イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ハート、ハチ・・・ストリートアートアートに描かれた不屈のシンボル、マンチェスターは負けない!

2017年06月02日 09時00分00秒 | マンチェスター

5月22日のイスラム過激派の一青年による、マンチェスターの爆撃事件 Manchester Bombingは、日本の皆さんもご存知でしょう。一週間と数日たちました。

コンサート会場で22人の尊い命が奪われました。

昨日、マンチェスター・シティセンターに行ってきました。

マンチェスターのおなじみ、ストリート・アートが描きかえられていました。



NO FEAR HERE 怖れはここには存在しない。

ハチを連ねた表現は単純ですが、テロを恐れない、暴力に屈しない力強い表明です。

ハチは市の紋章にも使われている、マンチェスターのマスコットです。

今回の惨劇からたちなおる連帯の表明のシンボルとして注目されています。


合言葉は Bee strong!


bee(ミツバチ) はもちろん be のかけ言葉です。



パステルカラーの前作を 前面だけスプレーを吹き付けてあわてて消したのがまるわかりなのがほほえましい。


指2本は、「サインはV(勝利)」ではなく、ピースを現しています。
平和への希求の意味ももちろんあるでしょうが、Rest in Peace 安らかに眠れ、という追悼の意味がこめられているはずです。

しろうとっぽい かわいい画風。



今、マンチェスターではラブ・ハートも注目の的です。

もともと観光スローガン?だったおなじみの I  MANCHESTER 標語が、事件の翌日にはすでにたくさんのビルボード、お店のショーウィンドウにほぼ自発的に表れました。

事件翌日、市庁舎前のアルバート・スクエア Albert Square の追悼式に集まった多くの人たちがかかげた自前のカードにも明記してありました。

ハートがマンチェスターの人々の心をつなぐ、絆の象徴として、使われています。



「愛は憎しみを乗り越える」というメッセージも含まれているはずです。




ハートの中の、マンチェスター風景のシルエット中にもミツバチが一匹・・・


側面の 突き上げたこぶしは、「連帯」の拍子抜けするほど わかりやすい象徴ですが、ピンクがかわいいですね。

写真を見て気がつきました。腕の中にも漫画チックなハチが描かれています。(反対側)



Candle in the wind という表現は いろいろな意味に解釈できます。私は文字通り「風前のともしび」だと思っていたのですが、なんだかこの場の雰囲気にそぐわない・・・?


調べてみたら、「逆境を生き抜く」といった意味もあるそうです。
がんばれ、マンチェスター!

連続ミツバチの裏側・・・


このアーティストのストリートアートは いろいろなところで見かけます。
さすがに上手ですね。

でも、ちょっとあざとくないですか。
老若男女、人種も様々(イスラム教徒の女性とシーク教徒の男性がいます)が文字通り連帯しているのって教科書どおりで・・・
それもねらいのうち?


次々と人が来て写真を撮って行きます。

写真を撮っている人々も、写真に撮られていました。

もちろん、写真を撮っていたこの私も何人もの人たちの携帯電話カメラに収まったようです。

みんな歴史的瞬間を体験しているような高揚感をひそかに味わっているのではないでしょうか・・・?



さて・・・また、ハチです。



菊の花を美しくアレンジしたハチ。

今も増え続ける花束、キャンドル、追悼のメッセージ、風船、ぬいぐるみなどお供え物が隙間なく地面を埋め尽くすセント・アンズ・スクエ ア St Anne's Squareの追悼の聖地で見つけました。

セント・アンズ・スクエアにも行ってみました。

明日に続きます。

マンチェスターのシンボルであり、マスコットであるハチのモチーフについて書いた、ずいぶん前の記事があります。
リンクを下に貼りました。↓ぜひ読んで下さい。

マンチェスターのマスコット、ハチ(ユルキャラは断固として不要)


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。




コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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はち (kakowaka)
2017-06-02 12:54:47
連帯のシンボルになってるんですね。蜂が。

道のごみ箱の蜂とか、市庁舎の床の蜂モザイクが、
なつかしいです。
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反応の違い (T子)
2017-06-02 16:24:39
こういう事件や大きな災害があると、欧米の人々と日本人との反応の違いに気付きます。
今回のテロの後、「まだイギリスへ行くつもり?」と数回聞かれました。危ないからやめた方がいいとか…。

ずっと前のインド洋の津波の時にも、日本の旅行社はほとんどすべてのツアーをキャンセルしましたが、欧米人は、そこへ行ってお金を遣うことが励ましになると、わざわざ出かけたりしていました。

災いは、自国に居れば避けられるというものではないのに、どうしても日本人は臆病になってしまう。
マンチェスターでも、人々はやはり立ち向かおうとするんですね。この違いは何なんだろう。
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蜂! (八幡@やんやーやマクビティーズ)
2017-06-02 19:30:00
蜂というか昆虫が市章に使われているというのが日本には無く、珍しく感じます。

テロだの空爆だのミサイルだのと聞くと、何千年経っても人間とは血を流さなくては気が済まない生き物なのだなぁ、と情けなく感じますね。
中国の覇権主義も、軍事的に自分より上の相手には手出し口出ししないですもんね…。
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ハチ、日本の反応 (江里)
2017-06-03 06:37:25
マンチェスターのハチについて書いた、2年前の記事を掘り出して、リンクを記事に貼りました。
本文も少し書き直したので、読み直してみてくださいな。懐かしいゴミ箱、市庁舎の床のモザイクを見られます。

蝶やトンボの家紋が日本にもありますよ。ハチはどうだろう?

テロへの恐れで旅行をキャンセルするなんて悲しいです。津波はわからなくもないですが・・・怖がって、というより、大災害の直後に行っても楽しくなさそうだからという正直な反応は、十分わかります。テロの可能性でヨーロッパ旅行をとりやめるなんて。今や憲法九条を骨抜きにして、武力行使も可能になった日本だって、逆恨みでテロの対象に充分なりうるのに!それより私は日本にいて地震が怖くないのかと思います。「テロの可能性があるから」ヨーロッパ旅行は見合わせると平気で口にする日本人は「国際感覚がゼロ」だと思います。
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