日高茂和ブログ・のほほん書斎

つぶやきのような、ぼやきのような。

扇風機再稼動

2012年07月29日 | のほほん所感
約二十年ぶりくらいに、扇風機を「再稼動」している。

この夏を前に買い求めていた。

気持ちとしては、なるべくクーラーを使わないで過ごそうと思っているが、梅雨明け以来

ずっと窓は開けっ放しで、扇風機だけで過ごしている。

湿度が低いのか、いまのところムシムシすることもなくなんとかなっている。

ムカシはこれでなんとかなってきたんだし、さらにムカシはこれさえなかったんだから、

なんとかなるうちはなんとかしておこうと思います。

感想にかえて・・・毛利敏彦著「大久保利通~維新前夜の群像~」より

2012年07月27日 | のほほん所感
先日再読した、件名の書籍より、大久保利通の人物像について著者がふれた部分を
摘録します。
感ずるところがあった部分です。


1~2ページの まえがき より

「通常いだかれているお久保のイメージは、冷徹な官僚政治家であり、彼の人気は
あまり高くない。
私もそう感じていた。ところが、書き進むうちに、通説とは違った大久保像に気づいた。
そして、熟慮断行、目標に向かっておそろしいほどの集中力、持続力をしめす。
彼の権力意志は、強烈な自負心と責任感にうらづけられ、職責を回避せず、すすんで
難局に当たり、目的のためには死をもおそれない。
彼は、強いリーダーシップを発揮する反面、組織の維持に細心、慎重であり、組織の
生命は人間とみて、人材登用に熱心であり人事も概して公平である。
そして、私生活はおおむね清潔で、地位を利用して私腹を肥やすことなど、まずなかった。
現代日本には、体制側、反体制側とも、大久保と正反対の政治家が多すぎる。
それは、われわれの不幸である。」

161~162ページの 明治国家の形成 より

※明治2年7月
「彼は、参議就任の日に、不動の根本方針樹立をもとめて、一、大目的を定む、二、政一本に出ず、三、機事密を要す、の三箇条の意見書を提出した。八月十日、この意見書をほとんど取り入れた盟約書に、三条、岩倉、徳大寺、大久保、広沢、副島の六名が署名した。それは、「公明正大活眼を以て宇宙の間に注視し、全国の力をあわせて皇威を宣揚し、国権を拡張する」のを政府の「大目的とし、そのために、三職(大臣・納言・参議)は、政策について「忌憚なく心腹を吐露し反復討論して之を決定」、たとえ自己の意見と違ってもいったん決まったことは厳守し、他人に責任を転嫁しないこと、言路洞開は必要だが機密を守るべきこと、そして、「三職の輩は、毎月三四度或は五六度各自の宅に相往来参会し、情を通じ親を結び、一点の隔心なく相交わりて奉公の便を計る可き事」の誓約であった。

この中の、

「三職の輩は、毎月三四度或は五六度各自の宅に相往来参会し、情を通じ親を結び、一点の隔心なく相交わりて奉公の便を計る可き事」の誓約。

が面白い。

私は、従業員100人程度の家族的な企業で仕事をしている。
役員間ではけっこう侃々諤々に近い議論もするのだが、仲良く争い、争いながらもまた、よりよい方向を目指して心をひとつにするために、飲む機会も含めて、よくよく話をすることに努めようと
思わされた一文だった。

道に迷うよなことがあれば、再読したい評伝である。





デカ過ぎたっ・・・

2012年07月25日 | のほほん所感
かれこれ40年くらい前に流行ったCMのフレーズに、

「大きいことはいいことだ!」

と歌うのがあった。

チョコレートのCMだったろうと思う。

・・・

自宅のPCを変えたので、液晶も新調することにして、

「大きいことはいいことだろう」

と思って、21インチを仕入れた。

しかし、テーブルに置いてみて、しくじった!

と思った。

事務机で使うくらいの距離では、デカ過ぎて見づらいのだ。

今は居間でばかりPCをつかっているので、座る場所から離せるだけ離して

モニターを使っている。

テレビ画面が大型液晶が常識になった時代に、PCの画面も大きいほうがいいと

思って購入したが、なんでもデカければいいというものではないことを痛感したできごと

なり。


吉田拓郎聴きなおし

2012年07月22日 | のほほん所感
拓郎ファンの同僚に、手持ちのアルバムをまとめて貸していたのが返ってきたのをきっかけに、ひととおり

聴きなおしてみた。

30枚以上の発表アルバムのうちの一部しかもっていないが、十代から聴いてきた月日が重ねられて熱いものが胸に湧く。

数ある曲の中で、私が特に好きな曲のタイトルを列記する。

・ローリング30
・冷たい雨が降っている
・言葉
・帰らざる日々
・君が欲しいよ
・熱き思いを込めて
・街へ
・また逢おうぜ あばよ
・花の店
・制服
・今日までそして明日から
・レールが鳴ると僕たちは旅をしたくなる
・時には詩人のように
・明日に向かって走れ
・明日の前に
・永遠の嘘をついてくれ
・生きていなけりゃ
・ペニーレインでバーボンを
・ベイ・サイド・バー
・虹の魚
・流星
・伽草紙
・ひらひら
・人生を語らず


