Sunday Song Book #1433

2020年03月29日 | Sunday Song Book

2020年03月29日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. 明日の私 / 竹内まりや '94
2. WAIT TIL' MY BOBBY GETS HOME / DARLENE LOVE '63
3. GRADUATION DAY / THE BEACH BOYS "CONCERT" '64
4. FIRST ROSE OF SPRING / WILLIE NELSON '20
5. ヒゲのテーマ / たかしまあきひこと エレクトリック・シェーバーズ '80
6. DO ME / TEDDY PENDERGRASS "TEDDY" '79
7. COME NEXT SPRING / SCOTT WALKER "SCOTT 2" '68
8. 蒼氓 / 山下達郎 "僕の中の少年" "オーパス" '88
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■内容の一部を抜粋
・近況
「え〜大変なことになってまいりました。東京はこの週末は外出自粛、他県からの往来自粛でございます。もう全世界的にだんだん大変なことになってまいりましたので、これはもう完全にですね、戦争状態だと思います。日本もじわじわとという感じですが。スーパーマーケットから納豆が消え、パスタが消え、肉が消え、スーパーマーケットのあの行列を見ておりますと、今から75年前の敗戦後の買い出し列車の図を思い出します。こうなったらもう(笑)、右往左往しても、ジタバタしてもしょうがないのでですね、何度でも申し上げますけれども、冷静に、落ち着いて、自分のできること、成すべきことを致しましょう。このあいだテレビで話しておられましたラグビーのアスリートの方のようにですね、さあみんなで助け合って試練を乗り切るぞ、メディアの方、どうしてそういうこと言えないんですかね(笑)、ホントに。私の知り合いの飲食店の親父はですね、もうこうなったらしょうがない、とにかく頑張るだけだと。今までだってそうしてきたし、必死で頑張ってダメだったら自分がそれだけのもんだっただけだとですね。含蓄が、深い、言葉であります。まぁ、悪口はやめて励ましと寛容と協調に努めましょう。オリンピックのドタバタに象徴される如くですね、全てが政治と利権で動くのが今の世の中の常でありますけれども、この際論争とか利害対立、一度お休みにして、休戦協定結んで、今この世界の危機的状況、および我が国のこの状況に対して何ができるのか、皆で力を合わせて考えて行動しなければ、そう思います。また医療関係者のご努力にただただ期待する他ありません。人類の歴史上ではいろんな疫病が発生してまいりました。何度なく発生してまいりましたけれども、その都度制圧してきました。今回も必ず乗り越えられると私は信じております。私自身は私のスタッフとか、ミュージシャンのそうしたケアを考えつつですね、頑張って行きたいと思います。みなさんとともに頑張ってまいりましょう。このようなこと申し上げておりましたら(笑)、9年前の大震災のときもおんなじことを言ってるのを思い出しました。こういう場合の重要要素は寛容と臨機応変と専門家の委託とあのときも申し上げておりました。みんなで頑張ってまいりましょう」と達郎さん。

・棚からひとつかみ+リクエスト
こういうときの番組の内容をどうするのか、選曲をどうするのか、大変なんだそうだ。いろいろ世情はあるが年度末なんで今週、来週は「棚からひとつかみ+リクエスト」。この状態が続いていくならば、またサンソンのリスナーのために山下達郎のライヴ音源で構成していくつもりだとか。とりあえず今週は今の世情に鑑みてやさしい、そして明るい感じで選曲した「棚からひとつかみ+リクエスト」。

・明日の私
この季節になるとリクエストが増える竹内まりやさんの「明日の私」。「地方から上京して就職に来る女の子の歌ですけれど、今年は就職もこういうウイルス騒ぎでいろいろと大変でございますけれど、負けないで頑張ってください」と達郎さん。

・WAIT TIL' MY BOBBY GETS HOME
今年度最後のプログラム。来年度も番組は変わらず続行されて27年半を迎える。ダーレン・ラヴの「WAIT TIL' MY BOBBY GETS HOME」はフィル・スペクターのプロデュース作で、1963年、全米26位。ダーレン・ラヴはスタジオ・コーラス・グループのブロッサムズのリード・シンガー。マライア・キャリーでおなじみの「CHRISTMAS(BABY PLEASE COME HOME)」のオリジナル・ヴァージョンを歌った人。スタジオ・セッション・グループという影に隠れて一般的な知名度はないけれど素晴らしい歌唱力を持った人。フィル・スペクターのプロダクションではクリスタルズとかゴースト・シンガーもやっていたが、「WAIT TIL' MY BOBBY GETS HOME」はダーレン・ラヴ名義。ジェフ・バリーとエリー・グリニッチの作品。盛岡市の超常連のリスナーからのリクエスト。

・GRADUATION DAY
名古屋市のリスナーからのリクエスト。「今年は卒業式が中止とか、あとは親御さんが参加できないとか、いろいろ残念な日々ですけれど、せめて音楽の世界だけでも卒業式の歌」と達郎さん。「GRADUATION DAY」はもともとはフォー・フレッシュメンのレコーディングだが、フォー・フレッシュメン・フリークのブライアンがビーチボーイズでカヴァーした。1964年全米NO.1になったアルバム『THE BEACH BOYS CONCERT』から「GRADUATION DAY」。最後に「DAY」と遠くで聞こえるのはドラムスのデニスの声。それがシャレになっている。「アメリカがいちばん豊かだった時代の空気が満載でございます」と達郎さん。

