大沢在昌と言えば1990年発行の「新宿鮫」である。
主人公は新宿署防犯課の鮫島警部、新宿の鮫だ。
鮫島は25歳で警部補になったキャリアであったが、
出向中に左翼過激派のスパイをめぐり警察内部で意見が対立、
ノンキャリアの警部補に模造刀で切り付けられ重傷を負う。
その後、要注意人物とみなされ新宿署防犯課に転属、
要職に就かされる事もなく厄介者となる。
半面、署内に厄介者の鮫島と関わりたい者がいないため、
自由に単独捜査に当たる事ができトップの検挙率を挙げる。
第1作では、新宿鮫と呼ばれるようになったいきさつが
描かれている。フィクションなのでキャラクターや
バックグラウンド、設定は自由である。
36歳の鮫島の恋人が22歳のロックシンガーの晶と言うのも、
あり得ないと思う(笑)。最近では芸能人も一般人と
付合ったり結婚する人も増えているが・・・
ロックシンガーの相方はバンドマンや音楽関係者と、
相場は決まっている。私的意見だけどね。
新宿署では凄腕刑事だったが妻と息子を亡くし生きる屍となった
上司の桃井課長と鑑識の藪だけが鮫島の味方である。
銃に見えない形の模造銃を造る木津を追う鮫島だが、
用心深い木津は工房のありかを突き止めさせない。
執拗に張り込みなんとか工房にいる木津に迫るが、
反対に待ち伏せされ窮地に追い込まれる鮫島。
なんと生きる屍であった桃井課長が救出にかけつけ、
危機一髪で助かる鮫島・・・・。
1993年に映画化された時に鮫島は真田広之、
晶は田中美奈子、木津は奥田英二、桃井課長は室田日出男、
藪は矢崎滋が演じた。そもそも大沢在昌は真田広之と川村カオリを
イメージしていたが川村は出演を拒んだため田中美奈子になった。
その後、第2作からTVドラマ化された時には、
舘ひろしが鮫島を演じたが、個人的には舘の方が鮫顔(笑)だし、
長身だし(真田161cm、舘179cm)合うと思う。
原作は真田をイメージしながら読んだけど。
ジャパン・アクション・クラブ出身だしね。
新宿鮫を読み始めてからペースが上がった~。
やっぱり大沢在昌の作風や表現、展開が好きだわ。