先月、三年ぶりに発表されたアルバム「午後の天気」にも、元気がでるメッセージが込められている。

ガンと闘い、呼吸器の持病と闘いながら活動を続ける1946年生まれのアーティストは、ファンにとっては何歳の人ではなく、

永遠の「吉田拓郎」なのだ。

電信柱

2012年07月13日 | のほほん所感
昨日、職場で大雨の話から、気候変動の話題になって、電信柱(でんしんばしら・・・念のため)

の話になった。

この、「でんしんばしら」という言葉がなんともレトロな感じがして面白かった。

もちろん現代ではほとんどの人がデンチュウと言う。


そういえば、空港も飛行場っ言ってたな、というところで世間話は終了した。

大久保利通の伝記を再読開始

2012年07月10日 | のほほん所感
毛利敏彦 著 「大久保利通  ~維新前夜の群像~」の再読をはじめた。


維新に活躍した人たちの中で、大久保利通はあまり人気がないようだ。

鹿児島においては近年まで、憎悪の念さえもつ人が多かったとか。


私は、西郷隆盛、江藤新平ら、晩年で大久保と対立することになった英傑を含め、

それぞれ「師」と仰ぐことを許してもらいたいほど学ぶところの多い人たちだと思っている。

・・・・・

大久保利通に惹かれるところは、彼の座右の銘であったという堅忍不抜の精神。

信じるところを粘り強く貫き通していくところや、私心なく国家(組織)のことを思い

続け、行動した人生。

また、実際に接した人からの聞き書きから感じ取れる度量の広さや心の余裕など。

・・・・・

一般に、冷血とのイメージがつきまとう大久保だが、上に書いたような特徴が行動になると、

その沈着冷静や余裕が、怪物のような、人というよりも、一つの意志のようなものに映るの

かもしれない。

ずいぶん前に読んだ本書を再読し、組織人としてのおのれの生き方や振る舞いを見直して

見ようと思う。






テンペスト   池上永一 著 (小説)

2012年07月05日 | のほほん所感
久しぶりに小説を読んだ。

文庫で四巻という物量ばかりでなく、内容的にも読みごたえのある物語だったので

一言レビューしておきます。

清国という大国と、虎視眈々と支配強化を狙う薩摩とのはざまで生きる道を模索する

琉球国も、日本も経験した黒船ショックという欧米列強の脅威にさらされる。

そして維新を経た日本が・・・・・

物語では、琉球の王宮文化がさまざまに語られる。

今では日本の一部と私たちヤマトンチュは感じているが、百数十年前まで独立した王国

だった琉球。

当時の琉球の風と香りを感じることができる物語だ。






レバ刺し禁止について・・・東京新聞の社説より

2012年07月02日 | のほほん所感
以下は、東京新聞7月1日の社説の後半部分です。
私は、強く共感をおぼえています。

一連の調査の中で、牛の肝から腸管出血性大腸菌O157が見つかった。胆管から肝臓内部に入り込んでおり、加熱では処理できない。このため厚労省は、ユッケより重い提供禁止の断を下した。

 食べ物としての生肝(なまぎも)は万葉集にも登場する。滋養が高く、権力層に好まれた。戦前にも、モダンな食材として、洋食店のメニューに載った。最近では、美容にいいと「ホルモンヌ」と呼ばれる若い女性の間にも広まった。

 O157の危険を否定するわけでは無論ない。しかし、食べ物は文化でもある。長く、多くの人に親しまれてきた食材が、一片の通知で簡単に葬り去られてしまうことには違和感がある。

 昨年一年間に発生した食中毒のうち、牛レバーの占める割合は約1%。生鮮魚介類によるものの二十分の一以下だ。生卵のサルモネラ中毒よりも下回る。
 生食は、日本食文化の華だ。禁止の波が「卵かけご飯」に及ばないとも限らない。米国では生卵の提供が原則禁止されている。すき焼きに生卵は添えられない。折しもカリフォルニア州では一日から、世界三大珍味の一つ、フォアグラが出せなくなる。飼育法が残虐だからという。

 口に入れるものである以上、食品に危険はつきまとう。私たち消費者は、食べ物に対して受け身になりすぎてはいないだろうか。どれほど知っているのだろうか。危険すなわち禁止では、かえって正しい食習慣や選択眼が身に付かない恐れもある。消費者も食文化の担い手なのだ。

 国などが食に関する正しい情報を提供し、業者、消費者はそれを正しく学んで、実行する。禁止は最後の手段である。