・FIRST ROSE OF SPRING
春の歌をかけようと思ったそうだが特集で何度もやってるのでネタが途切れてしまったという。今日は寝技で最新新譜をオンエア。ウィリー・ネルソンの新しいアルバムは4月リリースの予定だったが、今回のウイルス騒ぎで7月に延期になったそうだ。でも先行シングルがダウンロード、配信で発表されている。アルバムのタイトル・ソングで「FIRST ROSE OF SPRING」。「春の最初の薔薇という素敵なタイトルの曲でございます。最近こういう歌が来るんですよ、歳のせいか(笑)。こないだのトビー・キースとか来る歳になってしまいました。でもウィリー・ネルソン70枚目のアルバムだそうです」と達郎さん。

・ヒゲのテーマ
「報道によりますと志村けんさんがコロナに罹って入院されているという情報がながれてまいっております。志村さんは私ちょっとだけでも知己を得ております。志村けんさんは私がいちばん好きなコメディアンの方であります。25年くらい前はですね、飲み屋が同じでよくお話をさせていただきまして、対談もさせていただきましたことがあります。くれぐれも陰ながらですけれどもお大事に。回復をお待ちして申し上げております。志村けんさんの応援で一曲」と達郎さん。志村けんさんといえば全員集合でヒゲダンスという大ヒットしたネタがあるけれど、このときに演奏されていた「ヒゲのテーマ」はたかしまあきひことエレクトリック・シェーバーズが1980年にレコーディングしている。実はその一年前の1979年、テディ・ペンタグラスのアルバム『TEDDY』に収録されていた「DO ME」のカヴァーで、このインスト部分を「ヒゲのテーマ」のダンス・ミュージックとして使っている。

・DO ME
「ヒゲのテーマ」のオリジナル・ヴァージョンでテディ・ペンタグラスのアルバム『TEDDY』から「DO ME」。日本盤は当時700枚しか売れなかったが、今はR&Bブームでもてはやされている。「志村さんご快癒心よりお祈り申し上げております。また志村魂、さんざん観させていただきましたが、また、あげさせてください」と達郎さん。

・山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020
今週末の4月4日、5日に開催を予定していた名古屋クラブクアトロでの山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVEはウイルスの感染が拡大をしている状況を鑑みて公演中止を決定したとのこと。チケットの受付開始後の中止決定なので、抽選受付の申し込みはすべてキャンセルになった。今のところ中止になってるが、できれば延期にしたいそうで、延期先の時期をいつ頃にするか、いつになったら安全にライヴを行えるか、ウイルスの状況が落ち着いたら、改めて名古屋クラブクアトロの振替公演をやってみたいという。

「私のこの番組はですね、リスナーのみなさん、本当にシャレがあります。お便りも前向きですしね。棘棘した方、ひとりもおりません。音楽の同好の絆というのはかくも強いものかというですね、こういうときに本当に強く感じます。誠に私はですね、私の番組のリスナーの方が誇らしく感じる今日このごろでございます。とにかく今の世の中ですね、私がいちばん怖いと思うのはとにかくシャレが通じない。西暦2000年頃でしたら、この番組でレコード会社の役員の悪口とか言ってましたけれど、それでもシャレで済んでたんですけど、ところが今、そうじゃない。何かというとですね、片言隻句とらまえて、切り取り強盗よろしくネットでさらされまして。するとどっからかですね、怪しげな恫喝が飛んでくるんですね。別に、そういうもの少しもビビリませんけれども、まるで近くのどっかの独裁国家のようなですね、全くおかしな世の中になったと思います。まぁ、ネットの罪といいましょうか。そういうものありますけれども。まぁ、でも申し上げることは申し上げたいと思いますが、なんか私のこういう東京的な物の言い方が辛口とかですね、キツイとかですね、仰る方もいらっしゃいますが、こんなの全然、まだまだ控えめで控えめで喋ってるんです。これ本気になったらこんなもんじゃありません。またそういうこと言うの、もうやめましょうね(笑)。へへへへ」と達郎さん。

・COME NEXT SPRING
こういうときはスコット・ウォーカー。スコット・ウォーカーとウォーカー・ブラザーズの特集をもう一週やろうとしているそうで、このウイルス騒ぎで二の足を踏んでるという。日野市のリスナーからのリクエストでスコット・ウォーカーのソロ・セカンド・アルバム『SCOTT 2』(1968年)に入ってる「COME NEXT SPRING」。もともとはトニー・ベネットの1956年の同名の映画の主題歌。

・8cm CD
長野市のリスナーから「達郎さんはCDの8cmシングルを何枚くらい所有しているのでしょうか? それはどのように保存しているのですか?」という質問。
8cm CDの収納の仕方はCDの棚に横にしているそうだ。少しはみ出るが、8cm CDはそんなに持ってないのでとのこと。音が悪いのであんまり好きじゃなかったとか。

姫路市のリスナーからは「8cm CDはどうしてなくなったのですか?」という質問。
いろいろ理由はあるけれどレコード店で陳列しにくいのと、CDプレイヤーのトレイに乗せるときにアダプターが必要だったり、当時のカーステレオでかけられなかったりしたので、だんだん衰えて、12cmに統一されたり、マキシシングルに変わったりした。諸説あるけれどだいたいそんな感じ。

