Sunday Song Book #1372

2019年01月27日 | Sunday Song Book

2019年01月27日プレイリスト
「ジョー・オズボーン追悼」
1. ヘロン / 山下達郎 '98
2. TRAVELIN' MAN / RICKY NELSON '61
3. MOUNTAIN OF LOVE / JOHNNY RIVERS '64
4. TWELVE THIRTY / THE MAMAS & THE PAPAS '67
5. GLAD TO BE UNHAPPY / THE MAMAS & THE PAPAS '67
6. EVERYTHING THAT TOUCHES YOU / THE ASSOCIATION '68
7. MIDNIGHT CONFESSIONS / THE GRASS ROOTS '68
8. VENTURA HIGHWAY / AMERICA '72
9. AQUARIUS-LET THE SUNSHINE IN / THE 5TH DIMENSION '69
10. ARE THERE ANY MORE REAL COWBOYS? / NEIL YOUNG "OLD WAYS" '85
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。ニュー・アルバムのレコーディングがはじまってるはずで、「ぼちぼちという感じで新しいアルバムに向けて創作しております」と達郎さん。スケジュールが立て込んでいるのでものすごく前倒しで録ってるとか。

・ジョー・オズボーン追悼
1960年代にウエスト・コースト、カリフォルニアで活躍したベーシスト、ジョー・オズボーン。達郎さんが十代の頃に夢中で聴いた曲のベースを弾いてる人で、昨年、2018年12月14日に亡くなった。享年81歳。達郎さんの大好きなベーシストなので今日は「ジョー・オズボーン追悼」特集。'60年代を代表するスタジオ・ミュージシャンのベーシストなのでやった曲の数は枚挙に暇がない。超有名曲ばかりで今日はその中でもジョー・オズボーンのベースのタッチがよく分かるものを選曲したとか。

・ヘロン
寒いとリクエスト増える曲で「ヘロン」。

・ジョー・オズボーン
ルイジアナ生まれ。もともとギタリストだったがベーシストに転向して'60年代にカリフォルニアに出てきた。リッキー・ネルソンのバッキングをしていたジェームズ・バートンと知己だったなので、リッキー・ネルソンのバック・バンドに入り、ここからカリフォルニアでの華々しいキャリアがスタートする。

・TRAVELIN' MAN
ジョー・オズボーンの最初期の作品はリック・ネルソンの全盛期でベースの輪郭がよく分かる。1961年のリッキー・ネルソンのミリオンセラーで「TRAVELIN' MAN」。「ジェームス・バートンのギターが素晴らしい」と達郎さん。

・ジョー・オズボーン その2
'60年代前半までのいわゆるスタジオ・ミュージシャンと呼ばれる人たちは、短い時間で作品を仕上げなければいけないので、演奏力が優れていなければいけない、それから読譜能力が優れていなければならなかった。彼らはそれまでの既成の音楽だったジャズやカントリー・ミュージックのバックグラウンドで活動していた。'50年代末からのロックンロールの勃興に伴って、純粋に頭の先からつま先までロックンロールを浴びた新しい世代が、'60年代中頃からスタジオ・ミュージシャンとして登場する。それまでのスタジオ・ミュージシャンと違って、若干、ロックンロールなので、ちょっとインディーでガレージっぽい音を出す人たちがだんだん注目されてきて、カリフォルニアでも主役が交代してゆく。そんな中でもジョー・オズボーンは最初のロックンロール・ベーシストのスタジオ・ミュージシャンと言われた。もともとギタリストだったので、ベースをピック弾きして、ひじょうにエッジの強いサウンドをしていた。そんな中でリッキー・ネルソンのライヴ、レコーディングをしていた。

・MOUNTAIN OF LOVE
1960年代の中期にジョー・オズボーンはジョニー・リバースと知り合う。ジョニー・リバースは下積みの長い人で南部で活動していた。10いくつかのレーベルを転々としていた中でカリフォルニアに来て、プロデューサーのルー・アドラーと知り合って、ウイスキー・ア・ゴー・ゴーのステージで人気を浴びて、ようやくブレイクする。ジョニー・リバースのレコーディングに参加したジョー・オズボーン。デビュー作はチャック・ベリーのカヴァーで「MEMPHIS」。1964年のことで「MEMPIS」から2作行って3作目のヒット、1964年の全米2位「MOUNTAIN OF LOVE」はジョー・オズボーンのイントロからひじょうに特徴的なサウンドが聴ける。ハロルド・ドーマンという人のヒット曲のカヴァー。

