山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

クリスマスプレゼント

2009-12-24 23:23:09 | フライフィッシング
メリ-クリスマス!
な~んかシラケてしまいますな、この年になると。

それでも我が家では今年もロ-ストチキンを9本焼きました。
もちろんグレイビ-ソ-スも自家製であることに変わりはありません。

ロ-ストチキンが大好きだったモモにも丸ごと1本供えました。
残ったチキンは翌日、肉をばらしてオ-プンサンドにして味の余韻を楽しむのです。


さて、今年もアメリカに住む釣友Satoshiからクリスマスカ-ドを添えてプレゼントが届きました。
ドライフライスペシャリスト?の僕のためにオイルタイプとパウダ-タイプのフロ-タントでした。

さっそく来シ-ズンにテストしてみようと思います。





そう言えば、Satoshiとの出逢いの切っ掛けはモモが作ってくれたものでした。
我が家の前にある農工大学の実験農場、ここの原っぱが大のお気に入りであったモモは、
この原っぱに駆けだして全力疾走することから散歩が始まるという毎日なのでありました。

あの日も僕は、矢のように駆けだして行くモモを追って原っぱに行くと、そこにSatoshiが居たのでした。

農工大学の学生だったSatoshiは21才、モモは6才、僕は45才になっていたでしょうか。
Satoshiはそこでルア-ロッドを手にキャスティングの練習をしていました。

釣り人同士が打ち解けるのは早いもので、フライに転向した彼とはその後、
一緒にフライを巻いたり渓流に出かけたりと、いつしか釣友の関係になっていたと言う訳なんですね。

その後、Satoshiがアメリカの大学院に進み、牧場でカウボ-イ生活を送り、
そしていま牛の繁殖のスペシャリストとしてフリ-ランスで活躍していることは前のブログでご紹介したとおりです。

もちろんフライフィッシャ-マンとしても、イエロ-スト-ンをメインフィ-ルドに
大物の鱒と格闘する羨ましい日々を送っていることは言うまでも無いことです。

Satoshiは今年ブログを始めました。
僕のブログからもリンクしていますので是非覗いてみて欲しいと思います。

http://leftyangler.blogspot.com/

二回りも年の離れた釣友ですが、モモが引き合わせてくれたこの関係をいつまでも大切にしていきたいと思います。

そしていつの日にかモンタナで一緒にロッドを振ってみたいと、夢のような夢を見ています。

Satoshiちゃん、今年もありがとうね!


人と人、不思議な縁(えにし)でつながっているものなのですね。
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圓生を聴きながら

2009-12-20 23:37:31 | 独り言
えぇ~、むかしから忙しすぎるのも考えものなんてえことを申しますが

100年経った今でも慌ただしい世の中には変わりがありませんでな

おまけに12月にもなりますと『師走』なんてえことで師匠ばかりか

熊さん八つぁんバケベソまでもが訳もなく走り回るなんてえことになりまして

あたくしなんぞは事務所に缶詰でもう『ぎうぎうのぎゅぎゅぎゅっ』





そんな時こそ昔懐かしい『圓生師匠』を聴くのが何よりの楽しみっちゃう訳でして

軽快な語り口につい吸い込まれてブヒャヒャっと笑いごろげてスッとした瞬間に

今までやっていた仕事をすっかり忘れちまって、あれっいま何やってたんだっけ

なんてえことになる訳で

いやあ年は取りたくないものでございますな



圓生『おまえ、カネが欲しいかい?』

弟子『そりゃあ欲しいです、はい』

圓生『いまの若い者はすぐカネだ。いいか、カネというものは芸ができりゃ
黙ってても向こうから払ってくれる。まずい芸で銭をとろうと思うのは大間違いだ!』



いま大金があったら何をしたいかという話しになったとき

『もし金で買えるものなら、あたしは時を買いたい。ひと月でもいい。
だめなら一日、一時間でもいい。あたしの年になると、うらやましいのは若さです。
あなた方はカネで買えない若さをお持ちなんです。せいぜい大事にお使いなさい』


カネは後からついてくるもの
これは仕事の何たるかを知るにつれて分かるもの

健康の大切さも時間の大切さも、直面するまで分からない

人間と言うものは何とも浅はかな生き物でございます


圓生さんは外で呑むことを好まず
夜は家でウィスキ-を舐めながら落語を深める読書三昧であったとか

あたくしも少しは圓生さんの生き方を学びたいと思う日々でございます。
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親指の想い出

2009-12-14 00:48:23 | 独り言
節足動物や爬虫類が脱皮することは良く知られている。

フライフィッシングを趣味にしてからと言うもの、水生昆虫の成長過程というか変態過程というか
幼虫から亜成虫、成虫へと成長するステ-ジごとの形態がイヤでも気になるようになる。

セミや水生昆虫の脱皮を最初から最後まで目にしたことはあるだろうか?
あれこそまさに神の造り賜うた精巧緻密で厳かな儀式に思えてくるのは僕だけであろうか?