・蒼氓
今日の最後はリクエストが集まった「蒼氓」。

番組の終わりに
「来週は新年度でございます。いろいろございますけれども、年度替わりは時間でありますので否応なくやってまいります。え〜どうなるかはなかなか不明瞭な段階ですけれども、頑張って乗り越えていきたいと思います」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年04月05日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1432

2020年03月22日 | Sunday Song Book

2020年03月22日プレイリスト「ワーナー・ナゲッツ特集」
1. DREAMING GIRL / 山下達郎 '96 "コージー、オーパス"
2. YOUR NOSE IS GONNA GROW / JOHNNY CRAWFORD '62 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
3. I COULD BE HAPPY / THE DOVERS '65 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
4. SHE NEVER SMILES ANYMORE / THE EVERLY BROTHERS '67 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
5. ONIE / THE ELECTRIC PRUNES '67 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
6. SHE KNOWS / BOBBY DARIN '67 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
7. MAGIC WAND / SHELBY FLINT '61 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
8. I'M GROWING UP / SHELLEY FABARES '62 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
9. A GIRL NEVER KNOWS / CONNIE STEVENS '64 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
10. AND THAT REMINDS ME / THE DOLLS '66 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
11. YOU'LL ALWAYS HAVE ME / THE APOLLAS '67 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
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■内容の一部を抜粋
・近況
「え〜ウイルス。世界中が重苦しい空気であります。毎週、毎週同じセリフで申し訳ございませんけれども、落ち着いて、冷静に。冷静さを失えば人間じゃなくなりますので。ネット上の憶測とか、独善に惑わされないようにしましょう。こういうときはですね、もうジタバタしても仕方ないですね。京大の山中伸弥教授がウイルス情報に関するホームページを開設されました。省庁とかですね、有識者会議のテレビのインタビューというのは、記者会見、みんなスタッフが原稿を読みながら、そういう会見に対して先日拝見した山中教授のテレビ・インタビューはですね、原稿などもちろんなくて、ご自分のお言葉でご意見を、ひじょうにわかりやすく述べておられました。私こういう方を信用いたしますので、このホームページも山中教授のお人柄がよく出た簡潔な情報ホームページです。後ほど私のホームページにURL上げてきますのでご覧いただければと思います。そんなわけでいろいろとですね、喧(かまびす)しい世相でございますけれど、番組は変わらずに行っております」と達郎さん。

山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
https://www.covid19-yamanaka.com/index.html

・ワーナー・ナゲッツ・シリーズ特集
今週の3月25日に発売される『WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13』と『WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8』の特集。宮治淳一さんが監修とプロデュースしたコンピレーションのシリーズ。今回、また宮治淳一さんにゲスト出演をオファーしたそうだが、「そんなしょっちゅう出るのは恥ずかしい」と言ってたとか。宮治淳一さんのラジオ日本の番組でも来週の日曜日に特集をする予定で、プレイリストを見せてもらったら、選曲はほとんどかぶらなかったという。

・DREAMING GIRL
季節柄のリクエストで「DREAMING GIRL」。

・YOUR NOSE IS GONNA GROW
まずは『WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13』から。今回は特にカルトなものが満載だという。ジョニー・クロフォードは達郎さんの世代だとチャック・コナーズが主演したテレビドラマ『ライフルマン』の息子役で知られているそうだ。ジョニー・クロフォードは歌も歌える人で「YOUR NOSE IS GONNA GROW」は1962年、全米14位。16歳のときの歌なので一瞬女の子の声のようにも聞こえる。邦題は「冷たいあの子」。曲を書いているのはジェームズ・ホーベンとハル・ウェイン。

・I COULD BE HAPPY
日本では全く知られていないザ・ドーヴァーズ。L.A.のガレージ・バンドで、1965年にマイナー・レーベルから出したシングルを、リプリーズが買い取りリリースしたが、ヒットにはならなかった。不思議にサウンドを持ったガレージ・バンド然としたバンドで、ザ・バーズに傾倒した12弦ギターのフォーク・ロック・サウンド。ザ・ドーヴァーズの「I COULD BE HAPPY」。

・SHE NEVER SMILES ANYMORE
エヴァリー・ブラザーズ、1967年のアルバム『THE HIT SOUND OF THE EVERLY BROTHERS』からのシングル・カット「SHE NEVER SMILES ANYMORE」。でもチャートには入らなかった。曲を書いてるのはジミー・ウェッブで、アレンジはレオン・ラッセル。プロデュースはディック・グラッサー。いかにもワーナーという感じ。ジミー・ウェッブがブレイクするときの作品で、ジミー・ウェッブはペシミスティックな歌詞で知られてるが、その中でも特に暗い歌詞。

・ONIE
達郎さんの好きなグループ、エレクトリック・プルーンズ。L.A.のサイケ・シーンでは大変有名なグループ。トレモロを駆使したサウンドで一世を風靡した。1967年のファースト・アルバムから「ONIE」。この曲だけ宮治淳一さんのラジオ日本のレギュラー・ラジオ番組と選曲がかぶってるそうだ。バラードでもトレモロが入っている。これがヒット曲だとファズ。

