指原莉乃「逆転力」が面白い4・・指原の戦略論(総選挙分析ライター)
前回までの3つの記事でHKT48の支配人である指原莉乃が戦略的思考をしており、「真っ向勝負をせず」、「戦わずして済む方法」を探り、「自分の土俵で戦う状況」を作ることを行動規範としている”戦略家”であることを述べた。
指原莉乃「逆転力」が面白い1・・指原の戦略論 140811
指原莉乃「逆転力」が面白い2・・指原の戦略論 140819
指原莉乃「逆転力」が面白い3・・指原の戦略論 141231
今回は”戦略家”、”作戦参謀”としての指原(実際の肩書きは「HKT48劇場支配人」)が、どのような作戦をつくり2014年に行われたHKT48のコンサートを成功に導いたかを明らかにしたい。
昨年に行われたHKT48のコンサートは、月刊AKB新聞が指原を「AKB48G新聞アワード2014のMVP」に選んだ理由として指原が「コンサートの面白さを再認識させAKB48G全体のコンサートに大きな影響を与えたこと、コンサートの企画にアイドル史上初めてプレイングマネージャーとして参画しアイドルの概念を突き破ったこと、HKT48の1年間にわたる長いコンサートツアーにもかかわらずメンバーのモチベーションを高く維持し、このコンサートを通してメンバーのスキルアップを図ったこと」を受賞理由にあげていることから、高い外部評価を得ていると考えてよいだろう。
指原莉乃 AKB新聞2014MVP受賞 感想 141226
指原によればAKB48Gの中で一番最後に作られ、最も若いグループであるHKT48は他のグループと比較した場合に「発展途上段階」で「まだまだ」、「同じことをしていても追いつくこともできないし、抜けない」という課題を持つ状態だった。そこでコンサートでは4つの作戦を考えたと述べている。指原の作戦は以下のとおり。(「逆転力」P87~103)
第1の作戦は「土俵を替えて得意分野で戦う」であり、お客さんに楽しんでもらうためにまず最初に「自分たちがとことん楽しむ」ようにした。メンバーが楽しければお客さんにもその気持ちが伝わり、楽しんでもらえる。次に「セットリストをがらっと変え」て「ファンが飽き」ないようにして、「常に新鮮な気持ちでコンサートを楽しんでもらおうと思った」 さらに「過去のアイドル歌謡の名曲をカバー」し「公演ごとに曲もメンバーも替え」る「HKT48ザ・ベストファイブ」という他のAKB48Gがやっていない、他のグループと比べられない企画を行った。
第2の作戦は「ファン目線で考える」こと。コンサート中に”あおり”を入れたり、コンサート会場の上のフロアを盛上げてテンションを下に波及させるなど「ステージと客席のやり取り」を頻繁に行い、ファンを盛上げた。
第3の作戦は「話題になるフックを仕掛けて全国へ広げた」 具体的にはオープニング1曲目にモー娘の「ザ☆ピ~ス!」を歌いHKTメンバーは全員体操服を着て、指原はブルマ姿となりマスコミに対する「話題性」を演出した。
第4の作戦は「エースを作る」ことと「打順を回す」ことを両立させたこと。
HKT48の現状がAKB48Gの中で一番弱い状況をしっかり認識して、この現有戦力でどうやったら他のAKB48Gに追いつき、追い越すことができるかを徹底的に考え抜いての作戦である。特に第1作戦は、それまでのAKB48Gコンサートが定番曲で構成されていたのに対してその定番曲を極力使わないという画期的な新企画で、実際にコンサートを映画館で見た筆者も感嘆したのを覚えている。
「HKT48九州7県ツアー福岡昼公演」総括と指原莉乃 140323
まさに”戦略家”指原の「真っ向勝負をせず」、「自分の土俵で戦う」という作戦規範をダイナミックに展開し成功した実例である。
以上
(参考)
指原莉乃のプロデュース力 TIF HKT48 130803
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「AKB48選抜総選挙分析他分析記事一覧」
