スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

フェブラリーステークス&論理展開の順序

2009-02-22 19:53:33 | 中央競馬
 JRAでは今年初の大レースとなる第26回フェブラリーステークス
 サンライズバッカスは出遅れ。すこし手間取りましたが予想通りにエスポワールシチーの逃げ。カジノドライヴとサクセスブロッケンが追い,カネヒキリはその後ろのイン。前半の800メートルは47秒0でミドルペース。
 エスポワールシチーは直線に入ると一旦は後ろを離しましたが,これはカジノドライヴが後ろを待ったため。満を持して追い出されるとすぐに捕えて先頭に。迫ったのは内からカネヒキリ,外からサクセスブロッケンで,最後は3頭の壮絶な叩き合い。一番外のサクセスブロッケンがゴール前でぐいっと出て優勝。2着争いはきわどくなりましたが,写真判定の結果はカジノドライヴがカネヒキリを抑えていました。
 優勝したサクセスブロッケンは昨年7月のジャパンダートダービー以来の勝利で大レース2勝目。相手関係よりも,スムーズにレースができるかどうかがレースの結果に影響しやすいタイプと思われ,広い東京コースは向いていたと思われます。レコードタイムも立派で,まだ4歳ですから,今後もまだまだ活躍していけるでしょう。父はシンボリクリスエス
 鞍上は内田博幸騎手で,昨年暮れの全日本2歳優駿以来の大レース制覇。管理する藤原英昭調教師はジャパンダートダービー以来の大レース制覇で,フェブラリーステークスは共に初優勝です。
 過去の傾向から,このレースは外枠の方が有利という傾向がありました。カネヒキリには2番枠はやや不利であったかもしれません。

 第二部定理一六には系Corollariumがふたつです。よってスピノザはこの第二部定理一六系二の次に第二部定理一七を置いています。つまり,スピノザはまず,物体corpusに一般の法則を自然学Physical Digressionにおいて示し,次にこれに依拠することによって,自分の身体corpusが外部の物体から刺激される様式の観念ideaのうちにはその外部の物体の本性naturaと共に自分の身体の本性も含まれているということを明らかにすることによって,人間が外部の物体ならびに自分の身体を知覚するpercipereこと,すなわちそれが現実的に存在すると観想するcontemplariということを明らかにしました。論理の展開としてはもちろんこれが正しい順序であるといえるでしょう。また,このような観念が混乱した観念idea inadaequataであるということも,このことのうちに含まれていると考えることもできると思います。
 僕のここでの考察は,この順序を逆にして,第二部定理一七を出発点に,表象imaginatioとはどんなものであるのか,なかんずく人間の精神mens humanaが事物を想像するということがいかにしてひとりの人間の精神のうちで可能になるのかということを探求し,このことから,単に想像に限らず,知覚と想起memoriaも含めた表象に一般の特徴を考察することによって,第二部定理一六系二へと戻っていくというものになりました。
 スピノザは方法論としては原因から結果を導く方法,すなわち演繹法のみを有効とみなし,結果から原因を辿るような帰納法は認めていませんでした。そういう意味ではここでの考察は,スピノザ主義というものには反するものであったかもしれません。しかし,表象の何たるかを考えることによって,その表象自体を可能としているような諸々の原理の正しさも明らかにすることができたということ自体に関しては,個人的にはまったく意味がなかったことであるとは思いません。
 今回の考察はこれで終了とし,次回からまとめに入ることにします。
コメント
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