・SHE KNOWS
ボビー・ダーリンのアトランティック時代のシングルから一曲選曲されている。アラン・ゴードンとゲイリー・ボーナーの作曲。すなわち「HAPPY TOGETHER」のコンビ。「HAPPY TOGETHER」の二番煎じみたいな曲でアレンジがジャック・ニッチェ。1967年の「SHE KNOWS」。この曲もヒット・チャートには入らなかった。

・山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020
来月のはじめ4月4日(土)と5日(日)に行われる予定の名古屋クラブクアトロ公演。ライヴ・チケットの受付開始日は本日3月22日(日)の午後3時からだが、状況が混沌としていて、公演の開催の是非を判断するのが現時点では難しく、どちらか決めかねているそうだ。最終決定はもう少し先で様子を見ながらやっていきたいと達郎さん。とりあえず受付は開始するとのこと。申し込み方法など詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/live/

「ライヴはですねぇ、イベンターもそうですけども、テクニシャンとかスタッフもフリーランスの人が多いので、ライヴが長いこと中止になりますと、生活に支障をきたしていきます。音楽はひじょうに脆弱なメディアでございますので。例えばJASRACなんかはですね、徴収するばっかりじゃなくて、こういうときは少し放出するとか、例えば徴収を三ヶ月間無料にするとか、そういうのできませんかねぇ、お役人さん。なんかいいときばっかりで、悪いときはそういうのが試されるという、そういう感じがいたします。いずれにせよ、私なんかはやっぱりスタッフ、ミュージシャン、そういう具合に抱えておりますので、私のできる限りのところは、そういうなんといいましょうかね、防衛策を取っていかなければいけないと思いますけれども」と達郎さん。

・『TRAD』サブスク配信
2014年に発表された竹内まりやさんのアルバム『TRAD』が先日3月20日よりサブスクリプション型音楽ストリーミング・サービスに配信が開始されている。ワーナー、ムーンの移籍後の初の試みとなり、一枚ずつ丁寧にやっていきたいと達郎さん。詳しくは竹内まりやオフィシャルサイトにて。
https://www.mariyat.co.jp

・竹内まりや MUSIC &LIFE 特別編「いのちの歌の物語」
昨年デビュー40周年を記念して放映された竹内まりやMUSIC &LIFEの特別編が3月24日(火)に放送される。紅白歌合戦で歌われた「いのちの歌」が特集される。午後10時50分からNHK総合テレビにてオンエア。
https://www4.nhk.or.jp/P5640/

・MAGIC WANDS
番組の後半は『WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8』から。宮治淳一さんが今回、ワーナーのサブ・レーベルのバリアント・レーベルに許諾を出していたが、なかなか思うに任せず、今までCDの許諾になっていたものが中止になっているとか。シェルビー・フリントの1961年のシングル「MAGIC WANDS」。この曲はシングルのみの発売だった。この曲は実はTHE TATTLETALESのカヴァー・ソングだということが今回のライナーを読んでわかったそうだ。

・I'M GROWING UP
「JOHNNY ANGEL」で日本でも有名なシェリー・フェブレー。1962年の「I'M GROWING UP」は「JOHNNY LOVES ME」(バリー・マンの曲)のB面。宮治淳一さんはB面が好きなんだとか。邦題は「恋の芽ばえ」。

・A GIRL NEVER KNOWS
達郎さんの好きなコニー・スティーヴンス。1964年のシングル「A GIRL NEVER KNOWS」はP.F.スローンとスティーヴ・バリの作品で、アレンジがデヴィッド・ゲイツ、プロデュースはこの頃、シェリー・フェブレーと結婚したルー・アドラーとデヴィッド・ゲイツの共同プロデュース。曲をかけ終えて「まぁ、なんと忙しないハル・ブレインのドラムでございますけれども」と達郎さん。

・AND THAT REMINDS ME
南部テキサスからのガール・グループ、ザ・ドールズ。プロデュースが「SUSIE Q」のデイル・ホーキンス。原曲はカンツォーネでこれに英語の歌詞を付けてる。聴くとロネッツの「BE MY BABY」の二番煎じみたいだが、作られたのはこちらのほうが早い。だから「BE MY BABY」のほうが踏襲した感じ。1966年の「AND THAT REMINDS ME」。オリジナルのカンツォーネは1957年のサンレモで、それを1959年にデラ・リーズがカヴァーして、このドールズのヴァージョンはメロディー・ラインを少しひねって、「BE MY BABY」のアレンジに寄せてやったとか。

・YOU'LL ALWAYS HAVE ME
黒人3人組のヴォーカル・グループ、アポラスはヒット曲がないのにひじょうに評価の高いグループ。リード・ヴォーカルのリオラ・ジャイルズはもう亡くなったが、この人の歌が大変素晴らしいと達郎さん。1967年の「YOU'LL ALWAYS HAVE ME」はアシュフォード&シンプソンのナンバーで、アレンジがジーン・ペイジ、プロデュースはディック・グラッサー。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年03月29日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ(予定)」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1431

