熊本コンベンション協会刊行
村中乙右衛門が書き残したという「料理方秘」なる文書を参考にして、熊本城内で「本丸御膳」なるお料理が観光客に提供されている。この「料理方秘」なる文書は、東京都立中央図書館の加賀文書の中から香蘭女子短期大学の橋爪伸子准教授が見出されて、同大学の研究紀要(40-1998)で 『料理方秘』についてとして発表された。
一方、熊本県立大学文学部・米谷隆史氏のもとにおいて、 近世熊本の食品・料理集: 熊本県立大学文学部蔵歲時記文化一四年写 が2006年発刊されている。
これらの資料を基に「熊本藩士のレシピ帖」なる本が 熊本コンベンション協会から2006年に刊行されている。
そしてこれをもとに同様のお料理が、ホテルや料理店などで名を変え品を変えて観光客に供されている。
これらのお料理が、藩主や上級家臣の通常の食卓に供されたと勘違いされるようなキャッチフレーズも見受けられるが、武士の通常の食卓はきわめて粗食であったことは言うまでもない。これらはあくまでも公式晩餐の御料理であることを認識しておくべきである。
私はなんとかこの「料理方秘」なる文書を見てみたいと思っているのだが、未だ願望がかなわないで居る。
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