・ダンヒル・リズムセクション
ジョニー・リバースをプロデュースしたルー・アドラーはのちにキャロル・キングをプロデュースするなどカリフォルニアの大立者。ルー・アドラーがプロデュース作品のリズム・セクションを強化しようと考えて、集められたのがドラムのハル・ブレイン、キーボードのラリー・ネクテル、そしてジョー・オズボーン。このトリオにギターは何人も取っ替え引っ替えだったが、この三人はルー・アドラーのプロダクションでは常に一定だった。そしてルー・アドラーが設立したダンヒル・レーベルではこの三人が全部レコーディングするので、いつの間にかダンヒル・リズムセクションと呼ばれるようになる。1967,8年からカリフォルニア・ミュージックの中核を担ってゆく。

・TWELVE THIRTY
ダンヒル・レーベルで最初にブレイクしたのがママス&パパス。「CALIFORNIA DREAMIN'」でデビューしてからほとんどがダンヒル・リズムセクションの音。その中からジョー・オズボーンらしい音の「TWELVE THIRTY」。1967年の作品。ママス&パパスはもともとニューヨークで活動していたがカリフォルニアに移ってきた。なのでカリフォルニア讃歌が多く、「CALIFORNIA DREAMIN'」はその典型。「TWELVE THIRTY」ではニューヨークという街は12時半で止まったままの時計だと歌っている。

・GLAD TO BE UNHAPPY
ママス&パパスの1967年の「GLAD TO BE UNHAPPY」はスタンダード・ナンバーをロックンロールにアレンジした作品。ダンヒル・リズムセクションのいいところが全部出ている。もともとは1936年のリチャード・ロジャースとローレンツ・ハートのミュージカル「ON YOUR TOES」の中の曲。

・EVERYTHING THAT TOUCHES YOU
ボーンズ・ハウはレコーディング・エンジニアからスタートしたプロデューサー。ルー・アドラーと並んでダンヒル・リズムセクションをよく使った。この人がプロデュースした代表的なグループがフィフス・ディメンションとアソシエイション。アソシエイションはほとんど全部ハル・ブレインとジョー・オズボーンのスタジオ・ミュージシャンが演奏したオケ。イントロのベースの音がいかにもジョー・オズボーンという1968年、全米10位「EVERYTHING THAT TOUCHES YOU」。邦題は「恋にタッチはご用心」。

・今後の予定
来週は2月3日が放送日。達郎さんの誕生日の前日だが、今回がかなり前倒し収録しているため予定が立ってないそうだ。

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」、達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを1月18日(金)、19日(土)に新宿LOFTで行った。引き続き来月のアコースティック・ライヴが決定した。2月は大阪の梅田クラブクアトロ。来月2月20日(水)、21日(木)、それぞれ19時開演。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・MIDNIGHT CONFESSIONS
次の曲はザ・グラス・ルーツ。アソシエイションもそうだったがバンドでもレコーディングはすべてスタジオ・ミュージシャン。モンキーズもそうだったが、そうしないとヒットが生まれない。そういう過酷な芸能界の時代だった。「まぁ、今でも対して変わりはしないと思いますけれども」と達郎さん。グラス・ルーツの1968年の最大ヒット曲「MIDNIGHT CONFESSIONS」は全米5位のミリオンセラー。この曲もジョー・オズボーンのベース。

・ジョー・オズボーン その3
ジョー・オズボーンは面倒見のいい人だった。特に新人の育成や登用に熱心で、じぶんのガレージに小さなスタジオを作り、そこでいろんな人にレコーディングをさせていたという。その中でいちばんブレイクしたのがカーペンターズ。その縁でカーペンターズのレコーディングでベースは全部といっていいくらい、ほとんどのヒット曲はジョー・オズボーンが弾いている。リチャード・カーペンターはジョー・オズボーンとコミュニケーションが取れていたと伝えられている。