2020年03月15日 | Sunday Song Book

2020年03月15日プレイリスト「少し明るい山下達郎で棚からひとつかみ」
1. RECIPE(レシピ) / 山下達郎 '19
2. 土曜日の恋人(LIVE) / 山下達郎 "19/10/09 札幌文化芸術劇場 hitaru"
3. あまく危険な香り(LIVE) / 山下達郎 "19/08/10 中野サンプラザ"
4. あしおと(LIVE) / 山下達郎 "18/11/02 カルッツかわさき"
5. FUTARI(LIVE) / 山下達郎 "19/10/09 札幌文化芸術劇場 hitaru"
6. MUSIC BOOK(LIVE) / 山下達郎 "18/11/02 神奈川カルッツかわさき"
7. ずっと一緒さ(LIVE) / 山下達郎 "18/09/27 広島上野学園ホール"
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■内容の一部を抜粋
・近況
「相変わらずコロナウイルス、だいぶ時間が経ちましたけれども、まだ諸説紛々でございまして。まだほとんどは推測、憶測、仮説の域を出ないという。それに伴いまして、いろんな方がいろんなことを仰っております。デマゴギー、プロパガンダ、同調圧力、集団相乗、たくさんあります。相変わらずですが。でも世界的に感染者に対する差別とか、東洋系の人間に対する、そうした欧米での差別とか、そういうものが顕在化しおりますけれども。私はまぁ、音楽番組でございますので、そんなコメンテーターでも何でもありませんですので、それほどいろいろと突っ込んだことを申し上げるつもりはございませんけれど、ただ一言、冷静に(笑)、落ち着いてですね、自分のできること成すべきことをいたしましょう。あのメディアの、いわゆるなんといいましょうかねぇ、知識人とかジャーナリストとか知らない方々がてんでんばらばらにいろんなことを仰ってますけれども、中には上から目線で、やれ日本は終わっただの、崩壊だの、そのくせ何の具体的な対策も提案を示さないで、そういうのがいちばん、そういう人の名前をよく覚えておきたいと思いますが。そういうデマゴギーに惑わされず、冷静に対処していただきたいと思います。一所懸命世界中でですね、この原因とですね、対処、みなさん、特に医療関係者の方々は模索してらっしゃいますので、そういう方々の努力に期待するしかありません。本当に申し上げたいことはたくさんあるんですけれども(笑)、でも先週と同じです」と達郎さん。

・少し明るい山下達郎で棚からひとつかみ
先週のライヴ・ソースで「明るい山下達郎で棚からひとつかみ」にはリスナーから反響があってたくさんお便りや反応があったとか。この状態がいつまで続くか予測がつかないのでどうしようかなと思ってるという。あまりに評判がいいので調子に乗ってもう一週間やろうかということになったそうだ。今週は「静かな山下達郎で棚からひとつかみ」でやろうとしたけれど、静かな曲ばかりだとちょっとダレるし、あと昼間なので、真ん中取って「少し明るい山下達郎で棚からひとつかみ」。

・RECIPE(レシピ)
昨年、主題歌を担当したドラマ「グランメゾン東京」が、ザテレビジョンという雑誌のドラマアカデミー賞において作品賞、主演男優賞、助演男優賞をはじめ5部門を獲得したとか。達郎さんの書いた主題歌の「RECIPE(レシピ)」はドラマソング賞を受賞したそうだ。数週間前に発表されてから「RECIPE(レシピ)」にリクエストが集まっているという。
https://thetv.jp/feature/drama-academy/103/awards/

・土曜日の恋人(LIVE)
こういうご時世なので少しでもサンソンのリスナーに和んでいただきたいと思ったとか。2019年10月9日に新しくできたばかりの北海道札幌文化芸術劇場 hitaru で行われた公演から1985年のシングル「土曜日の恋人」。今週もすべてP.A.OUT。「弾きながら歌うのすごくムズい曲(笑)」と達郎さん。コーラスの三谷泰弘さんはキーボード、サックスの宮里陽太くんはパーカッションを担当している。



・あまく危険な香り(LIVE)
2019年8月10日に中野サンプラザで行われた公演から「あまく危険な香り」。P.A.OUTの音源。

・P.A.OUT
リスナーから「P.A.OUTは音源に一切手を加えてないという理解でいいのでしょうか?」という質問。
ライヴで聴いてるP.A.のスピーカーの音はコンソール卓でミックスして出している。P.A.OUTはそのコンソール卓から出た音をパラって分岐して録音している音。ライヴ・アルバムではマルチトラックで録音した音をミックスしている。音にノイズが出てたり歌詞を間違えてたりすると修正するのがほとんど。今はもっとすごくて完全に歌をやり直す猛者もいるそうだ。直しは日常茶飯事なのだとか。「私の昔出しましたJOYというのはほとんど直しがないので、それが自慢です。ハハハハ」と達郎さん。ミックス・ダウンは時間がかかるので番組ではP.A.OUTで聴いてもらってるという。今はマスタリングがうまくいくとP.A.OUTでもそこそこの音で聴けるから、歌の出来がいいやつを一所懸命探すのだけど、ツアー一回で50本ほどあるから全部聴けないので、この日はよかったんじゃないかという記憶を頼りにやっているそうだ。

・あしおと(LIVE)
2018年11月2日に川崎のカルッツかわさきで行われた公演から「あしおと」。昨年の暮の夫婦放談でもオンエアしたが急ごしらえの特集なのでとのこと。

・FUTARI(LIVE)
2019年10月9日に北海道札幌文化芸術劇場 hitaru で行われた公演から「FUTARI」。「久しぶりにやりました」と達郎さん。

・今後の予定
来週は一息ついておなじみのワーナーのナゲッツ・シリーズから3月25日に発売される『ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.13』と『ワーナー・ガール・グループ・ナゲッツ VOL.8』の特集。

