隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

上海城市新聞 番外編 『今は無き ROJAM DISCO』

2015年08月10日 | 上海城市新聞

中国上海に住んでいた頃の生活の様子や、中国各地の旅行記を紹介する「上海城市新聞」の番外編は、『今は無き ROJAM DISCO』をお送りします。


昨日のイベントで、小室哲也さんが率いる音楽ユニット“globe”のボーカル KEIKOさんが、4年ぶりに肉声でコメントを出したことが、今朝の芸能ニュースで話題になっています。


その小室哲哉さんが絶頂期の1,997年に上海で開いた店が、『ROJAM DISCO』です。上海に住んでいた頃に、2~3回行ったことがあります。


今朝の芸能ニュースを聞き、『ROJAM DISCO』の事を思い出し、書棚を探してみたら、当時のパンフレットが出てきました。『ROJAM』 の由来は「MAJOR」の逆さ読みだそうです。


『ROJAM DISCO』が有ったのは、上海市淮海(Huai Hai)中路283号の「香港広場南座」と言う商業ビルの4Fです。


バー、大小のダンスフロアに、カラオケルームが10室ありました。大きいダンスフロアは、1,200㎡の広さで1,000~1,500人の収容人員。店内には最新の音響、照明設備を備えていると謳っています。


入場料金がいくらだったのか忘れましたが、200元(当時のレートで約2,800円)程度ではなかったのでしょうか。VIPカードを発行していて、最高額のカードは10,000元(約14万円)。


週末に行ってもガラガラで、確かに店内のインテリア、音響、照明は最高なのですが、熱気が全く感じられません。案の定、隊長が日本に帰国した2008年1月に『ROJAM DISCO』は廃業しています。


熱気が全く感じられなかった『ROJAM DISCO』とは異なり、熱気溢れる上海のローカルディスコに行ったことがあります。


そこは、会社の帰りが遅くなりタクシーで通りかかると、深夜まで看板の照明が明るく、いつも若者がたむろしていている場所でした。


気になって休日の昼間に見に行くと、看板に「溜氷場(アイススケート場)・卓球場」と書かれていました。


外から中を覘くと、確かにスケートリンクらしき物が見えて、卓球台はありませんでしたが、ビリヤード台が置かれていました。


夜はスケート場がディスコに変わると聞いて、ある日勇気を持って潜入しました。入場料は10元(当時のレートで約140円)ですが、当時の物価水準を考えると800円位でしょうか。


曜日によっては「女性の日」があり、女性なら入場料が割引になる制度も有りました。


中に入ってビックリしました。縦25メートル、横9メートル位のスケートリンクが有りましたが、外の看板には「溜氷場(アイススケート場)」と書いて有ったのに、実際にはローラースケート場でした。


貸しスケート靴も有り、入場者は10代後半から20代後半の地方出身者と思われる若者で、男女の割合は男子が8割と圧倒的に男性が多かった。その連中が狭いリンクをローラースケートでクルクルと回っていました。


ダンスフロアはどこにも見当たりません。見ると縦10メートル横6メートル位のフロアが有り、そこでカラオケをやっていました。入場したのが夜9時と早かった為に、まだカラオケタイムの様です。


喉が渇いて来たのでドリンクコーナーに行くと、売っているのは、缶ビール、コーラ、ジュースのみ。缶ビールは10元、コーラ、ジュースが5元。


ビールを飲みながらスケートリンクでクルクル回っている連中を眺め、素人のカラオケを聞いていると午後10時を過ぎていよいよディスコタイムが始まりました。


最初にフロアに繰り出したのは男性が約20人。男ばかりが踊っている姿は何故か異様でした。大音量で流れる曲は懐かしいユーロビート。曲も2~3曲目になると女性も踊り出し、30分もするとヒートアップ!


ミラーボールが回転し、天井からはシャボン玉が降って来て、DJがコンサート等でファンが振る蛍光スティックをばらまくと、そのスティックを振りながら踊っています。スピーカーの上の狭いスペースが「お立ち台」になり、「お立ち台」の上で踊り出しました。


冷房が余り効かずに大きな扇風機が回っていて、その扇風機に中国の国旗がはためいている様子は、まさに「カオス」です。


時々、懐中電灯を持ち、ホイッスルを首からぶら下げた係員がスケートリンクの手摺りの上に乗っています。スケート場で逆回転したり、危ない滑り方をしている客がいたら、この係員が懐中電灯を照らし、ホイッスルで警告します。


そう、ディスコタイムが始まっても、スケートリンクで滑っている若者もいます。周りを見回しても、外国人は一人もいません。


熱気に当てられ、2時間半ほどして帰りましたが、かなりディープな経験でした。


熱気が全く感じられなかった『ROJAM DISCO』と、熱気溢れるローカルディスコ、もちろんローカルディスコの方に懐かしさを感じます。

 


===「上海城市新聞」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/e4fee696c4bcd0d9e4bfd0b78bb8ea42

Vol.1~10 省略

Vol.11 2007/2/1 『昆明旅遊』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/efed40473c03ab3f0936dfd989ef244a

Vol.12 2007/6/20 『子弾頭列車・磁浮列車』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f3812e206903514352e3f4cece2113bf

Vol.13 2007/8/8 『青島・威海・煙台旅遊』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/85e404396b914d97b1cb674bfdb9397d

Vol.14 2007/11/12『上海影視楽園』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2e53b350ddab12141df4758ecc6bb638
 
Vol.15 2008/8/6 『奥林会と四川大地震』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d8094adce5cbd4ebda93987b46f4b8b7

Vol.16 2009/1/4 『攀登上海』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9d168e86bfb09830bc32d66a168b2d2c

Vol.17 2009/5/5 『厦門・鼓浪嶼旅遊』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ad5a802a5c34a77cefe12cb702bd6e1e

Vol.18 2010/9/1 『上海世博会』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3f93ebc0ec12d3a90acc100e9d013a0d
 
Vol.19 2011/12/1 『武漢・信陽旅遊』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/57e90337684983234433748efc37de73

Vol.20 2012/6/1 『中国へ治療に行きました』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/494c5aa33cff3b87de1e1994b099a968

Vol.21 2012/11/19『寝台列車初体験』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f81e886f460a4eb38298bed2ba236c38

Vol.22 2013/4/29 『天の果て、海の果て』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/30906426189153853d807490f3961a15

Vol.23 2013/11/13『10年後の上海』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a8f0655543d140db1c97c6d26911e271

Vol.24 2014/10/16『3年ぶりの武漢旅行はトラブル続出』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/58c6e5d6aaa6a7309857c2a23fa7a904

番外編 2014/3/30 『盧浦大橋』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43455ea9608d983267f4495045057f1c

Vol.25 2015/6/13 『洛陽・龍門石窟』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9ebde5440894a39cdeb10d30af1bda71


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画 Film57 『上海バンスキ... | トップ | 猛虎通信 Vol.58 『山・山・山』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