日高茂和ブログ・のほほん書斎

つぶやきのような、ぼやきのような。

時事問題を扱ったものを読んで、何度も目頭が熱くなったのは初めての経験だった。著者の思い、情熱が心に響く一冊だ。

2020年06月30日 | のほほん所感
飯田浩司 著 「反権力は正義ですか」

時事問題を扱ったものを読んで、何度も目頭が熱くなったのは初めての経験だった。著者の思い、情熱が心に響く一冊だ。

著者が進行を務めるラジオ番組を、仕事から帰ってすぐにオンデマンドでICレコーダに録音して聞くようになってから何年もたつ。コメンテーターたちの経験に基づく本質をついた解説や著者自身の意見を堂々と述べる右顧左眄しない潔さが魅力的で、私の時事理解の有力ツールになっている。

有力な報道メディアの会社員の立場で、この国の報道等が担う意見醸成のありかたや現実に一石を投じるのは覚悟のいることだろう。その覚悟のもとに進む著者飯田浩司に、古武士の面影を感じつつ、この先も見つめていたい。

音楽の豊かさの味わいが増す聴き方

2020年06月28日 | のほほん所感
コンサートDVDはいいな、と思う。CDの倍ちょっとの初期投資は必要だが、興奮と感動はCDの倍ちょっと以上だと思う。
「音楽」を楽しむ観点から、吉田拓郎・瀬尾一三ビッグバンドのストリングスセクションを意識して聴く。
「歌」だから歌声と歌詞に意識の多くが向く聴き方をしてきているが、聴き方を変えると音楽の豊かさの味わいが増すことに今になって気づく。




コロナの世の風潮を揶揄

2020年06月23日 | のほほん所感
悪趣味は承知でコロナの世の風潮を揶揄

■マスク警察
戦隊ものの人気アニメのこと。現在放映中である。
■オーバーシュート
キックボクシングでのエラーのひとつ。回し蹴りが対戦相手の頭上で空振りしてコケること。
■東京アラート
人気の東京土産のお菓子のこと。カリカリポリポリした食感が楽しめる。
■ロックダウン
コンサート会場で興奮した聴衆が失神すること。ある種の集団ヒステリーと考えられている。
■自粛警察
社会情勢や感染防止の観点から署長の判断で交通取り締まりや不審者への職務質問を緩めている警察署のこと。
(実施例・・・七曲署・湾岸署など)


クラウド配信の音楽

2020年06月21日 | のほほん所感
年初に始めた手持ちのCDを棚の端から選ばずに聴き返すという楽しみも半年もたたないうちにとん挫してしまった。五十音順の「あ」から初めて「い」の途中にて。
スマホを買い替えてから電池が長持ちするようになったのをきっかけに、車とのブルートゥース接続でクラウド配信の音楽を聴けるのが面白くて、これまで聴いたことがないジャンルに手を出してしまい、はまり込んでいる。
ジャンル分けはよくわからないのだけれども、「メロウなソウル」が心をとらえる。今日は帰宅時に料理屋さんのおまかせコースみたいなのに設定して聴いてみたら、名前だけは聞いたことがあるビヨンセやアリアナグランデなどが登場。良い!
もっともっと心の世界を広げないともったいないね。

韃靼疾風録を読了

2020年06月20日 | のほほん所感
二十年ほど前に、病床にあった亡父が読んでいた本がずっと気になっていて、ようやく手にとり今朝読了した。
司馬遼太郎の最後の小説作品だという韃靼疾風録は、読むのに二週間かかる大作だったが、親父の思い出もあって楽しい読書となった。
週に一度病床を見舞ったが、読むのが遅いようなので、進んでないねと聞くと、根気が続かないと言っていたのが忘れられない。病はそれほど人を疲れさせていたのだと今になって思う。
この長い長い物語を、親父は読み終えたのだろうかと思うと、なんだか切なくなる。

いんぎょ・印形(インギョウ)

2020年06月16日 | のほほん所感
生まれ育った土地から離れて暮らす人が誰しもそうではないのだろうけれども、私はしょっちゅう郷里である五島福江の言葉を思い出す。
今朝は同居していた祖母(明治二十八年生まれ)が「いんぎょ」と発音していたものを思い出した。
毎日何回も何回も押す印鑑だが、その印鑑のことを祖母はいんぎょと発音していた。
不思議な呼び方をするものだと、高一の時に霊山浄土へ見送ったあともその語感は謎めいたままだった。
三十を過ぎたころだったと思うが、読んでいた本のなかに印形(インギョウ)の字を見出して調べてみたら、印鑑の古語的表現だった。
祖母がその母や父たちから受け継いだ言葉は、江戸時代の空気だったのだなと思う。

コロナ禍と自身の残念な気持ちの変化

2020年06月14日 | のほほん所感
今読んでいる本に蘇州が描かれていて、一年前に太湖のほとりを旅したことを思い出した。
今では隣県に行くのも県境に行政が設置
しているコロナ関連の注意喚起のタテカンや国道の電光掲示に、外出そのものに無言の、いや文字による威圧を感じてしまい、昨年の海外への旅が夢か幻のように思える。航空機や列車、芸術鑑賞、娯楽・・・マスクをしてまで長時間その場にいるのがおっくうだという自身の気持ちの変化に、これまでの日々への裏切りのようなうしろめたさを感じている。