・山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020
来月のはじめ4月4日(土)と5日(日)に行われる予定の名古屋クラブクアトロ公演。本来だったらライヴ・チケットの受付開始日は来週3月22日(日)の午後3時からだが、ウイルスの感染が拡大していて、公演の開催の是非を判断するのが現時点では難しく、来週の放送で改めて結論を告知することになったそうだ。申し込み方法など詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/live/

・MUSIC BOOK(LIVE)
2018年11月2日に川崎のカルッツかわさきで行われた公演から「MUSIC BOOK」。「先程のあしおとの前にやりました」と達郎さん。

・ずっと一緒さ(LIVE)
2018年9月27日に広島の上野学園ホールで行われた公演から「ずっと一緒さ」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年03月22日は、「ワーナー・ナゲッツ・シリーズ特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1430

2020年03月08日 | Sunday Song Book

2020年03月08日プレイリスト「明るい山下達郎で棚からひとつかみ」
1. パレード (LIVE) / 山下達郎 "17/08/31 長野ホクト文化ホール"
2. ドリーミング・デイ (LIVE) / 山下達郎 "94/05/02 中野サンプラザ"
3. DOWNTOWN (LIVE) / 山下達郎 "19/09/11 松山市民会館"
4. いつか (LIVE) / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"
5. CIRCUS TOWN (LIVE) / 山下達郎 "17/08/31 長野ホクト文化ホール"
6. 希望という名の光 (2017 ACOUSTIC VERSION) / 山下達郎
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■内容の一部を抜粋
・近況
「コロナウイルス全国、騒然としております。もう諸説紛々、てんでんバラバラに各々が言いたいことをメディア、ネットでですね、言いまくってるというですね。何が本当で何が嘘か全然わからないと(笑)。先週、ガール・ポップをやりましたけれども。先週のこの番組のときにいただいたハガキと、今週今日までその一週間でいただいたハガキが、もう内容がガラっと変わりまして。みなさん、コロナのですね、ものに対する戸惑いと不安と、いろいろなことが書かれております。もちろんいつもいただく超常連の方々がガラッと文面を変えましてですね。こういうことが何度かありましたけれど、いちばん記憶に残っておりますのは、3.11のですね、東日本大震災のときに、やはり超常連の方々が、いつもは音楽のことを語ってらっしゃる方が、そうした、自分の心情の吐露とかそういうことを書いて送ってくださいました。あれとちょっと似ておりますけれども。でも今日、わたくしのこの番組に送られてきたお便りは、みなさん、冷静で穏やかです。そういう意味では物言わぬ多くの良心というのが常にちゃんと存在しているんだなというそういう感じがいたします。早くこの事態克服できるように、みんなで助け合って行こうという、そういう意志をお持ちの方ばっかりです。ちゃんと自分のお考えがおありです。とりわけ医療現場のみなさんからお便りいただいておりますけれども。本当に大変だと思いますけれども、この国の健康のために何卒よろしくお願い申し上げます。最前線の方もまた、みなさん冷静にですね、粛々と仕事をこなしてらっしゃいます。そういう意味ではヒステリックな政治屋とかですね、自称知識人みたいな人、一人もおりません。あくまで冷静にそれぞれのできることをいたしましょう。私は今日番組が終わってからですね、馴染みのめし屋が客が来ないと悲鳴を上げてますので、そこへ行ってみたいと思います。そういう具合に回していかないとですね。日頃のご愛顧にというか(笑)、そういう感じでございますが」と達郎さん。

・明るい山下達郎で棚からひとつかみ
こういう空気の中なので放送まで陰鬱になったらダメだということで、今週は明るい番組で行こうと思いついたとか。山下達郎の明るめの曲で少しでも気分転換してもらおうと「明るい山下達郎で棚からひとつかみ」。すべてライヴ・ソース。突然思いついたのでライヴ・ソースは手近なもので間に合わせているそうだ。

・パレード
2017年8月31日に長野県のホクト文化ホールで行われたライヴから「パレード」。いちばん最後にやってる曲なので、ちょっとくたびれているのだとか。P.A.OUT。
『NIAGARA TRIANGLE』収録の「パレード」をリクエストしたリスナーは「歌詞が『NIAGARA TRIANGLE』には"黄昏時を飾る街に"だったが、最近は"黄昏時を飾るマーチに"なっています。誤植だったのでしょうか?」という質問。
「マーチなんです。『NIAGARA TRIANGLE』は誤植です。『SONGS』の94年に出た、いちばん最初のリマスター盤のライナーをご覧ください。ずっーとそれまでですね(笑)、ふふふ、20年近く街だったのがようやくマーチに直せたとライナー・ノーツに書いてございます」と達郎さん。

・ドリーミング・デイ
1994年5月2日に東京、中野サンプラザで行われた「山下達郎 SINGS SUGAR BABE」から「ドリーミング・デイ」。1994年にCDでシュガー・ベイブのアルバム『SONGS』をデジタル・リマスタリングして再発したときに行われたイベントで、この音源だけスタジオのちゃんとしたミックスが施されている。「まだ41歳だったので声がよく出ておりますね。今、こんなに出ません(笑)」と達郎さん。