・VENTURA HIGHWAY
1972年に全米8位まで上がったアメリカの「VENTURA HIGHWAY」。ハル・ブレインのドラム、ジョー・オズボーンのベース。

・AQUARIUS-LET THE SUNSHINE IN
フィフス・ディメンションは初期の活動でジョニー・リバースのソウルシティというレーベルでやっていた。その頃からダンヒル・リズムセクション、ボーンズ・ハウのプロデュース、ジミー・ウェッブのプロデュースといろいろあったが、ハル・ブレインとジョー・オズボーンは普遍だった。その中からジョー・オズボーンのキャラクターが出ている「AQUARIUS-LET THE SUNSHINE IN」。1969年の全米NO.1のミリオンセラー。ミュージカル「ヘアー」からの作品。

・ジョー・オズボーン その4
カリフォルニアのミュージック・シーンは'60年代前半のスタジオ・ミュージシャン、レッキング・クルー、'60年代の後半になるとダンヒル・リズムセクション。達郎さんは世代的にダンヒル・リズムセクションだったが、大瀧詠一さんは達郎さんより5歳上なのでベーシストというとキャロル・ケイ、レイ・ポールマン。達郎さんはジョー・オズボーンと譲らずよく論争になったそうだ。今となってはいずれも素晴らしいミュージシャンたちだが、達郎さんにとってはなんといってもジョー・オズボーン。それまでのベーシストはオケの中で地味に働いている印象だが、ジョー・オズボーンは目立つので、それがロックンロールのような感じがしたとか。ジョー・オズボーンは'60年代から'70年代にかけて売れっ子のスタジオ・ミュージシャンだったが、それが祟って体を壊してしまい、'70年代の中期にナシュビルに移り住む。仕事を減らすためで、その結果、その後はカントリー系のミュージシャンの仕事をたくさんした。ケニー・ロジャースとかジョニー・キャッシュ、ハンク・ウィリアムス Jr.とか。'90年代になるとセミリタイアしてルイジアナに帰って、たまに呼ばれたときに仕事をするという感じで81歳の生涯を閉じた。

・ARE THERE ANY MORE REAL COWBOYS?
最後の曲はそんな時代の1985年。ニール・ヤングがナシュビルでレコーディングしたアルバム『OLD WAYS』。この中からニール・ヤング with ウィリー・ネルソンの「ARE THERE ANY MORE REAL COWBOYS?」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年02月03日は、「リクエスト特集(予定)」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1371

2019年01月20日 | Sunday Song Book

2019年01月20日プレイリスト
「WINTER(冬)で棚からひとつかみ」
1. 象牙海岸 / 竹内まりや "ラブ・ソングス" リマスター盤 1月23日発売 '80
2. WINTER'S HERE / ROBIN WARD '64
3. WINTERTIME LOVE / THE DOORS "WAITING FOR THE SUN" '68
4. IN THE WINTER / JANIS IAN "BETWEEN THE LINES" '75
5. SOMETIMES IN WINTER / BLOOD, SWEAT & TEARS "BLOOD,SWEAT & TEARS" '68
6. OUR WINTER LOVE / BILL PURSELL '63
7. 扉の冬 / 吉田美奈子 '73
8. 冬越え / 細野晴臣 "HOSONO HOUSE" '73
9. 冬のセーター / BLANKY JET CITY "BANG!" '92
10. SNOW EXPRESS / NEWS "COLOR" '08
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているという。それでも1月の一週目二週目は前年の収録で2019年に入ってからはじめて番組の前倒し収録をしているとか。約一月くらい少しのんびりして、掃除などしていたそうだが、全然追いつかなくて、結局途中であきらめたという。お正月は『JUDGE EYES:死神の遺言』というゲーム・ソフトを三日がかりでクリアして、そろそろ真面目に仕事しようかなと曲を書いているところなのだとか。「ずーっとこのところタイアップが続いておりますのでですね。なんの束縛もなくて曲を書くというのは久しぶりでございます。そうするとやりたいことがたくさん出てきまして(笑)。どうしょうかなというそういう感じで、まぁのんびりといってみたいと思っております」と達郎さん。

