渡辺明竜王への挑戦者を決める第22期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第一局。対戦成績は深浦康市王位が6勝,森内俊之九段が8勝。
振駒で森内九段が先手。一手損角換り1-Ⅰから先手が早繰り銀。後手は6三の銀の動きを保留する工夫をしたまま先手の飛車を睨む角を打ち据え第1図に。

角打ちに☗1八飛と逃げ,☖4二玉と居玉を解消したところ。ここで先手は☗5六歩。
角交換に5筋は突くなというのは将棋の格言のひとつ。角を打ち込まれる隙ができやすくなるからですが,この場合は後手がすでに角を手放しているので恐れる必要はありません。
この後,先手はこの歩を5五まで伸ばし,後手の角で取られてしまったのですが,☗5六歩と打ってその角を切らせ,2枚になった手持ちの角の1枚を打ちました(第2図)。

将棋では5五の地点が天王山といわれ,角はここにいるのが最も動ける地点が多くなります。この場合は7三の桂を狙い,1一の香車や2二の玉の小鬢も間接的に睨み,6六を受けています。そこで☖6六歩☗同角と取らせて,その働きを少しでも鈍らせるのは手筋というものなのでしょう。たぶんこの辺りがこの将棋の最大の勝負どころではないかと思いながら観戦していました。この後,☖4四銀☗同角に☖7六歩(第3図)と伸ばし,7七の地点を巡る攻防に。

先手は7七を守るために銀を2枚も打って,これは受けすぎではないかと思いながら観戦していたのですが,後手の方も攻め駒が豊富とはいえず,まだ難しかった模様。ところがその後の受けで1手ばったりのような手が出てしまい,粘りようのなくなった先手の反撃に乗じた後手が即詰みに討ち取り,勝っています。
深浦王位が先勝。第二局は来月1日です。
すでに説明しましたように,糖尿病というのがどんな病気であるのかという基本は,血液中のブドウ糖の値,すなわち血糖値がどれくらいであるのか,とくに空腹時にどのくらいであるのかということから判断されます。正常値は血液1dl中に80~110mg程度のブドウ糖。僕は元旦の朝にはトマトをひとつ食べただけです。血糖値は食べると上昇しますが,基本的には食べた量ではなくてカロリーに応じて上昇します。したがって,たとえば蒟蒻とかきのこ類のようなカロリーが低いものであればかなりの量を食べても血糖値はあまり上昇しませんし,逆に揚げ物のようなカロリーの高いものであれば少量を食しただけでも血糖値がかなり上昇するということがあります。それでいえばトマトのような野菜類というのはあまりカロリーが高い食品とはいえませんし,この時点でということを考えれば食べてからある程度の時間も経過しているわけですから,病院に運び込まれたときの僕の血糖値は,空腹時血糖値の範囲内でなければ正常であるとはいえません。ところがこのときの僕の血糖値は,正確な数値は覚えていないのですが,500mg/dlを超えていました。
血糖値というのは上昇しますと昏睡状態に陥り,ひどくなれば死に至ります。このときの僕のように500mg/dlくらいですと昏睡状態に陥っていても不思議ではなかったよう。ただ,こういうのはやはり人それぞれであって,後で聞いた話によりますと,病院に運び込まれるときには血糖値が1000mg/dlを超えているというような例もあり,それでも意識は覚醒しているという場合もあるようです。僕の場合は昏睡状態に陥る一歩手前であったでしょうか。
振駒で森内九段が先手。一手損角換り1-Ⅰから先手が早繰り銀。後手は6三の銀の動きを保留する工夫をしたまま先手の飛車を睨む角を打ち据え第1図に。

角打ちに☗1八飛と逃げ,☖4二玉と居玉を解消したところ。ここで先手は☗5六歩。
角交換に5筋は突くなというのは将棋の格言のひとつ。角を打ち込まれる隙ができやすくなるからですが,この場合は後手がすでに角を手放しているので恐れる必要はありません。
この後,先手はこの歩を5五まで伸ばし,後手の角で取られてしまったのですが,☗5六歩と打ってその角を切らせ,2枚になった手持ちの角の1枚を打ちました(第2図)。

将棋では5五の地点が天王山といわれ,角はここにいるのが最も動ける地点が多くなります。この場合は7三の桂を狙い,1一の香車や2二の玉の小鬢も間接的に睨み,6六を受けています。そこで☖6六歩☗同角と取らせて,その働きを少しでも鈍らせるのは手筋というものなのでしょう。たぶんこの辺りがこの将棋の最大の勝負どころではないかと思いながら観戦していました。この後,☖4四銀☗同角に☖7六歩(第3図)と伸ばし,7七の地点を巡る攻防に。

先手は7七を守るために銀を2枚も打って,これは受けすぎではないかと思いながら観戦していたのですが,後手の方も攻め駒が豊富とはいえず,まだ難しかった模様。ところがその後の受けで1手ばったりのような手が出てしまい,粘りようのなくなった先手の反撃に乗じた後手が即詰みに討ち取り,勝っています。
深浦王位が先勝。第二局は来月1日です。
すでに説明しましたように,糖尿病というのがどんな病気であるのかという基本は,血液中のブドウ糖の値,すなわち血糖値がどれくらいであるのか,とくに空腹時にどのくらいであるのかということから判断されます。正常値は血液1dl中に80~110mg程度のブドウ糖。僕は元旦の朝にはトマトをひとつ食べただけです。血糖値は食べると上昇しますが,基本的には食べた量ではなくてカロリーに応じて上昇します。したがって,たとえば蒟蒻とかきのこ類のようなカロリーが低いものであればかなりの量を食べても血糖値はあまり上昇しませんし,逆に揚げ物のようなカロリーの高いものであれば少量を食しただけでも血糖値がかなり上昇するということがあります。それでいえばトマトのような野菜類というのはあまりカロリーが高い食品とはいえませんし,この時点でということを考えれば食べてからある程度の時間も経過しているわけですから,病院に運び込まれたときの僕の血糖値は,空腹時血糖値の範囲内でなければ正常であるとはいえません。ところがこのときの僕の血糖値は,正確な数値は覚えていないのですが,500mg/dlを超えていました。
血糖値というのは上昇しますと昏睡状態に陥り,ひどくなれば死に至ります。このときの僕のように500mg/dlくらいですと昏睡状態に陥っていても不思議ではなかったよう。ただ,こういうのはやはり人それぞれであって,後で聞いた話によりますと,病院に運び込まれるときには血糖値が1000mg/dlを超えているというような例もあり,それでも意識は覚醒しているという場合もあるようです。僕の場合は昏睡状態に陥る一歩手前であったでしょうか。