練って練って

湯船に
ゆっくりと浸かって
本を読む
なんてどれくらいぶりだろう
と振り返っていました。
葉月新月。
定休日らしく
少し事務仕事をして
これからを整えて
近くのコーヒー屋さんで
職人とお手伝いさんの募集の文章を考えつつ。
弥彦神社に
無事帰着のご報告に。
夜は
ゆっくりと家で過ごす。

いや
家と言っても
やっぱり工房なのだなと。
工房に
浸り続けて
自分を練る。

練り続けている
その空間に
入ってくる人は
大変なことなのだろうな
と思う今日この頃。

ながさんに描いてもらった
最初の似顔絵が出てきましたよ。
１４年と７ヶ月前の。
この時は
引き締まっていましたね。
と共に
頑なであったのかもしれません。

そして
それこそが
私の今の技術を支えてくれる
基本をつくってくれた
のかもしれないなと。

これは
額装して
改装後の事務所に飾っておきたいと思います。
歴々にいただいた
似顔絵と共に。

さて
心地の良い季節。
心地の良い季節だけに
窓を開けて過ごされるお宅も
多くなってきます。
ダイレクトに響く鎚音。
心持ち気をつけつつ
今日も叩き始めたいと思います。

改めて
東京へもゆきたいですね。
その時は
タイミング合わせてお会いしましょう。
それまで
また練って練って。
心地よい季節
ながさんも
良き１日を。

運命の糸

新潟は
雨の音が心を落ち着かせてくれる
そんな朝です。
ながさんは
鹿児島でお過ごしでしたね。
きっと
またいろんなことを感じられていることでしょう。
一晩明けて
いかがお過ごしですか。

昨晩は
私の願い虚しく
ひとりぶらりと新潟市内を歩いていたのです。
ぶらり
ぶらりと。

そんな中
出会ったのは
最近
お母様が天に召された先輩。
偶然にも
信号待ちの先に立たれていたのです。

大変な中
こんなところで
出会うなんて
と。

そして
ご自身の大変な時でありながら
私のことを励ましてくださり。
なんて
有り難いことなんだろう
と思うわけです。

運命の糸
とでもいいましょうか。
ご縁とは
目に見えないところで
様々に絡み合いながら
限られた時間の中で
繋がるものなのでしょう。

そのご縁を大切にしたいな
と改めて思う夜でした。
思えば
ながさんとのご縁も
そんな運命を感じる糸
でしたね。

葉月新月
想いを込めて
今日とゆう日に
また
新たな一歩を。
ながさんも
佳き始まりをお過ごしください。

気持ちも新たに

久しぶりに
家族のように迎えてくれる
長岡の若井家に。
一緒に泊まったこともありましたね。
大きな花火の後に。
いつも
いつも
あったかく迎えてくれて
お陰様でぐっすりと眠ることもできました。
そして
時差ボケも抜けて。
今日から
更に張り切って参ります。
ながさん
東京の新しい一年は
いかが始まりましたか。

鎚起銅器について
昨日は
改めて辿る１日。
職人になりたてのあの頃。
あの当時は
私の背水の陣的な
なんとも勘違いした想いでしたが
でも
その勘違いのお陰で
只管に
仕事に打ち込めたように思います。

脇目も振らずに
ただ只管に。

もう
親戚一同の会社に入ったからには
ここを辞める時には
この街も出て行かなきゃならないだろう。
そんな勘違いのお陰で
今が保たれている
その面白さ。

今また
二人での製作の日々から
一人になり。
改めて
弟子募集を考えているのです。

これからのことを
考えれば
一人のキャパは超えていて
どれだけ仕事を手渡してゆけるのか。
それ故に
私なりの鎚起銅器職人と
一緒に育ってゆくことができるのだろうな
と。

明日は新月。
この新たな巡りに願いを込めて
募集はかけてみたい
と思います。
背水の陣で覚悟を持って
ここに集ってくれる人を求めて。

ながさん
今日とゆう大切な１日。
家族で素敵な時間をお過ごしくださいね。

差異の感じ方

時間が器に入ってく
そんな話を
一昨日から昨日と
語り合っていたのです。
その差異を感じられるってのが
果たして感性なのか
もしくは違うところで感じているのか。
そんなことを考えつつ
今日は古巣の玉川堂から始まる
鎚起銅器の旅へ。
ながさん
節目の日も明日ですね。
そんな１日を
東京はいかがお過ごしですか。

良し悪し
ではなく
それぞれの方法で良い
とゆう前提の中で
では
その製法の違いにより
同じ形ができたとして
何が違うのか。
ってこと。

この辺り
言葉で説明できると思うのです。
まだまだ
説明し尽くせていない自分を
感じています。

でも
尽くせていない
とゆうことは
余白があるってこと。
その余白を埋め尽くせるように
考え続けなければ。

違いが無い
と言い切ってしまえば。
考えずに済むこと
なのかもしませんが
思考停止に陥ったら
先に進めませんものね。

さて
古巣には私も座っていた椅子が
ぼろぼろになりながらも
そこに佇んでいました。
背水の陣で臨んだ親戚一同の会社。
今の私が保たれているのは
その背水の陣のお陰だなと感じつつ。

