井嶋ナギ先生の「色っぽいキモノ」講座三回目に行ってきました。
今回のテーマは「お殿女中」です。
お殿女中とは江戸城をはじめ、大名屋敷などで働く奥女中のことです。
彼女たちは、いわば女性たちの憧れの存在、
いまでいえば女子アナ?
勤めを終えたあとの「御殿下がり」の娘は良縁が殺到、当然ながら狭き門で、
まずコネがないと入れない、「御殿下がり」のときには口外しないなどの掟があり、余計に「奥」はベールに包まれ、人々の想像を掻き立てたようです。
仲間由紀恵さんが総取締役を演じた「大奥」
当然着るものにも数々のしきたりがあり、有職模様とか四季の花とか御所解きとか、多くのきものの模様はここからきているようです。
いったん奥に入ると、ほとんど外部との接触はないため、町方の流行が入ってくることもなく、そこがもう一方の憧れの存在「花魁」とは違いますね。
将軍の正室(済みません、前には側室と書いていました)である「御台(みだい)さま」は、なんと一日五回もお召し替え。出世すればするほど「きれいがお仕事」になりますから、身支度は大仕事。
これらの衣装、結構重いと思います。
それを何回も着替えるなんて、「きれい」もこうなると重労働です。
ドラマではそれほど着替えているように見えませんが、そこは予算の関係が大きいようです。
なにしろ、幕府がどんなに「質素倹約」を旨とする「改革」を打ち出しても、大奥だけは別格。
「そのようなことは致しかねます」と蹴っていますものね。
とまあ、今回も髪型とかファッションとか、いろいろ教えてくださったのですが、
面白かったのは、「将軍のお手が付いた女性」を正式に「汚(よご)れた方」といっていたそうです。
「汚れた」方ですよ、「汚れた」方~~。
「汚れた方はいずこへおらっしゃる」
「はい、汚れた方はご不浄に~~」なんて言っていたのかしらん。
一方、まだお手付きになっていない女性は「お清(きよ)の方」
将軍はゴミか、ほこりか、泥か?
大奥の女性たちのやっかみの気持ちが込められているのかも?
もう一つ「御所解き」といえば、きものの代名詞になっているほどですが、
このネーミングは、幕末、幕府が解体して大名たちが国元に帰るとき、屋敷にあったきものを布として「バラして」売ったとか。
本来は「江戸解き」が「御所解き」と呼ばれるようになったのです。
結構セコいというか悲しい由来があったんですね。
今回の講義も、矢羽根や総刺繍といったファッション、ヘアのしきたりなど盛りだくさんの内容で講義はあっという間に終わったのでした。
大奥、そこは女の理想郷か、地獄か~~。
コーディはすぐにアップしますね。
気が向いたら覗いてね。
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