高でした。

午後はメインディッシュの畑。




今年は速くと気ばかり急いても時間が作れなかったなんばん苗、5種600本、

あっという間に終わりました。

たけのこ山とは違い、また別なキツさの中みんな頑張ってくれました!


締めのいっぷくは、なるこりんのタケノコジェラート!美味しく頂きました!

ジェラートそのものもタケノコ入、トッピングもタケノコを小泉麹屋の甘酒に漬け込んだもの。

さすがチャンピオンです。




こうめちゃん夫妻も、より食材を知りたくて。

松村くんも、よりモノの背景を知りたくて。

うちも、より取り組みを伝えたくて。

仕事でいえばそうですが、そんな表面的な言葉では語り尽くせぬほど、感謝な一日でした。



昼のBBQの時に昔を思い出しました。

それこそよっちゃん農場創成期、先がわからない中で商品を作らないと暗中模索だった頃。

なんばんばかり大量に植えいざ収穫となっても、

もちろん人を雇う金は無く、1人、毎日畑に埋もれエンドレス。

それを助けてくれたのが、当時アルバイトしながら教員免許を取ろうと奮闘する同級生、純次でした。

お金は払えないよ、といっても毎日来てくれて、ささやかな「あるものBBQ」で支えてくれました。

それがあったから今があります。

回り回って、別な心境で、別な関係で、こういう形で商売になり、生き様を知ってもらう、伝えられる時間は、

一発勝負の商談会がキライな私にとってはとってもありがたく得難いひとときです。



本当に助けられました。ありがとうございました。

ぜひ、継続を(笑)



週末までもう一息、走ります!

明日はお弁当も!




