あらたまのよもやま話

ツイッターのまとめブログ。@tiorannesをよろしく。

甲子園球児のその後を考える。

2013-08-16 22:49:59 | インポート

以下の文章は、通称「増田」に私が掲載した文章の転載になります。

あそこは匿名なのが特徴なので、ここに転載したら意味がないかもしれませんが、

別に身元を隠す必要はないし、かといってここにだけ載せても誰も見ないし(苦笑)。

 高校野球の件でいろいろ盛り上がってるようですが。

 

確かに、熱中症対策は必要。そして、特定の選手に過度の負担をさせないことも重要。

だけど、いわゆる「酷使」を批判する立場の人が、その理由として挙げるのは、

「肩や肘は消耗品だから、酷使したら、プロに行った時に使い物にならなくなる。」って。

 

有望な選手だからって、勝手にプロでも見たいとか言うなよ。

 

甲子園球児の中で、プロになれるのは一握り。

その中で、数千万、時には数億の年俸をもらったり、40歳ぐらいまで現役を続けられるのはさらにその一握り。

一般的な会社の定年である、60歳前後まで現役を続けた選手は今まで1人もいないし、

引退したとしても、コーチや球団職員など、この畑の仕事で60歳ぐらいまで途切れなく働ける人も、

データがないから分からないけど、ほとんどいないのではないかと思う。

20代の早いうちに見切りをつけたのならともかく、30過ぎて、ろくな社会人経験も積まずに野球界から放りだされて、

今まで野球しかやってこなかったから、他の業界のどこにも採用されず、

食べていくために、慣れない自営業(飲食業など)に手を出さざるを得ない人の方がよっぽど多い。

 

そのことを考えたら、どれだけ有望な選手でも、プロ野球選手になるという選択が、

その人にとって正しい人生の選択になるとは必ずしも言えない。

それぐらいだったら、高校か大学で野球とはすっぱりと区切りをつけて、

一般社会で過ごしていく方がよほどいいように思える。

「高校時代は野球部に所属して、甲子園にも出場しました。」

と言えば、就職する会社のお偉方の注目を集める可能性は高い。

 

そういう考えがあって、いずれどこかのタイミングで野球に区切りをつけるとすれば、

今この時に全力を傾けて野球に打ち込むということは、悪いことではない。

むしろ、「将来のことを考えて、今は手を抜きます」という方が気持ち悪い。

 

高校生にも人気のある、有名な人の言葉を借りれば、

「いつやるの?今でしょ!」

ということになると思う。

 

ということで、高校球児の皆さんは、周りの雑音に惑わされず、今できることに全力を尽くしていただければと思います。

ただし、やりすぎて怪我をして、その後の生活に支障をきたしたりしたら元も子もないので、そのあたりはほどほどに。

 


最低賃金とその生活

2013-08-06 21:48:09 | インポート

最低賃金14円上げ 生活保護との「逆転」解消へ  :日本経済新聞 http://s.nikkei.com/17uCcFb

  厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は6日午前、2013年度の最低賃金の引き上げ目安を全国平均で14円とすることを決めた。目安の段階で引き上げ額が2桁となるのは10年度以来3年ぶり。早期のデフレ脱却には所得の底上げが欠かせないとの政府の意向を受け、大幅上げに踏み切った。最低賃金で働く人の手取りが生活保護の給付水準を下回る「逆転現象」は、13年度中に北海道を除いて解消する見通しだ。

 いいことなんだけど、どうもなんかモヤっとする。

 

最低賃金を考えるときに、生活保護との整合性を考えるということは、

最低賃金法にも定められていることだし、大切なことだと思う。

ただ、「生活保護との整合性」を考えたときに、

じゃあ生活保護の人はどうやって生活しているのかということを考えると、

彼らは生活保護費が生活費の全てで、しかも社会保障費も税金も全て免除されている。

ということを考えないといけない。

最低賃金法に定める最低賃金は、そこから社会保険料も税金も全て引かれるということを考えて、計算されているだろうか。

だとすればいいけど。

逆にいうと、社会保険に加入しないぐらい、短時間の労働をしている人は、

言ってしまえば生活保護との整合性を考慮しなくてもいいわけで。

学生のバイトや、お小遣い稼ぎの主婦と、

社会保険に入れるぐらい、ガッチリ働いていて、

その収入が生活費のすべてだという人とが、同じ評価でいいのだろうか。

と、本当は言いたい。でも、もし同じ仕事をしているのであれば、

「同一労働・同一賃金」という原則からは外れるので、難しいだろうな。

そういう区分けをするわけにはいかず、同等に扱わないといけないと思うからこそ、

大幅な賃上げをするわけにいかないということなのだろう。

 

ただ、その「どうせ生活かかってないから」という緊張感のなさが、

昨今頻発している、コンビニ等の冷蔵庫に入って写真を撮って、

それをネットに載せて拡散して、

会社がお詫びの告知を入れるという事態につながっているという気がする。

給料が安かろうが、学生だろうが、企業で働いている間は社会人なのだから、

そのあたりの自覚はちゃんと持ってほしいし、

その自覚のない人は給料をもらう資格はない。

 

話を戻すけど、これで「賃金が上がったんだから、消費税上げてもいいよね」

という話になるのが、一番怖い。

財源とか色々言い訳はつけるんだろうけど、過去に消費税を上げて、財政が好転したことがあったかと言いたい。

それと、政治家や官僚の皆さんは、一度、最低賃金でフルタイム働いて、

そのお金だけで暮らすということをやってみればいいと思う。

もちろん家賃から光熱費から、社会保険料から税金から全部それで払ってもらいます。

きっと毎日もやししか食べられないことになると思います。