・免許の更新
先日、クルマの免許の更新に行った達郎さん。まだ免許の条件等は「眼鏡等」ではないそうだ。

・DOWNTOWN
昨年、2019年9月11日に愛媛の松山市民会館で行われたライヴから「DOWNTOWN」。「これいちばーんラストの曲だったので少しだけお疲れです(笑)」と達郎さん。

・いつか(SOMEDAY)
この音源は何度かオンエアしたもの。最近の達郎さんの曲ではいちばんの人気曲「いつか(SOMEDAY)」。1980年のアルバム『RIDE ON TIME』収録曲。2014年に行った「MANIAC TOUR」で最後にライヴハウスをしようということになり、10月10日に名古屋のボトムラインで開催。やれる曲全部やってもまだお客さんが帰らなかったのでいちばん最後にやったのが「いつか(SOMEDAY)」だったという。



今週の番組は前倒しで二本収録予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための政府方針があり、こういう情勢ではなるべく直近で収録したほうがいいと判断して、予定を変更して今週はライヴ・ソースを中心に「明るい山下達郎で棚からひとつかみ」になった。来週も同じような内容になるかもしれないが、ライヴ・ソースはオンエアしないかもしれないとのこと。本当だったら今週はリクエスト特集で、先週のながれを汲むかたちで女性シンガーへのリクエストに応えるつもりだったとか。しかしコロナウイルスへの不安が募る状況でオンエアした先週の放送が「いい気分転換になった」というリスナーからの反響があり予定を変更したそうだ。

・カセット・デッキ
茨城県の超常連のリスナーから「先日のライヴ特集でHOT SHOTはカセットの音源だったそうですが、ご自宅でご使用のカセット・デッキはどこのメーカーでどんな品番をお使いか差し障りがなければ教えていただけませんか?」という質問。
タスカムの業務用のを使ってるとか。品番は112Rだったかと思うとのこと。むかしのカセットはスピードが不正確なので、ピッチ・コントロールでちゃんとしたコレクト・ピッチにスピードを調整しないとダメなので、タスカムの業務用はピチコンが付いてるので、これがないと仕事にならないそうだ。「HOT SHOT」のカセットの音源はちゃんとしたピッチにしてデジタル・リマスタリングしたという。

・CIRCUS TOWN
2017年8月31日に長野県のホクト文化ホールで行われたライヴから「CIRCUS TOWN」。

・希望という名の光(2017 ACOUSTIC VERSION)
2017年に録音した「希望という名の光」のアコースティック・ヴァージョン。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年03月15日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」(予定)
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1429

2020年03月01日 | Sunday Song Book

2020年03月01日プレイリスト「ひなまつりガールシンガー・グループ特集」
1. ミラクル・ラブ / 竹内まりや '92
2. BABY, BABY (I STILL LOVE YOU) / THE CINDERELLAS '64
3. ALL FOR THE LOVE OF MIKE / DIANE CASTLE '64
4. BE GOOD BABY / JACKIE DE SHANNON '64
5. DAY AFTER DAY AFTER DAY / JEANNIE LAMBE '67
6. WHEN THE LOVING ENDS / JULIE GRANT '65
7. GOD ONLY KNOWS / JOEY HEATHERTON '72
8. WITH A KISS / KIKI DEE '66
9. HOME OF THE BRAVE / BONNIE & THE TREASURES '65
10. 真冬のデイト / 竹内まりや '95
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■内容の一部を抜粋
・近況
本日の放送は一週間前に前倒し収録したため、番組内ではコロナウイルスには触れてないそうだ。ただしオープニングだけは差し替えたとのこと。

・高円寺 LIVE MUSIC JIROKICHI公演
2月29日(土)と3月1日(日)に開催を予定していた高円寺 LIVE MUSIC JIROKICHIでの「山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020」公演はコロナウイルスの感染拡大の現状に鑑みて公演を延期することになった。振替公演は9月12日(土)と9月13日(日)に決まった。開場、開演時間に変更はないとのこと。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/live/

「いろいろと申し上げたいこと山ほどございますけれど、何かいうとまたマスコミが片言隻句とらまえて、拡散して、またこちらのほうにも何もあったものではないので、また日を改めてと今日はそういう感じですけれども。まだコロナウイルスの正確な情報というものが明確でなく、多くはまだ推測でしかない現状ですと、自分の身は自分で守るという以外に防衛手段がありません。今回は少人数のライヴハウスでのライヴではありますけれども、御出でになる半数の方々が関東県外からいらっしゃいます。ライヴ会場もとより交通機関等での感染も皆無とは言えません。観客のみなさんの健康の安全第一ということであります。イベントやライヴ、最近中止の報がありますけれど、イベント、ライヴやったらディスる、やらなくてもディスられる、いつから世の中こんな罵詈雑言の渦と化すようになったのかというですね。今はまず健康のために何をするべきか、健康を損なって、政治も経済もへったくれもございませんですので、世評はなんだろうと自分の身は自分で守るというわけで今回の決定になりました。振替公演ですので、是非ともそのまま御出いただければと思います」と達郎さん。

・ひなまつりガールシンガー・グループ特集
3月3日はひなまつり。今週は'80年代のNHKでのレギュラー番組から特集を続けてる「ひなまつりガールシンガー・グループ特集」。半世紀前の音源を中心に、でも今回はヒット曲がほとんどないとか。