・WINTER(冬)で棚からひとつかみ
番組の方は時間に余裕があるので何をしようか考えたそうだが、冬真っ只中なので「WINTER(冬)で棚からひとつかみ」。この季節にあった冬の歌の特集。

・竹内まりやRCA時代のリマスター盤
まりやさんのRCAのカタログが昨年から毎月一枚というスケジュールでデジタル・リマスター盤が発売されている。11月21日にデビュー・アルバム『BEGINNING』、12月26日にセカンド・アルバム『UNIVERSITY STREET』。今週1月23日はサード・アルバム『LOVE SONGS』が発売になる。2月27日はフォース・アルバム『MISS M』、3月27日はフィフス・アルバムの『PORTRAIT』と5ヶ月連続のリリース。ボーナス・トラック付き。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・象牙海岸
ヒット曲の「セプテンバー」、「不思議なピーチパイ」ほか収録の1980年のサード・アルバム『LOVE SONGS』から「象牙海岸」。ボーナス・トラックはその当時のライヴ・ヴァージョンを5トラック収録している。

・WINTER'S HERE
ロビン・ワードはスタジオのセッション・シンガーだったが、デモを歌った「WONDERFUL SUMMER」があまりによくて、そのまま発売したら大ヒットしてしまったという人。1964年の「WINTER'S HERE」は数ヶ月前にキャラベルズという女性グループが「YOU ARE HERE」という違う歌詞でレコーディングしたものを「WINTER'S HERE」とタイトルを変えてリリースした。アメリカでは123位だったが香港で大ヒットしたシングル。前回の「冬の歌」特集(2016年1月)でもオンエアしたとか。

・WINTERTIME LOVE
ドアーズの1968年のサード・アルバム『WAITING FOR THE SUN』から「WINTERTIME LOVE」。

・IN THE WINTER
ジャニス・イアンの1975年のアルバム『BETWEEN THE LINES』はプラチナ・アルバムでグラミーを獲った。その中から「IN THE WINTER」。邦題は「冬の部屋」。達郎さんはこの特集にあたってジャニス・イアンのこの曲を思い出して、聴いていたら離れなくなって、一日中アルバム『BETWEEN THE LINES』を聴いていたそうだ。

・SOMETIMES IN WINTE
ブラッド、スウェット&ティアーズの1968年のセカンド・アルバム『BLOOD,SWEAT & TEARS』に入ってる「SOMETIMES IN WINTE」。アルバム『BLOOD,SWEAT & TEARS』は全米NO.1を7週間続けたトリプル・プラチナ・アルバム。

・OUR WINTER LOVE
前回の「冬の歌」特集(2016年1月)でもオンエアした「OUR WINTER LOVE」。ビル・パーセルはもともとクラシックのピアニスト。1963年に出したシングルが全米9位。レターメンほかいろんな人がカヴァーしているけれど、オリジナルはインストゥルメンタル。

・ジェット・ストリーム
先週の放送で「ジェット・ストリーム」をやってみたいと話したが、イージー・リスニングの番組をやってみたいという意味なんだそうだ。

・今後の予定
時間があるときにいろんなことをやりたいなと思っていたら、達郎さんが'60年代でいちばん好きなベーシストのジョン・オズボーンが亡くなったので「ジョー・オズボーン追悼特集」。ジョン・オズホーンはハル・ブレインと組んで、特にダンヒル・レーベルのサウンドを一手に担った人。トップ40に入ってる曲が201曲以上なのでヒット曲満載。
またスケジュールが立て込んできたら、リスナーのリクエスト・カードに助けてもらうので、引き続きリクエスト・お便りを募集しているとのこと。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」、達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを18日(金)、19日(土)に新宿LOFTで行った。2016年の10月以来だったが、「でも前倒しなので何も申し上げられません。うまく言ってるはずでございます(笑)。お出でくださったみなさまありがとうございます」と達郎さん。
引き続き来月のアコースティック・ライヴが決定した。「シーズンオフで声を出していたいのでリハビリというかたちでやっております」と達郎さん。今度は大阪の梅田クラブクアトロ。来月2月20日(水)、21日(木)、それぞれ19時開演。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・扉の冬
後半は邦楽。吉田美奈子さんの1973年のアルバム『扉の冬』のタイトル・ソング「扉の冬」。バックは林立夫さん、細野晴臣さん、鈴木茂さん、松任谷正隆さんのキャラメル・ママ。