さて、実は今日、僕も晴れて脱皮を果たした。

今年の9月、野呂川源流の右俣を遡行中に左親指を潰していた。
その親指の爪が3ヶ月余りを経てようやく抜け替わったと言うわけである。






親指の爪を剥がしたのは実は今回が初めてではい。
学生時代、僕は住み込みの牛乳配達で生計を立てていた。

大学4年の時のことである。
前後左右に大量の牛乳を積み込んだバイクを発進させようと
スタ-タ-をキックしたその時、誤って右親指の爪を剥がしてしまったのだ。

ゴム草履を履いていたのがいけなかった。
出血する指に包帯を巻いて激しい痛みに耐えながらいつものように2時間半、
マンションや団地の階段を駆け上がり駆け下りて失神しそうになったものである。

拷問のような配達が終わって駆け込んだ外科医院がまた拷問であった。
その医者は事もあろうに麻酔もせずに剥がれかけた爪を大っきなピンセットで引き抜いたのである。

その医者は、付き添ってくれた今のカミさんにこう言って僕を褒め称えてくれた。
『君の彼氏は我慢強い男だねえ、うめき声ひとつ漏らさなかった』
声なんて出るわけねえずらよ!
こちとら今にも失神しそうだったんだから!

だが、それだけでは終わらなかった。
抜かれた爪の下にはもう一枚、半月状の薄い爪のようなものがあった。

『これも抜くよ、これ抜いておかないと新しい爪がキレイに生えてこないからねえ』と事も無げに言い放つのである。
しかもである、『麻酔をすると治りが遅いから麻酔はしなくていいね、君は我慢強い男からね』

バッカヤロ!
『治りなんか遅くったっていいから兎に角麻酔だけは打ってくんろ』
そう言って懇願したかったのだが傍には今のカミさんが居る。

『痛いの嫌だから麻酔だけは打ってくだせえまし』、こんなこと意地でも言えなかった。
見つめていると、薄爪と生肉の間にピンセットをグッと差し込んで、ゆっくりとそうっと引き抜いている。

『バカッ、頼むから一気に引き抜け!』
僕の心の叫びなどとは無関係に、その医者は僕への拷問を楽しむかのようにゆっくりと引き抜いたのである。

『彼の我慢強さは只者ではないねえ、良い旦那になるよ』
身の毛のよだつような拷問に耐えた僕は『こんなのナンチャないさ~』と強がりの笑顔を向けたのである。
そのときの笑顔が引きつっていたのかどうかはカミさんにしか分からないことである。






『その爪、抜いておかないとキレイな爪が生えないよ』
両俣から帰った僕にカミさんはそう言ったのだが、身の毛もよだつようなあの時の記憶が蘇って医者には行けなかった。

生え替わった爪は、このとおりヘンテコな形であるが全然かまわない。
右の爪には学生時代の想い出が、左の爪には両俣の純血ヤマトとの再会の記憶が深く刻まれている。

脱皮しても昆虫のように次のステ-ジへと成長する訳ではないが、この爪には大切な記憶が深く刻み込まれている。

ただそれだけで僕には充分なのである!



別ブログ『歯科医院成長戦略100連発』
興味のある方は是非ご覧下さい。
(ブックマ-ク欄でリンクしています)
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夜明けの森 夕暮れの谷

2009-12-06 22:31:12 | フライフィッシング
秋の訪れとともに溪は静寂に包まれる。

生き延びた溪魚たちにはひとときの安穏ののち厳しい真冬が待ち受ける。
釣り人たちは肩を落として溪から離れまた来る春を想いながら虚ろな日々をやり過ごす。

虚ろな日々もまた良いものである。
今年出逢った溪や溪魚の想い出を肴に酒を舐め
来年の溪に想いを馳せながらあれこれとフライを巻く。

そんな日々に読書は欠かせない


『夜明けの森 夕暮れの谷(湯川 豊著)』





湯川さんの名著『イワナの夏』が発刊されてから20有余年、このエッセ-が発刊された。

東北や越後の溪を訪れては、まるで溪の風景に溶け込むように飄々と至福の時を過ごす。

木々のざわめき、たおやかに煌めく水の流れ、踊るように生まれては消えてゆく渦の連なり、
溪魚と対峙する時の釣り人の心の動き、いのち漲る溪魚たちの躍動、人と人との関わりが
まるで映像を見ているような細やかな筆遣いで丁寧に描かれている。
自分の釣り旅をこんな風に描けたらと羨ましくも思う。


この書を読み終えて来年の釣り旅に心は早る。

早春の天城、晩春の乗鞍源流、初夏の大井川源流、真夏の黒部、初秋の両俣

また来年も友の助けを借りながら、時には単独行で、豊かな自然の懐で遊んでみたい。



<告知>
今月より別のブログで
『歯科医院成長戦略100連発』を連載します。
当ブログのブックマ-ク欄に掲載しておりますので興味のある方は是非ご覧下さい。

イノベ-ション&プロモ-ション!
この成長のキ-ワ-ドに沿ってノ-ハウ、成功事例、
ベンチマ-キングレポ-トなどを発信していきたいと思っています。


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