・ミラクル・ラブ
まずは竹内まりやさん。「ミラクル・ラブ」は1992年のシングル「マンハッタン・キス」のカップリングで、牧瀬里穂さんに提供した曲のセルフ・カヴァー。

・BABY, BABY (I STILL LOVE YOU)
シンデレラズは同名グループがたくさんあるけれど、これは黒人のヴォーカル・グループ。変名で元の名前はクッキーズ。クッキーズはもともとセッション・シンガーなので変名でたくさんシングルを作っている。1964年の「BABY, BABY (I STILL LOVE YOU)」はラス・タイトルマンとシンシア・ワイルの作曲。プロデュースはバリー・マンとラス・タイトルマン。クッキーズはアール・ジーンがリード・ヴォーカルだけど、この曲はマーガレット・ロスがリード・ヴォーカル。

・ALL FOR THE LOVE OF MIKE
ダイアン・キャッスルの1964年の「ALL FOR THE LOVE OF MIKE」。ダイアン・キャッスルはシングルが2枚しか確認されていない。しかもこの曲はB面。アレンジがチャーリー・カレロだが、全くのウォール・オブ・サウンドの世界。ハル・ブレインそっくりのドラムは一体誰なんでしょう、と達郎さん。曲を書いてるジョン・グルックはレスリー・ゴアの「IT'S MY PARTY」の作曲者。共作者のロンダ・ロバーツも昔からいる大変有名なニューヨークの作家。ダイアン・キャッスルはいわゆるアイドル・シンガーではなく、セッション・シンガーかクラブ・シンガーかもしれないとのこと。

・BE GOOD BABY
ジャッキー・デシャノンの1964年の「BE GOOD BABY」はジャック・ニッチェがプロデュースとアレンジを担当。曲もジャッキー・デシャノンとジャック・ニッチェの共作。ロンドンのアビー・ロード・スタジオで録音された。イギリスでしか発売されなかったシングルで、アメリカでは未発売のため、アメリカのラジオでかからなかったそうだ。達郎さんは70年代に入ってリバティーがジャッキー・デシャノンの廉価盤を出したときにこの曲が入ってて「なんていい曲なんだろう」と思ったとか。当時は資料などなくアビー・ロード録音ということも知らなかったという。昔はガール・ポップの資料がなくて、曲はいいけれど、どこの誰が歌ってるのかわからないことが多かった。特にイギリスのガール・ポップはレコードも出ないし、資料も日本に入ってこなくて知らないことばかりだったそうだ。

・DAY AFTER DAY AFTER DAY
この曲もそうしたUKもののひとつ。ジーニー・ラムはジャズ系のシンガー。1967年のシングル「DAY AFTER DAY AFTER DAY」。曲を書いてるのはジョン・キャメロンで、イギリスのテレビとか映画の音楽をたくさん作ってる人。プロデュースはスパイク・ヒートリーで、ジミー・ペイジなどと一緒にセッション・ミュージシャンをやっていて、ロッド・スチュアートのレコードでクレジットが見られる人。そうしたイギリスのスタジオ・シーンがジャズのうまい女性シンガーを起用してヒットを狙って作ったシングルだと思われるが、ヒットはしていない。

・WHEN THE LOVING ENDS
UKポップをもう一曲。ジュリー・グラントはイギリスのポップ歌手。トニー・ハッチが名曲をたくさん書いている。彼女のラスト・シングルで1965年の作品「WHEN THE LOVING ENDS」。プロデュースとアレンジはトニー・ハッチ。

・GOD ONLY KNOWS
ジョーイ・ヘザトンはいわゆるセクシー・アイドル。今のグラドル。1972年に出したアルバム『THE JOEY HEATHERTON ALBUM』でビーチ・ボーイズの「GOD ONLY KNOWS」をカヴァーしている。

・WITH A KISS
イギリスに戻ってキキ・ディー。達郎さんがここ10年ほど欲しいと思っていたのがキキ・ディーのフォンタナ時代のシングル。2011年にシングル全部収録したCDが出て聴けるようになったが、オリジナル・シングルやEPが欲しいそうだ。1966年に出たデビュー・アルバム『I'M KIKI DEE』に入ってる「WITH A KISS」はジョージ・フィショフとトニー・パワーズが共作している。EPでも出たそうだ。

・HOME OF THE BRAVE
フィレス・レーベルのサブ・レーベルのフィルダンから出たシングル。ボニー&ザ・トレジャーズは幽霊グループ。歌っているボニーは本名がシャーロット・オハラといって、ゴールドスター・スタジオの近所に住んでいて、セッション・シンガーでいろいろと手伝いをしていた人。バリー・マンとシンシア・ワイルの作曲。プロデュースはジェリー・リオペル。アレンジはニック・デ・カロ。1965年の全米77位の「HOME OF THE BRAVE」。同時期にジョディ・ミラーが「HOME OF THE BRAVE」をリリースして全米27位。音源としてはボニー&トレジャーズのほうがレア。ボニー&トレジャーズの「HOME OF THE BRAVE」をラジオでオンエアしたのは達郎さん以外には大瀧さんしかいない。

・真冬のデイト
最後は竹内まりやさんの1995年のシングル「今夜はHEARTY PARTY」のカップリングで「真冬のデイト」。もともとは森下恵理さんに書いた曲のセルフ・カヴァー。達郎さんが自分でドラムを叩いている。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年03月08日は、「リクエスト+棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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