・冬越え
同時期に細野晴臣さんはソロ・アルバムを出した。はっぴいえんどからソロに転向し1973年に発表した『HOSONO HOUSE』という作品。近日『HOSONO HOUSE』のリメイクをするという情報が入ってきている。『HOSONO HOUSE』から「冬越え」。

・冬のセーター
ブランキー・ジェット・シティの1992年のアルバム『BANG!』は土屋昌巳さんのプロデュース。その中から「冬のセーター」。

・SNOW EXPRESS
達郎さんは冬の歌があまりないそうだが人に書いた曲ならあるそうだ。2008年にNEWSのアルバム『COLORS』に書いた「SNOW EXPRESS」。作詞は伊集院静さん。今でもNEWSはライヴでやってるという。

2019年01月27日は、「ジョー・オズボーン追悼」
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Sunday Song Book #1370

2019年01月13日 | Sunday Song Book

2019年01月13日プレイリスト
「昨年買った7インチシングルで、棚からひとつかみ」
1. DREAMING GIRL / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '96
2. ON A MAGIC CARPET RIDE / KIKI DEE '68
3. MY BABY'S GOT E.S.P. / FOUR BELOW ZERO '76
4. THE GAME IS OVER / BROWN SUGAR '77
5. SEVEN DAY LOVER / JAMES FOUNTAIN '70
6. WE CAN'T HIDE IT ANYMORE / SYLVIA & CHUCK JACKSON '77
7. CHEATERS NEVER WIN / BOBBY BOSEMAN '702
8. THE LIFE OF A CLOWN / BEN AIKEN '67
9. 夏への扉 / 山下達郎 "ライド・オン・タイム" '80
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■内容の一部を抜粋
・近況
明日14日は成人の日。「なかなか生きづらい時代でありますけれども、未来は若い人が持っておりますので、がんばってください」と達郎さん。
番組は26年を過ぎて27年目に入ってる。

・昨年買った7インチシングルで、棚からひとつかみ
「番組をはじめた頃はいわゆるオールディーズの番組ですけれど、ちょっと難しめの番組でありまして。割とオタクでカルト、マニアックな番組でありました。それがだんだんだんだん、おかげさまで幅広いリスナーの方にお聴きいただいているので、あまり過激なですね(笑)、マニアックなやつをやらないようにしておりますけれども。でも個人的にはアナログ・シングル、アナログLP、相変わらず買い続けておりまして。最近はここ十年間は一年の半分ツアーのために費やしておりますので、なかなか(笑)、シングル盤をこまかくフォローするということがやりづらくなってきております。ドゥーワップ聴くので精一杯という感じがしてるんですけれども。そんな中で昨年いろいろと買いましたシングルありまして。そんな中から今日は選んで持ってきました。ほとんどのものがNot on CDであります。未だにCD化されてないものが多いんですけれども、全部じゃありません(笑)。CD化されてるものもありますけれども、でもどなたでも聴ける、YouTubeでかなり最近は聴けるようになっておりますけれども、それでもサンデー・ソングブックのですね、いい音でお聴きをいただければと思います」と達郎さん。そんなわけで「昨年買った7インチシングルで、棚からひとつかみ」。オリジナル・シングルからデジタル・プロセッシングして、リマスターした音源なので音質は保証付きとのこと。

・DREAMING GIRL
一月の中旬、新春の気配なので「DREAMING GIRL」。

・ON A MAGIC CARPET RIDE
達郎さんは毎年、雑誌「レコード・コレクターズ」の新春号「私の収穫この一枚」に投稿しているが、今年の一枚はキキ・ディーの'60年代の仕事。キキ・ディーはエルトン・ジョンに迎えられて大ヒットを出す前は、フォンタナ・レーベル、それからアメリカに渡ってモータウン・レコードで作品を作っていた。そのフォンタナ時代の作品はヒットはしてないがいい作品が多いそうだ。特に達郎さんのお気に入りは1968年のシングル、しかもB面の「ON A MAGIC CARPET RIDE」。テディ・ランダッツオの作品でアレンジは元マンフレッド・マンのマイケル・ヴィッカース。「この人のアレンジ大好きなんで、本当にアメリカのジェリー・ロス・プロダクションとか、そういう感じの音になっておりまして。これボロッボロのシングルしか持ってなかったんですけれど、ようやくミントをですね、手に入れまして。これキキ・ディーのベスト・アルバムには入っておるんですけれども、あんまり音が良くないので今日はオリジナル・シングルから。よーやく手に入れた、で、すっごい高いんですけれど、知人の知人経由で、すごくリーズナブルな値段で(笑)、譲ってもらいました。うれしいので思わずかけてしまいましたが。これが去年買ったシングルではいちばんうれしい一枚です」と達郎さん。