明日もきっと
佳き１日になりますように。

観察される二日間

昨日から
長岡の木工作家であり
思考を大切にし
言葉を重視する
富井さんに
一枚の板から器になるまでを
観察してもらっているのです。

ものづくりの方に
ずっと見てられるって
なんとも
背筋がビシッと伸び。
ひとつひとつを
確認するような
そんな時間になっています。

仕事の作業は
全て言葉にできる
と私は思っているのですが。
この二日間
富井さんが見ていてくれていることで
また
質問をしてくれることで
それらが
更に明確になってきているなと。

たまに
こんな挑戦をしてみるのも
鎚起銅器に新たな息吹を吹き込む
大切な時だなと。

８ヶ月ぶりに
自分一人での道が続きます。
また
ご縁がありますように
その時に備え
準備を進めておかなければ。

ながさん
東京はいかがお過ごしでしょうか。
新潟は残暑が戻っております。

もう１９年

秋晴れ
こんな気持ちの良い気候は
ほんのひとときの新潟。
運ばれてくる風をいっぱいに受けて
今日も工房は始まります。
ながさん
東京の朝はいかがお過ごしですか。

なんだか
昨晩は息子のことを思い出していまして。
沁み沁みと。

離れている
けれども
何かいつも思い出す
いつかのこと。

工房の改装も進み
思い出の空間も
変わってゆくわけですが
でも
変わらない心持ちが在る
と尚更に感じるわけですね。

もう
１９年。
来年には二十歳。
もう
どれくらい顔を見てないか。
もう
大人びて来ているでしょう。

秋の透き通るようならをみながら
改めて
沁み沁みと。
ながさん
今日も佳き一日にしましょうね。

寂寞の風

もう
本当に朝晩は
すっかりと寒くなってしまい。
秋の深まりを感じる今日この頃です。
涼風が運ぶ寂寞の念。
目の前のことをこつこつと
昨日は
銅板を叩き続けることができ
幸せな一日でした。
こんな幸せが続けば
と思う朝のひと時。
ながさん
東京はいかがお過ごしですか。

１週間前は
まだフランスの田舎町に居たのだ。
なんて
振り返ってみると
いろんなことを思い出しますが。
もう
日常に溶け込んでいると
その時のことは
遠くの記憶と相まって
いつのことだったろうか
と思うほどの距離を感じます。

それだけ
充実していたのでしょう。

糧は
自分の中で発酵し
熟成することで
醸し出されるものがある。

さて
今日も叩きはじめますか。
日曜だけに
ゆるりと始める心持ちと
寂寞の風が
なんとも寂しさも運んでくるものです。

在り続ける

バカで在り続ける。
ってことを
昨晩から考えています。
打ち合わせを終えて
納品を終えて
一人BARで
マスターのお話を聞きつつ。
バカで在り続けられる
ってのは
どうゆうことなのだろう
と。
ながさん
東京はいかがお過ごしですか。

鎚起銅器なんて
なんてクレイジーな仕事だろう
と思います。
特に
こんな夏は
４０度を超える工房で
ひたすらに鎚を振るっているわけですから。

そして
私自身
食べてゆける
ってことを考えたら
この仕事は
続けられなかった
かもしれません。

続けられたら
この仕事で
ちゃんと食べられるようになっていた
くらいもので。

でも
そこも整備して
次に繋げてゆきたい
とゆう想いを
今この現状に成れたお陰で
持ってはいるのです。
持ってはいるのですが
その整備すること自体も
よいのかどうか。

マティーニ
ギムレット
ニコラシカ
そんなカクテルの名前を覚えられるくらい
少し大人になりました。
大人になりつつ
バカで在り続けたい。

あと５日ですね。
ながさんの新たな日が
私の大切な日にもなるように。
自分でも祈りつつ
今日も叩き始めたいと思います。
燕市は
もう穏やかな秋の日です。

どちらをとるか

ゆっくり寝たら
完全復活しました。
帰って来てから
重なることは重なるもので
また
一人での製作に戻る
と思うと
落ち込むこともあるものですね。
けれども
一人の製作が続くのは
精神衛生上にはよいもので
手間をとるのか
心をとるのか
ってところなのかもしれません。
今はまだ
私には
そこまでの心の余裕がなかった
とゆうことでしょう。

今まさに
私の世界の広がりや深まりが
進んでいて
この世界を誰かそばで見て居てほしい
とゆう欲求もあるのだと思います。
間違いなく
大きく変化している
その分
波も高波でしょう。
登ったり降ったり
波に翻弄されては
見失ってしまうことがあるかもしれません。

だけに
その欲求は
外に置いておいて
今はひとり
向き合う時。

さて
爽快な心持ち
と共に
今日は工房改装の一日。

これについても
大きな変化だと思います。
ながさん
完成の暁には
新潟来訪を心より
お待ちしておりますよ。

また一人

今日からまた一人
日々の工房は続きます。
今
私の仕事は
どんどん面白くなってゆく
ところ。
なので
誰かに一緒に見てもらえたら
なんても思うのですが
そんな想いが強すぎるのかもしれません。
でも
まだまだ諦めずに
自然な形で
一緒にこの新しい鎚起銅器の世界。
刻一刻と
広がり深まるこの世界を
共有できる人ができたら
嬉しいなと。

そして
初めての時差ボケを体験しています。
二週間も居れば
当然のことなのかもしれませんが。
初めてだけに
戸惑うところもあり。
なんだか
いろんなことが
こんがらがっているようで
とてもシンプル。

また
叩いて叩いて
鎚起銅器の魅力を
お伝えし続けること。
そして
想像力を育んでもらえるように。
ほんと
いつも通りのシンプルに。