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沖つ藻の名張

2014年11月25日 | 万葉歌で綴る万葉の旅
名張にかかる枕詞、沖つ藻(おきつも)。

大和から東国へと向かう際、宇陀の山間を抜けて名張の山(名張の山々の意)を越える。ここまでは畿内の東限となり、名張を過ぎるといよいよ伊賀の国。
そして、伊勢、東海へとつながっていく。

名張(なばり)は、古語、隠(なば)るを語源とし、隠(なば)る=奥深く隠れること。

沖つ藻は、その「名張」の言葉を導き出し、更に強めるように、沖の奥深く波に隠れ、海の底深くある藻のようにという意となる。

だから、沖深く、波に隠れる藻のように、山深く隠れる名張ということになるのだろう。

その名張に、今年5月のコンサート以来となる、名張再訪&打合せと相成った。

この日は快晴。万葉びとが味方してくれているようなお天気。

打合せの前に、私を気遣って名張歴史読書会の皆様から町中をご案内頂けた。

まずは、藤堂家邸へ2回目の訪問。





現存する文書も史料的価値が高いものばかりで、目を見張るばかりだ。
5月にもお世話になった米澤氏より、文書をはじめ軸や邸宅内の説明を丁寧にして頂いた。
この方、読売新聞 伊賀版において「いが地名考」にも寄稿されている方である。
貴重な資料もありがとうございました。

それにしても、一番いい季節での再訪となったのは、ありがたい。



名張の路地空間、「ひやわい」


名張では、和菓子食べ歩きができる。駅前の観光案内所で1冊600円でチケットを購入。(5枚綴り)
提携店でチケットを渡すと、通常以上の商品が頂ける。
和菓子だけかと思っていたら、お肉やさんのコロッケ他提携店が増えたらしい。


これは、矢の伊老舗さんの佐伊助饅頭。通常1個相当の商品だがチケットで2つ頂けるそう。
店先で、お茶と共に頂きました。
他にも「おきつも」という銘菓もあったので、次回は是非購入してみたいと思う。
風土のお菓子から、万葉の言霊を感じられるってなんて素敵なんだろう。




こちらは、宇流富志禰神社。

宮司様より説明を受けたところによると、藤堂家に伝わる能面45面を譲り受けられ、以来大切に守っていらっしゃるそうだ。


そして、一番行きたかった場所。
「横河」推定地である、名張川と宇陀川の合流地点。
というのも、壬申の乱においての名張における1つの舞台である。
地元の方々のご案内は、名張に限らずどこの万葉故地を伺ってもそうなのだが、土着の人にしかわからない場所や地名、小字名まで瞬時にして教えて頂ける。ありがたいことです。


文化庁有形文化財に指定されている建物続きで、食事&打合せをして、丸1日お世話になった沖つ藻の名張をあとにしました。

改めて「万葉の風土を歩く」ことの大切さと万葉の里に生きる人々との温かい交流に感謝した私です。

名張歴史読書会の皆様、大変お世話になりました。
深謝。

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