・MY BABY'S GOT E.S.P.
'70年代のディスコの時代にたくさん作品が出て、パトリック・アダムスという大家がいて、パトリック・アダムスのプロジェクトで、フォアー・ビロー・ゼロの「MY BABY'S GOT E.S.P.」という1976年のシングルがある。CD化されているのはパトリック・アダムスによる12インチのロング・ヴァージョンのほうで、オリジナルの7インチはなかなか手に入らないのだという。こちらもようやく手に入ったオリジナル・シングルのショート・ヴァージョン。

・THE GAME IS OVER
女性ヴォーカル・グループという体のブラウン・シュガー。しかしてその実態はクライド・キングのユニット。1977年の「THE GAME IS OVER」はフィラデルフィアのヴィンセント・モンタナがアレンジとプロデュース、曲にも参加している。

・SEVEN DAY LOVER
ウィリアム・ベルが創設したピーチ・トゥリー・レーベルから1970年にジェームス・ファンテンが出した「SEVEN DAY LOVER」。プロデュースはウィリアム・ベル。

・WE CAN'T HIDE IT ANYMORE
達郎さんは若い頃からシングルを買っていたがお金がなかったので、あまりコンディションのよくないものを安いからと買っていたそうだ。ラジオのレギュラー番組を持つようになってから、番組でかけようにもそうしたシングルは音が悪いのでかけられず、番組でかけるために少しでもコンディションのいいものを買い直しているとか。これもそんな一枚。達郎さんが大好きなシルヴィア・ロビンソンはニュージャージーの作曲家、プロデューサー、そしてシンガー。1977年にシルヴィア・ロビンソンがチャック・ジョンソンと一緒にデュオをやった。シルヴィア&チャック・ジョンソンの「WE CAN'T HIDE IT ANYMORE」はラリー・サントスの1975年のヒット曲のカヴァー。いわゆる不倫ソング。これをシルヴィア・ロビンソンがいつものようにねちっこく、チャック・ジョンソンとふたりでたっぷりとやっている。「今はタイムフリーがありますので、夜聴くと情緒が増します」と達郎さん。

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」が決定した。ツアーが終わってシーズンオフは達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを月に一回ずつ行う。手始めに2019年1月18日(金)、19日(土)に新宿LOFT。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~
「souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~」は当初、11月23日から12月7日まで全国34ヶ所で期間限定ロードーショーだったが、期間延長と追加上映館が続々と決まってきている。ローカル・タウンに拡大して、先週1月11日からスタートしているところがあるという。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・今後の予定
冬なので「冬の歌」。一昨年くらいにやったがオンエアできなかった音源と、邦楽が少しがあるとか。

・CHEATERS NEVER WIN
サザン・ソウルをもう一枚。ボビー・ボーズマンはバイオグラフィーが全くわからない人。テキサス出身ではないかと言われている。1970年のシングルは日本では評価が高いけれど、「今日はへそ曲がりでB面の方をかけたいと思います」と達郎さん。「CHEATERS NEVER WIN」は南部のR&Bのシンガー、トニー・ボーダーズの1968年に発表した曲を1970年にカヴァー。プロデュースはレオン・ヘイウッドでダン・ペン&スプーナー・オールダムのコンビの作品。

・THE LIFE OF A CLOWN
ベン・エイキンはフィラデルフィアの人。プロデュースはジョージ・カーで、アレンジはリチャード・ティーなのでニューヨークのレコーディング。1967年の「THE LIFE OF A CLOWN」。