身の丈で。

2020年05月26日 | Weblog


今週もメンマ三昧。


朝いち阿部夫妻と山へ収穫に行き、2日に一度は釜炊きの薪も積んできます。


メンマ用は長いので、鍬は使わずのこぎりで必要な長さ切って収穫します。

このところ皆の勘が戻り、ロスも出ないちょうど良さで帰ってこれるようになりました。


今日は生たけのこ出荷ルートを作ってくれた流通番長・坂上さん来訪。

地元の旬を地元皆で味わう、楽しむ。それをしっかりとつくるための仲間です。

今日は半分世間話、半分は今後を。

生たけのこ〜茹で〜水煮びんまでをワンシーズンで展開できるようネタだし。

じわりじわりと行けば良い。



コロナを経験し、出来ることを、と、サイトを作りました。




Facebookページはこちら

単純にECサイトというのではなく、日常にある食を、つくり手として伝えていこうと、

竹やぶ会議仲間でプランナー・ムードセンター松村くんが作ってくれました。

これも、縁のある、視線が同じ仲間同士で。

よっちゃん商品だけではないこともやっていきたいと思ってます。

どうぞよろしくお願いいたします。


コロナ禍で唯一、売上が落ちなかったのがエコロジーショップ・GAIAでした。

助かりました。ありがたかった。

これはうちの商品云々というのはなく、ECサイトあったから、というだけでもなく、

ちゃんとお客さんへ伝えるメッセージを持っている、お店の強さ。


なので、言うことは同じであろうとも、伝える手段に幅は広げたい。

という気持ちもあってサイトを作りました。




あったかくなってきて雑草もど伸び放題の草刈りシーズン突入。

一回目、私は暗くなるまで筍に翻弄されているので、カミさん単独でがんばっております。



明日はありがたい助っ人軍団が来る予定。大いに、甘えます。






メンマ第二段階へ。

2020年05月24日 | 農家ブランド


今日は休み。


一日たけのこ収穫〜瓶詰め〜塩蔵〜茹で、と、根つめてるので、

山は待ってはくれないけれど、しっかり休息してリズムをつくらないとしんどい。




昨夜は自粛解禁以来、久しぶりに魔女ママの庭、デッキで焼き肉しながら皆で呑みました。

やっぱり顔合わせる空気感がいい。




今日カミさんおすすめ「フード・インク」というドキュメンタリーを観ました。

コロナで「命か経済か」と話題になりましたが、

まさしく同じ問いかけのある衝撃の内容でした。

学校帰りのファストフードが至福だという甥っ子に観せたい。

何が正しい、と一言で言えるものではないけれど、少なくとも、

小さいながら、真逆の考え方で農業、事業をやってる身としては考えさせられます。

自分たちの出力だけでは不十分と思わされます。




塩漬けしたメンマ。しなっと水が出たところで、昨日から第二段階、

いよいよ「乳酸発酵」です。


うちの田んぼのコメから培養した発酵液を使って、昨日から開始。

今のところ、毎日60〜70キロのメンマ生加工しているので、

単純に考えると塩蔵と発酵のための樽がいくつあっても足りない。

相談に乗ってくれてる発酵仲間とやりとりして効率いいやり方を決め、

もう一項目一日のノルマが加わわります。

状態を見ながら最終的な天日干しまで持っていきたい。

梅雨との兼ね合いが心配だけれど、知恵を出していきたい。




今週またもや助っ人申し出があり、週中に竹やぶ会議・松村夫妻と居酒屋・こうめ夫妻が来てくれるので、

メンマ仕事を止めずに畑の定植も一気にやりたい。大助かりです。



リセットして明日からまた!



物々交換。

2020年05月22日 | Weblog




メンマ用巨大筍の穂先で、昨夜は肉豆腐。

やわらかいんだけど、やわらかいだけじゃない歯ごたえがたまらない。

カミさん張り切って大鍋2つ煮物作ったので、当分煮物。毎食煮物。

かれこれ筍ばっかり2ヶ月食べてるけど飽きない。



薪釜も2つ毎日大稼働中。片っぽはメンマ、片っぽは穂先を茹でています。


今日は薪くべしながら山の必携道具のお気に入り刃物を研ぐ。

どんどん獣との距離が近くなってる気がするので、万が一に備えて念入りに研ぐ。


今週はずっと雨ですが、来週から晴れたら畑も本格化。

なんばん苗、去年より順調。夏がどうなるかわからないので、早速定植するつもり。



このブログを書き始めた頃は、炭焼もやっていて、

というより炭焼きをメインにメシが食えたらと考えていて、

その根本の物々交換思想は変わらない。

いい炭焼いて、いい炭使いたいという人と、その人の良いものと交換する。



今は竹炭から筍に変わって、同じことを毎日考えています。

お金は激しく欲しいし、必要なもの。

だけれどもそれが一番に来ると見えなくなるものもある。

自分の考える豊かさではない。




ものを作って一番緊張するのは、

高く買ってもらう貨幣対価がちらつくときよりも、

そばで楽しみに待っている人が気にってくれるかどうか、その顔色。

たけのこのような一次産物、旬のものは特にそう。

今年も、だから、肉体疲労よりも気持ちの緊張感が半端ない。



当時はお金が一番必要で必要で、文字通り、稼がないとうちの家の存亡に関わってました。

物々交換までいけなかった。




今年、あらためて試してみたら、

なにより、竹林の間伐作業もとても捗りました。

そして、

岩手の、とある発酵名人のドブロクと交換できて、

仙台の、とある職人のシュウマイと餃子と交換できて、


今日はうちの筍入のさつま揚げも到着しました。(by 及善蒲鉾店) 【これから食べます】

それぞれが生業にして一生懸命作っているもの。

だからうれしい。

なにより、めんどくさい伝票が無い。




シェア、という言葉はあまりすきではないけれど、農家も維持できる範囲は知れているので、

食。

農家だからこそ、お金ではなくお互い様感覚での物々交換取引、付き合いを増やしたい。

コロナがあって、なおさら思いました。

あんなにテレワークも広がるのなら、逆に農家としてもチャンスです。



みんな、箱庭で暮らしてるわけではない。


出れない。というような不自由さを、これからは自分で発想して生活をつくる時代に入った気がします。


メルも日々、眉間にシワ寄せて寝たフリしています。