AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

卒業と桜がいっぱい(ときめき研究家)

2009-04-25 11:35:57 | ときめき研究家
AKB48には卒業ソングが多い。過去の卒業ソングの名曲も併せて、レビューしたい。
まず、卒業式前後のいつを歌っているのかで分類する。
そして、キーワードである「桜」をどのように歌っているのかに着目したい。当然ながら、桜の開花は3月末から4月であり、卒業式というより入学式の花だ。卒業式に桜が満開というのは、絵柄としては美しいが、実はありえない光景だ。その矛盾を知りながら、AKB48の卒業ソングには、何かと桜が登場している。「アイドル=桜」を繰り返し印象づけるためのこだわりだが、その登場のさせ方について考察する。

卒業式の前を歌った歌。
森田公一とトップギャラン『青春時代』の歌い出しは、「卒業までの半年で答えを出せと言うけれど」。「青春時代が夢なんて後からほのぼの思うもの」と、若い日の焦りや苦さを歌っている。
以前も引用した八木さおりのアルバム曲『卒業までの7ヶ月』は、知る限り、卒業式から一番遠い時点の歌。柏原芳恵『春なのに』は、卒業式の直前、喫茶店で「卒業しても今まで通り会えますか」と聞きたくて聞けなかった名曲。佐倉しおりのアルバム曲『♭した蛍の光』は、卒業式の予行演習の歌で、ユニークな着想だが、感動的な曲。
AKB48では『春一番が吹く頃』(題名どおり2月頃と思われる)、『片思いの卒業式』(「もうすぐ卒業式だね」から、やはり2月か。)。前者は「卒業するまで何回会えるかな」と、後者は「指を折り数えたこうして過ぎる日々別れの階段」と、いずれもカウントダウンしている。前者は「桜の花がやがて咲く」と未来形で登場させているが、後者には桜は出て来ない。

卒業式当日を歌った歌。
松田聖子『制服』、西村知美『さよならの学生通り』、斉藤由貴『卒業』、どれも卒業式当日の歌だ。
守谷香の『菫の花の卒業証書』(「キューティーズグラジュエーション」というオムニバスアルバム収録のレア曲)も卒業式当日の歌だが、暴力事件か何かを起こして卒業式に出られなかった彼と一緒に、卒業式をさぼってしまう珍しい状況の歌。
AKB48では『最後の制服』。卒業式が終わってから、家に帰って制服を脱ぐまでの時間。回想シーンがフラッシュバックで歌われるが、「渡り廊下」も登場していた。桜は「枝が揺れて」おり、3月の実景である。
『10年桜』も明示されてはいないが、卒業式当日の歌と思われる。イントロに「仰げば尊し」のメドレーが入り、卒業式の臨場感があふれる。最近は「仰げば尊し」も「蛍の光」も歌わない。桜は「どこかで桜の花びらがはらりと風に舞うように」と、旅立ちの比喩として使われている。「10年後にまた会おう この場所で待ってるよ 今よりももっと輝いて」というのは、AKB48は10年以上続けるという構想とも呼応し、卒業していくメンバーへの、残るメンバーからのメッセージになっている。早乙女さんも頑張ってほしい。
『桜色の空の下で』も卒業式の日と思われる。桜は空の色として登場するが、「私の前髪にそっと伸ばしたあなたの指先が摘んだ花びら」も桜の花びらだろうか。「卒業式に舞う思い出の栞」とも言い換えており、思い出のシーンとすれば桜でもオーケーだ。現在のシーンとすれば、別の花。前者と考える。「枝が揺れて花が散って春は終わり大人になろう」という歌詞は桜の季節を早送りしている。「青春はいつだって後で気づくもの」は、森田公一への返歌。

卒業式後の歌。
ユーミンの『最後の春休み』。卒業式後の春休みに、教室を訪れ「この場所でずっとうずくまっていたい」という感傷を歌う。同じユーミンの『卒業写真』は、卒業後数年経って「人込みに流されて変わっていく私をあなたは遠くで叱って」と歌う。ユーミンらしい甘ったるく心地いい感傷だ。
AKB48では、『僕の桜』。卒業して何年か経って学生時代を振り返る。「卒業式シーズンは胸の奥に風が吹く」と懐かしんでいる。「桜は散って枝を残し来年また咲くよ」と桜も登場する。この部分、「個々のアイドルは一瞬輝き消えていっても、アイドルポップという枝(文化)には、また新たなアイドルが現れる」という意味だろう。
『あの頃のスニーカー』も似た内容で、久しぶりに母校を訪れる歌だが、「卒業」というキーワードは出てこないので、卒業ソングにはカウントしない。季節も夏か秋らしい。桜ではなく欅が出てくる。

AKB48は最低10年続くので、これからも、何曲もの卒業ソングが世に出ることだろう。そこに桜はどのように歌われるか、引き続き注目していきたい。
上記の分類に沿って、「入学式の日に、3年後の卒業式のことを思う歌」とか、「卒業式終了後、体育館の後片付けをしている後輩視点の歌」とか、「娘の卒業式に出席して自分の初恋を回想する親父(母親でも可)の歌」などが、まだないので、出てきてほしい。
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