宣セーショナル

宣承をひらく

その人がいなくなっても…

2010-01-30 13:58:19 | 日記
 いろいろな良い取り組みは、探せば世界中にある。

 感動的なものもあれば、楽しくて仕方のないもの、『すげぇなぁ。』と感心させられるものもある。

 後は、それがある意味、継続性と柔軟性を持ち合わせているかが大事なことである。

 一見地味でも、継続して地道に何年も続けてきたものは、それだけですばらしい。

 一見形が違うものに見えるものでも、『前身は…』のような柔軟性を持って時代と共に変化してきたものも、その対応力のすばらしさをもっている。


 『その人がいなくなったらできない』『その人しかできない』

 というものは、どれだけ中味がすばらしかったり、高いレベルの考え方を持っていたとしても、その時だけ、自分のいる時だけしか続かないとすれば……残念なものにしかならない。
 人々の心にも残らない。
 『名を残そう』『時の人になろう』といった性格の取り組みは、いつもそのひとコマで終わってしまっているように思う。


 どれだけ目立たないものであっても、次世代のためを思い、他人のことを思い真心込めて取組んだものは、形は変われども語り継がれるものだ。


 いい意味で語り継がれるということもまた、継続性・柔軟性に匹敵するような『普遍性』を持っている。

 時代を超えても、ある者が引き継ごう、共有していこうとなることが、一番大切なことではないだろうか。


 しみじみと、あの言葉を思い出すのだ。

『次に来る旅人のために泉を清く保て』〔チンギス・ハン〕

今年も雪見橇

2010-01-29 22:14:54 | 日記
 今年も雪見橇(ゆきみそり)が走ります。

 復活からの3年間、毎年、小雪のため雪の道をひたすら作ってきた。

 それはそれで、人の気持ちの繋がりを創ってきたという意味では、とても意義のある時間だったし、あのおかげで雪見橇の存在価値がグッと増してきたことは間違いない。

 とは言え、さすがにこの辺で、あたり前の雪が降って欲しいという気持ちは正直なところだ。

 今年はこの大雪。このままゆけば、雪の道は自然にできているはず。念願の表通り運行も実現するかもしれない。

 だがしかし、怖いのは猛吹雪と雨だ。

 ここにきて、雨なんぞ降っている。ここ数年の傾向からすれば珍しくはないのであるが、今年の天気の流れからすれば、異常である。


 頼む。念願の『ちょうどいい雪』でいてくれぇ~。。。


【日 時】2010年2月6日(土)  17:00~20:00運行予定
【場 所】光寿苑~湖岸公園を往復
【対 象】光寿苑お年寄り&ご家族〔ただし、今年は17:00からは一般乗車可能性あり!〕
【参 加】雪見橇を引くスタッフやってみませんか?
【雪 道】雪が道路にない場合、恒例の『雪道づくり』をやります!
    ★14:00~16:00予定★
【窓 口】太田宣承または細川 浩〔0197-84-2526〕


 お待ちしとりますよぉ~♪


★追伸★ちなみに今年は、『河北新報』と『めんこいテレビ』が密着取材してくださいます。

『こちらこそ』の心

2010-01-28 21:27:19 | 日記
 先日、行かせて頂いた講演先で、会食の場を設けて頂いた。

 年齢は、50代~80代の諸先輩方。その法人の役員の方々がズラリと20名ほど。ところが、堅苦しいような人は誰もいない。みんな素朴で謙虚な方々で、とても温かい空気だった。

 大分お酒も入り、ワイワイガヤガヤと話が見えなくなってきた中で、ある役員の方がフラッと立った瞬間、後方にふらついたのだ。
 そして、そのまま後方のお膳の鍋にぶつかりひっくり返してしまったのだ。

 勿論、ぶつかった方は、すぐさま謝ったのだが、その鍋をひっくり返された80代の役員の方がこう言ったのには驚いた。


 『いやいや、こちらこそ。いつまでも食べないで残していたからねぇ。悪い悪い。』


 そう言いながら、ほほ笑んで辺りを布巾で拭いていたのだ。周りの人もバッと群がって拭いて手伝って下さっていた。


 こんな時、咄嗟にあの表情と言葉が果たして出るものだろうか。


 人間、あのように年をとりたいと思った感動した時間だった。


 ありがたい場面に遇わせて頂いたものである。恵まれてるよなぁ。

決断と選択

2010-01-23 07:48:06 | 日記
 自分が思い描いていた、むしろ、信念としていたこと。それを形として真逆の決断と選択をした。


 周りからみれば、


『言っていることとやっていることが違う』


と映るだろう。理想と現実の違い、他人のことと身内のこととの違い……そのような見方はされるんだと思う。

 
 けれど、そういう単純な決断と選択では決してない。


 目指すゴールが描けた時、どうしても、そこを通らなければならない、その道しか、そのゴールにたどり着く道は今のところなくなったという状況において、僕は、やむなく、これまで『違う』と言い続けてきたことを選んだ。


 それは、目指すべきゴールがはっきりしたから。そこに辿り着くことが、わずかな可能性であってもあるとするならば、今までの自分の信条とは『違う』ことも選ぶこともまた必要だと知った。


 その全体像を見渡せば、信念は揺るいではいないから、何も後悔もしていない。

 
 さぁ、歩いていこう。

沢内病院の看護師さん

2010-01-21 23:30:18 | 日記
 ババちゃんが入院して2週間。
 毎晩、サエと交代で寝泊まりしてきた。

 主治医の言葉をお借りするならば、
『奇跡的な回復傾向』
とおっしゃるように、一度心肺停止したババちゃんが、また、回復に向かって頑張っているのだ。一度、覚悟した別れだったが、今、現に生きてくれているのが嬉しい。

