一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

八幡岳の春をたずねて2011 ……トラメジーノで「沢山ホットサンド」を……

2011年05月08日 | 八幡岳・女山(船山)・眉山
待ちに待った「八幡岳の自然観察会」の日がやってきた。
春と秋の年2回開催されているこの観察会を、私はいつも心待ちにしている。
1週間前の週間予報では傘マークであったが、
本日(5月8日)は見事にタク日和。(笑)
ヨカッタ、ヨカッタ。
八幡岳の自然観察会を担当されているのは、
ネイチャー佐賀の自然観察指導員の、
平六さんと、ワカさん。
観察ポイントを記したボードや、植物や虫などの写真ファイルなどを手作りし、事前に八幡岳に登って何度も観察ポイントの下見をされている平六さん。
大学の地球資源環境学科で地質学を専攻し、KANNE「環境ネットワーク」の事務局で働いておられるワカさん。
このおふたりに、本来は、八幡岳のことを誰よりも愛されている藤井先生が加わる筈であったが、藤井先生はご病気ということで、今回の参加は見送られた。
そこで、特別案内役として、リーフさんがお手伝いをされることになった。
リーフさんは、森の案内人(佐賀県親林交流指導員)の認定を受けておられて、
特に植物にはお詳しい。
心強い味方を得て、平六さんもニコニコ顔。
8時45分頃が近づくと、八幡岳大好き人間が集まってきた。


本日の参加者は20名。
観察会のひとつの集団として動くのには、ちょうど良い人数。
本日の観察会の説明をする平六さんの舌もなめらかだ。


6台の車に分乗して出発。
最初の観察場所へ。


この時期、多くの登山者は、
ミツバツツジだ、
アケボノツツジだ、
シャクナゲだ、
カタクリだ、
と、遠くまで見に出かけたりする。
そういう花見登山も、それはそれで結構なことだが、
それだけではあまりに通俗過ぎはしないか?
この八幡岳の観察会がそれらと違うのは、
あまり知られていない樹木の花などを知ることができる点だ。
アカメガシワの葉はなぜ赤いのか?とか、


アキグミの花は始めは白いのになぜ黄色を帯びるのか?とか、


ミツバアケビの花と、


ゴヨウアケビの花はどう違うか?とか、


マルバウツギの花は、


なぜこんなにも美しいのか?とか、


カナクギノキはなぜ「かなくぎ」というのか?とか、
普通の山登りではほとんど知り得ない知識を得ることができるし、
これまで近寄りがたかった樹木が、急に親しく感じるようになる。



子供たちはなにしているのかな?
あっ、沢ガニを獲って捕ってたんだ。
自然は植物だけじゃないんだよね~



この観察会に参加するようになって、
普段見慣れている野草の花も、好もしく思えるようになった。
クサイチゴの花は大好き。
この時期よく見かける花だが、誰も見向きもしない。
でもよく見ると本当に美しい花だ。
私はクサイチゴの白い花びらを見ると、
北アルプスで見たハクサンイチゲの白い花を思い出す。


同じく、ウマノアシガタの光沢のある黄色い花びらもとても美しく感じる。


カノコソウも大好きな花だ。


どの花もよく見ると本当に美しい。


今年はどの花も開花が遅めだが、
フデリンドウや、


ギンリョウソウも姿を見せていた。


ワカさんが見つけたツチグリと、


サルノコシカケ、


それに、四つ葉のクローバー。


Mさんが見つけたツチアケビ。


ビスターリさんが見つけたキンランや、


アミガサタケ。(フランス料理の高級食材とか)


私もハナイカダを見つけた。


その他、シュンランや、




エビネなど、




多くの花と出逢った。




何をしてるのかな?


蕨野の棚田を見ているところでした~


さあ、八幡岳キャンプ場で、ランチタイム。


観察しながら摘んできた春菜で天ぷらを作ります。


私は数ヶ月前に、スノーピークのホットサンドクッカー「トラメジーノ」を購入した。
ホットサンドが大好きなので、
家ではもちろん、
「ひとり山」のときには山頂で作って食べていた。
今日は、このトラメジーノで、皆さんにホットサンドを振る舞おうと思っている。


ちょうど20食分用意していたので、全員分作った。
食べ終えた人たちが、私が作っている所まで来てくれて、それぞれに、
「美味しかったよ~」
とお礼を言った後、
「こうやって作ってるんだ~」
と、トラメジーノを珍しそうに見ていた。
私が作るこのホットサンドは、個人的に「沢山ホットサンド」と命名している。
タクさんが、
沢や山で作る、
たくさん食べたくなる美味しいホットサンド……という意味。(笑)


こうして緑に囲まれた場所で食べるランチは最高!
……今年の秋は、平六さんの手作り味噌で作る豚汁が食べられるからね。
お楽しみに~


全員で記念写真を撮って、お開きとなった。


解散後、帰宅の途につく。
途中、池の傍から八幡岳を撮る。
電波塔が乱立しているので見た目はあまりよくない山だが、
今日はなんだかいつもより素敵な山に思えた。
それは、
私の心が晴れやかで、
軽やかであったからかもしれない。

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