・夏への扉
51歳でAT限定のクルマの免許を取得したリスナーからのリクエストで「夏への扉」。

・ジェット・ストリーム
「この歳になりますとジェット・ストリームのナレーションをやってみたいとか、なんかそういうことを思ったりしますがですね。またそういうこと言うと事務所が怒りますので」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年01月20日は、「WINTER(冬)で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1369

2019年01月06日 | Sunday Song Book

2019年01月06日プレイリスト
「新春リクエスト大会」
1. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
2. TWO DEVIDED LOVE / THE GRASS ROOTS '71
3. MASHMALLOW / JOHNNY CYMBAL '63
4. SAD SWEET DREAMER / SWEET SENSATION '75
5. SITTING IN THE PARK / BILLY STWEART '65
6. DON'T GIVE UP ON US / DAVID SOUL '77
7. PARCOLATOR / BILLY JOE & THE CHECKMATES '62
8. DAYS LIKE THIS / VAN MORRISON "DAYS LIKE THIS" '95
9. DEAD LEAF / 星野源 "POP VIRUS" '18
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■内容の一部を抜粋
・近況
お正月なので番組は前倒し収録しているそうだ。録音しているときはまだ年明けしてないという。ニュー・アルバムのための曲書きをしていて今月の中旬くらいからレコーディングを再開するつもりだとか。今年出れば8年ぶり。コンサート・ツアーは初夏からはじめる予定。

・新春リクエスト大会
ものすごくリクエストカードが溜まってるので、今年の第一回は昨年と同じで「新春リクエスト大会」。

・HAPPY HAPPY GREETING
お正月一発目なので「HAPPY HAPPY GREETING」。

・TWO DEVIDED LOVE
グラス・ルーツの1971年の「TWO DEVIDED LOVE」は全米チャート16位。ランバート&ポッターの作品。邦題は「恋は二人のハーモニー」。

・MASHMALLOW
日本ではアメリカ以上に人気があるジョニー・シンバル。1963年の「MASHMALLOW」(邦題「僕のマシュマロちゃん」)もアメリカではヒットしなかったが、日本ではかなりのヒットになった。

・SAD SWEET DREAMER
スウィート・センセーションはマンチェスターの黒人ヴォーカル・グループ。一曲だけのヒット曲「SAD SWEET DREAMER」は1975年の全英チャートNO.1、全米でも14位。邦題は「夢みる片想い」。作曲はデス・パートン(デヴィッド・パートン)、トニー・ハッチの共同プロデュース。

・SITTING IN THE PARK
ビリー・スチュアートはワシントンD.C.出身の黒人ヴォーカリスト。'60年代に活躍した人で、ボー・ディドリーのバック・バンドでピアノを弾いていたのを認められて、チェス・レコードで何曲かヒット曲を出している。1965年の代表作「SITTING IN THE PARK」は全米R&Bチャート4位、全米でも29位のスマッシュ・ヒット。

・落語のネタ
取手市の超常連のリスナーから「達郎さんの好きな落語のネタは? またいちばん好きな落語家と、その理由を教えてください」という質問。
「好きな落語のネタはですね、五人廻し。登場人物が多いんで、すごい難しい話なんですが、それをちゃんとやられるというのはですね、また、替わり目。結局、いちばん好きな落語家が志ん生師匠なので。とにかくもう寝るときいつも志ん生さんなので。'80年代、'90年代はですね、終始しましたけれど。理由はと言われるとですね、声ですね、言霊。癒やしの声ですね。声を聴くと安心するという。結局、話芸というのはすべて内容とかコンテンツもありますけれど、声の持ってる、何といいましょうかね、そういう力といいましょうか、歌でもそうですけれどね。そういうようなことに帰着していく(笑)、年取ってくるとそんな感じかなと思います」と達郎さん。

・DON'T GIVE UP ON US
デヴィッド・ソウルは俳優。1977年のアダルト・オリエンテッドの名作として知られる「DON'T GIVE UP ON US」は全米NO.1のミリオンセラー。邦題は「やすらぎの季節」。イギリスでは一足早く1976年に1位になっている。プロデュースと作曲はトニー・マコーレ。