前回までの3つの記事でHKT48の支配人である指原莉乃が戦略的思考をしており、「真っ向勝負をせず」、「戦わずして済む方法」を探り、「自分の土俵で戦う状況」を作ることを行動規範としている”戦略家”であることを述べた。
指原莉乃「逆転力」が面白い1・・指原の戦略論 140811
指原莉乃「逆転力」が面白い2・・指原の戦略論 140819
指原莉乃「逆転力」が面白い3・・指原の戦略論 141231
今回は”戦略家”、”作戦参謀”としての指原(実際の肩書きは「HKT48劇場支配人」)が、どのような作戦をつくり2014年に行われたHKT48のコンサートを成功に導いたかを明らかにしたい。
昨年に行われたHKT48のコンサートは、月刊AKB新聞が指原を「AKB48G新聞アワード2014のMVP」に選んだ理由として指原が「コンサートの面白さを再認識させAKB48G全体のコンサートに大きな影響を与えたこと、コンサートの企画にアイドル史上初めてプレイングマネージャーとして参画しアイドルの概念を突き破ったこと、HKT48の1年間にわたる長いコンサートツアーにもかかわらずメンバーのモチベーションを高く維持し、このコンサートを通してメンバーのスキルアップを図ったこと」を受賞理由にあげていることから、高い外部評価を得ていると考えてよいだろう。
指原莉乃 AKB新聞2014MVP受賞 感想 141226
指原によればAKB48Gの中で一番最後に作られ、最も若いグループであるHKT48は他のグループと比較した場合に「発展途上段階」で「まだまだ」、「同じことをしていても追いつくこともできないし、抜けない」という課題を持つ状態だった。そこでコンサートでは4つの作戦を考えたと述べている。指原の作戦は以下のとおり。(「逆転力」P87~103)
第1の作戦は「土俵を替えて得意分野で戦う」であり、お客さんに楽しんでもらうためにまず最初に「自分たちがとことん楽しむ」ようにした。メンバーが楽しければお客さんにもその気持ちが伝わり、楽しんでもらえる。次に「セットリストをがらっと変え」て「ファンが飽き」ないようにして、「常に新鮮な気持ちでコンサートを楽しんでもらおうと思った」 さらに「過去のアイドル歌謡の名曲をカバー」し「公演ごとに曲もメンバーも替え」る「HKT48ザ・ベストファイブ」という他のAKB48Gがやっていない、他のグループと比べられない企画を行った。
第2の作戦は「ファン目線で考える」こと。コンサート中に”あおり”を入れたり、コンサート会場の上のフロアを盛上げてテンションを下に波及させるなど「ステージと客席のやり取り」を頻繁に行い、ファンを盛上げた。
第3の作戦は「話題になるフックを仕掛けて全国へ広げた」 具体的にはオープニング1曲目にモー娘の「ザ☆ピ~ス!」を歌いHKTメンバーは全員体操服を着て、指原はブルマ姿となりマスコミに対する「話題性」を演出した。
第4の作戦は「エースを作る」ことと「打順を回す」ことを両立させたこと。
HKT48の現状がAKB48Gの中で一番弱い状況をしっかり認識して、この現有戦力でどうやったら他のAKB48Gに追いつき、追い越すことができるかを徹底的に考え抜いての作戦である。特に第1作戦は、それまでのAKB48Gコンサートが定番曲で構成されていたのに対してその定番曲を極力使わないという画期的な新企画で、実際にコンサートを映画館で見た筆者も感嘆したのを覚えている。
「HKT48九州7県ツアー福岡昼公演」総括と指原莉乃 140323
まさに”戦略家”指原の「真っ向勝負をせず」、「自分の土俵で戦う」という作戦規範をダイナミックに展開し成功した実例である。
以上
(参考)
指原莉乃のプロデュース力 TIF HKT48 130803
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