ディア・ドクター

2009年07月07日 | 映画
7月5日(日) 曇り一時雨。

梅田ガーデン・シネマ1で西川美和監督作品『ディア・ドクター』を観た。

■ディア・ドクター
http://deardoctor.jp/

2009年7月5日(日) 梅田ガーデン・シネマ1
13時10分の回 立見入場整理券9番

香川照之がゲスト出演したTBS系トーク番組「A-STUDIO」で撮影秘話を聞き、おもしろそうだと思い観に行くことにした。13時10分の回上映30分前に到着したもののすでに満席。その次の上映まで待つか迷ったが、結局立見で観ることにした。

笑福亭鶴瓶初主演映画。鶴瓶の自然体の演技が素晴らしく、まるで鶴瓶そのものというふうに感じた。余貴美子、香川照之、松重豊、笹野高史といった脇を固める役者の演技も素晴らしかった。どんどん話に引き込まれて気がつくとラスト10分。どんなふうに終わるのかと興味津々だったが、意外なラストシーンが用意されていた。エンディングロールで思いがけず涙が溢れた。

ここからネタばれ。



監督とつるべ師匠のサイン入りポスター。










この『ディア・ドクター』の中で鶴瓶が演じるのは贋ものの医師、伊野治。伊野が突然失踪したことで村中が大騒ぎになり、警察の捜査の過程で贋ものだったことが明らかになってゆく。

西川美和監督は前作『ゆれる』が予想以上の観客に観てもらえたことで、映画監督という大それたポジションにいる自分自身に違和感と居心地の悪さを感じたのだという。そういう据わりの悪さを感じて生きている人は、今の時代、意外に多いのではないかという気がしたそうだ。いかにも本物っぽく働きながら、実は拠りどころのない不安を抱えている人、あるいは家庭に入った途端、いきなり妻や母らしい振る舞いを求められてとまどっている人。

伊野治の正体は最後まで明らかにされることはない。医師と偽り村から多額の報酬を受け取ったことで、警察は詐欺罪だというのだが、伊野を連れてきたことで非難された村長は、じゃあ警察手帳を見せただけであなたが本物だと証明できるのかと刑事に問うた。

ラストシーンで意外な場所に現れた伊野治。八千草薫が最後に見せる表情に救われた。それにしても伊野治とは一体何者なのだろうか。

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2 コメント

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こんばんは (nureyev_1968)
2009-07-07 20:30:03
これって西川美和監督作品でしたか
「ゆれる」が素晴らしかったので次回作に期待していました
今度の週末にでも観ようと思います
ゆれる (どい)
2009-07-07 21:00:27
☆nureyev_1968さん
僕は『ゆれる』観てないんですけれど、トーク番組「A-STUDIO」で
香川照之の前をバスが横切るシーンが流れたんですね。
それを観て興味を持ったんです。

関東ではあまり話題になってないんですかね。
大阪はミニシアターでしたけれど、
週末は毎回満席となっているようです。

小説版の『ディア・ドクター』も直木賞候補作になってて、
これもいつか読んでみたいなぁと思っております。

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