・今後の予定
来週は昨年、達郎さんがいろいろと買ったアナログ・シングルから、まだCD化されてないアナログ・シングルをまとめてオンエア。ほとんどR&Bだという。レアなものでスマホのアプリ「Shazam」で出てこないかもしれません、と達郎さん。1月は曲書きなので「冬の歌」の特集を考えているそうだ。引き続きお便りとリクエストを募集中。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」が決定した。ツアーが終わってシーズンオフは達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを月に一回ずつ行う。手始めに2019年1月18日(金)、19日(土)に新宿LOFT。1月6日午後3時からチケットの受付を開始する。1月8日(火)の午後11時59分まで。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

「完全に自分の体調管理といいましょうか、そういう目的でやりますのであまり毎回それほど新しいことはやっておりません(笑)。なにしろ声を出したいのでシーズンオフはアコースティック・ライヴでお楽しみいただいております」と達郎さん。ようやくアコースティック・ライヴがレギュラー化できるようになり、2月、3月も行う予定。

・souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~
「souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~」は当初、11月23日から12月7日まで全国34ヶ所で期間限定ロードーショーだったが、期間延長と追加上映館が続々と決まってきているそうだ。ローカル・タウンに拡大して、今月1月11日からスタートするところがあるという。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・竹内まりやRCA時代のリマスター盤
まりやさんのRCAのカタログが昨年から毎月一枚というスケジュールでデジタル・リマスター盤が発売されている。11月21日にデビュー・アルバム『BEGINNING』、12月26日にセカンド・アルバム『UNIVERSITY STREET』。今月1月23日はサード・アルバム『LOVE SONGS』が発売になる。2月27日はフォース・アルバム『MISS M』、3月27日はフィフス・アルバムの『PORTRAIT』と5ヶ月連続のリリース。ボーナス・トラック付き。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・PARCOLATOR
ビリー・ジョー&ザ・チェックメイツはテキサス出身。インストゥルメンタル曲の「PARCOLATOR」はコーヒーのCMが元になっていて、状況音楽としてひじょうに優れた一作。1962年、全米チャート11位。パーコレーターはコーヒーの抽出器具のこと。達郎さんの世代だとほとんど全員がヴェンチャーズのヴァージョンで知っているとか。

・DAYS LIKE THIS
リクエストはヴァン・モリソンの1995年のアルバム『DAYS LIKE THIS』からタイトル・ソングの「DAYS LIKE THIS」。「この頃のヴァン・モリソンって良くも悪くも全部同じなんですよね。曲名聴いてもわからないという。ですので持ってるのでおかけします(笑)」と達郎さん。

・レコード整理
大阪市の古希を迎え終活のためレコードの整理をはじめたというリスナーからのお便りを読んで。
「むかーしの話ですけれど、三十数年前にですね、引っ越しをするときに、この際だからどーんと整理しよう、で、そのときは大体一万枚くらいのアルバムを持っていたんですけれど、整理しようと、結局整理したのは7枚。それを思い出してしまいました。駄目ですね、物欲のアレでございます。私もそろそろ考えなきゃなんない今日この頃でございますが。みなさんもいかが、大変ですよね(笑)。レコード嵩張りますからね(笑)。ご健闘を」と達郎さん。

・DEAD LEAF
星野源さんのニュー・アルバム『POP VIRUS』から達郎さんがコーラスで参加した「DEAD LEAF」。「ツアー中に星野さんからリクエストきたんですけれど、ツアー中はできないのでとアレしたら、ツアー後まで待ってると言われまして(笑)、待っていただきまして。それでめでたくコーラスを入れました。とっても不思議な曲でありまして、ドゥーワップとネオ・ソウルが合わさったみたいな不思議な曲で、3分ちょっとの曲なんですけれど、5曲分ぐらいのエッセンスが入ってるんですよね(笑)。それでAが一回二回と繰り返すんですけれど、全部違えてやらないと駄目なんで、そういうアレなので、聞こえない分なんですけれど(笑)、ものすごく時間がかかって(笑)、やりましたけれど。若い人がこういう音楽をやるというのがすごいなと思います。お手伝いできてうれしかったです。なので是非ともお聴きをいただければと思います」と達郎さん。

2019年01月13日は、「昨年買った7インチシングルで、棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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