津々堂のたわごと日録

わたしの正論は果たして世の中で通用するのか?

■「拾集物語」を読む (十ニ)

2014-07-28 08:27:54 | 史料

                               一、同(寛文)八つちのへ申の年
                                 此年春中に大風三度同二月四日猶大風 此年之二
                                 月江戸十の物八つほどの火事と令風聞候 此年之
                                 二月廿五日に嶋原の御領主合力左近様御配所御城
                                 御番稲葉能登守様 此年之前年當二月比迄西より
                                 よる/\白気たつ 此年疱瘡流行 此年之三月十
                                 四日之夜熊本ゑんせうぐらに火入る 此年之春の
                                 大水に御普請所多令出来御普請奉行に中川梶右
                                 衛門殿柴任角兵衛殿碧川筋に御出被在候 此年之
                                 二月卅日に孫左衛門太兵衛高出入すむ此由之事別
                                 書に令細書入に遣候書状に有 此年太守様飯田山
                                 観音堂御建立被仰付候 此年當所天満宮社地之材
                                 木一本 公儀へ申上候て拝領仕修復いたし候 此
                                 年従公方様寺社に被 仰渡候御事を従御寺社御奉
                                 行衆被仰渡候 此年之十一月に舟津村まかどのの
                                 下道に剱死の者有之を公儀へ申上候へ共死候者も
                                 殺し候者もしれず候 此年十一月廿四日の寅の時
                                 にゆめに見候は熊本長谷寺の観音に参候處に厨子
                                 の御戸開きて御座候厨中之佛像白木にてきざみし
                                 くわんおんにて候蓮臺の座に自分両手を合せ打か
                                 け拝居候に忝も観世音被仰候は脉を見よと被仰左
                                 の御手をさしおろさせ候に蓮臺より下に御手
                                 下り申候心に奉存候は佛は偖も御自由成御事かな
                                 御足よりか下迄御手をさげさせられ候不思議と乍
                                 奉存左之御脉をうかゞひ上申候へは又右之御手を
                                 右之通に被遊候乍御両手うかゞひ奉り候に御脉ふ
                                 とく御手あたゝかに御座候そこで申上候は御中風
                                 らしく奉存候と申上候へば被仰候はいや/\中風
                                 を患ふ身にてはなく候と被仰候時分又申上候は偖
                                 は御中寒にてもと申上候へば中寒は尤と被仰候て
                                 なんぢか心に思ふ様に薬を得させよと被仰候と其
                                 ゆめさめ候それに付附子理中丸を調合仕丸め候て
                                 衣には抹香をかけ同氏孫兵衛にもたせ長谷へ道観
                                 音の隔子之内に奉納仕らせ候不思議なるゆめと難
                                 有奉存候 此年十一月十五日に當所彌右衛門より
                                 屋敷外の塘をすぐめて得申候 此年より野びらき
                                 銀■(表示不可)ずわりに被仰付候
                                 
                                  

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