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「色っぽいキモノ」への憧れと反発

2014-03-12 18:15:15 | きものの本&本


いつも正統派の素敵なきものを見せてくださる「十三夜 きもの日記」の雨龍さま。

この方が、「色っぽいキモノ」著者、井嶋ナギさんが早稲田のオープンカレッジで講義をするという記事を書いていらっしゃいます。

人物像で読み解く着物ファッション」(十三夜 きもの日記)


 きものを着始めた頃、とにかくいろんなきもの本を読み漁っていて、そのなかにこの一冊もありました。

しかし、この「色っぽさ」という言葉は、自分にはまったく縁がない、ぱらぱらとめくったもののスルーしていました。

というのは、ワタシク「色っぽい」という言葉には、拒絶反応が起きるのですね。

P1090134_2

「色っぽいキモノ」(井嶋ナギ・河出書房新社)

 


その理由は、自分ではわかっていて、まあ、育った環境があると思うのです。

父親の00やら、宗教的な匂いのする女子高出身やらで、「色っぽい」すなわち「いけないこと」(! いつの時代ですか。はい、昭和ですう)という刷り込みがなされているわけです。

反発を感じるということは、また「惹かれる」ということでもあります.

色っぽさには縁ないまま、気が付けば50の坂をまっしぐら!!


ここにきて、雨龍さんという、わたしの目からすると、「すごい正統派のきものじゃん」という方が、「東京にいたら、私、この講座受けます」と仰っているのを読んで、

「うーん」と思ってしまったのです。


この「うーん」のなかの気持ちは、まあ、「あの正統派の方がこういう着物に興味を?」という意外性かな。

で、読んでみました。

「極妻の岩下志麻さん」のきものが憧れ、とか(私はむしろ、昔の清楚な時代の岩下さんが好み)とか、好みの違いはおおいにあるのですが、

「ほどほど」は「なにもしない」のと同じ、

「だったら、やり過ぎのほうがマシ」と、啖呵を切るところとか、

「贅沢禁止令」が出た江戸時代、「きれいなきものが着たいのに、とイジイジすることなく、「それじゃあ、まったく違う美意識を作ってやる」と江戸時代の地味好みはできた、と断ずるところなど切れ味のいいお姉さんって感じ。

73年生まれですから、まだ40歳そこそこで、私よりかなりお若い。

たまたま、早稲田の演劇博物館に行って、「また、何か勉強したいなあ」と思っていた折なので、同じ受けるなら、こういう「反発も魅力も感じる」「色っぽい」講義のほうが面白いじゃないと、講義、受けてみます。

「嫌いは好きの裏返し」といいます。

いえ、「色っぽい」のが嫌いということではなく、あくまで「苦手」かも、ということで。

苦手にも好きにも、自分なりの理由があるはず。

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講義は「人物像で読み解く着物ファッション」とあり、花魁、芸者、御殿女中、町娘から近代のモダンの女優や女給などのいろんな階級の女性の着物が、現代にどうつながっているかを探るもの。

内容以上に、こんな「色っぽい」先生の講義、楽しそうじゃない?

若い人のほうが多いんだろうな、と心配しながら、それもまた楽しそう。

雨龍さん、ご一緒したかったです。

講義レポートしますね。



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