 様々医療を施して下さってここまでこれたので本当にありがたい。主治医の先生や看護スタッフの方々にも感謝している。ただ、延命は今も僕は望んでいないことは、本日、先生にお伝えしてきた。それは、ババちゃんの意思でもあったから。
 状態の詳細や葛藤などは、いつか書くとして、いずれにしても、ありがたい。


 そして、今回の入院で寝泊まりする中で、ありがたかった発見がもう一つ。

 それは、すばらしい看護スタッフが沢内病院には沢山いることを知れたことだ。

 実感する安心感。丁寧さとスペシャリスト性。


 これまで、ほとんど面識もなかった看護師さんもいたが、その中の方々も本当に優秀だし、人としても温かさを感じるのだ。


 あまり知らない方も多いことと思うが、これだけ優秀で温かい看護師さんたちに囲まれて、ババちゃんもがんばれるんだと思う。


 ぜひ、体感して知って欲しい。どれだけ、安心してお任せできる看護師さんたちが多くいるかってことを。


 まぁまぁ、入院はしないに越したことはないですがね。

サービスの心得②

2010-01-19 13:10:14 | 日記
 以前、光寿苑広報誌『まんさく』でも紹介したことのある話であるが、あるコーヒー屋の店主がこうお話になっていた。


 『うちのコーヒーは1杯350円。田舎では高いから飲まないって人も多いんだよね。でも、うちのコーヒーは、コーヒーだけで350円ではなくって、お客様が店に入っていらしてからお帰りになるまで、空間を楽しみくつろいで下さることすべて含めて350円なんだよね。だから、何時間いてもらっても構わないんだよ。
 日常の忙しい時間を少し忘れてリフレッシュしてもらう場所にしたいんだよね。』


 10年前、カウンターの向こうで、目を耀かせながら語っていらした店主。今は店をたたんでしまったけれど、あの時熱く語っていらしたあの言葉には、本来あるべきサービスの心得がぎっしり詰まっていたんだと振り返っている。

サービスの心得①

2010-01-17 21:20:18 | 日記
 プロのサービスを触れられるとき、ある種の心地好さを感じられるものだ。

 
 京都時代、過ごしていた家の近くを歩いていると、ふと、雰囲気のよさそうな飲み屋さんを発見した。地下に降りていったところにあり、閑静な住宅街の一部にそこはあった。

 名は『それから』。

 店内はこじゃれた雰囲気で、カウンター7席とテーブル席が3つだけというこじんまりした感じ。一遍で気に入ってしまった。

 いろいろ安くてオイシイ店を探しては行っていた僕にとって、一度行けばそれっきり行くことはないというのが普通だった。
 要するに、いろいろ行きたいがために二度目が行けなかったというのが正しい。


 しかし、しかし、この『それから』は、二度どころか、通算、10ヶ月で六度行ったのだ。もっと、早く、岩手に戻る前に知っていれば、もっと行っていたことだろう。
 それくらい、居心地が良かった。西和賀で言えば、僕の感覚では『純』みたいな感じ。


 その『それから』は、雑誌などにあまり載らず、たまたま、京都のローカル冊子に一度載った程度。しかも、住んでいたところの近所だったこともあって気になっていた。
 マスターはとっても話上手で、時間を忘れるくらいだった。酒の肴も美味しく、ドリンクもまた、とってもおいしいのだ。ほんでリーズナブル。しかも、空気がいい。


 何回か通ううちに、マスターに尋ねたことがあった。〝何で、こんなにステキな店なのに、雑誌などでほとんど宣伝しないのか〟と。

 マスターは言った。


 『雑誌なんかで下手に宣伝し過ぎたら、ミーハーなお客さんが必ず増えてしまいますよね。そうすると、今まで、「それから」の良さを本当に知って下さっていたお客さまにさせて頂いていたサービスがどうしてもできなくなります。私は、ここの良さを本当に知って下さっているお客様へのこれまでのようなサービスができなくなることが嫌なんです。ただそれだけです。』


 これがプロの〝サービスの心得〟だと、知った時だった。


 以来、カウンターに座っては、様々な店の空気感や店主の心意気を体感することがやみ付きとなり、カウンター席は、僕の荷物を降ろす場所となっている。

『ふっ』と…

2010-01-16 13:48:50 | 日記
 『ふっ』と、いいイメージが湧くことってある。

 それは、何の気なし、考えようとして机に向かってのことではなく、車走らせていたら…とか、ぼんやり空を眺めていたら…とか、風呂に入っていたら…とか、ある意味リラックスしたニュートラルな状態のときに思い浮かぶものだ。

 そして、あくる日になんかなると、全く思い出せないことなんて多々ある。最近、増えてきた。


 決まって、

 『あぁ、メモしとけばよかった。』

 と思ってしまうものだが、それもまたご縁。
 メモできるような状況にあれば、メモはしている。メモできないような時〔運転中、入浴中など〕に、いいイメージって湧いてくるもんだから仕方がない。


 忘れてしまう、そんな程度の自分なんだと思えばいいことにしている。
 
 そして、もっと大事なことは、いいイメージできたものを『覚えているかいないか』よりも、そういういいイメージで過ごせた『豊かな時間』を持てたこと自体が価値あることなんだと思う。


 それは、自分が、また元気に歩き始めるための『荷物を降ろす時間』だもの。

間に合った…

2010-01-15 18:11:53 | 日記
 何とか締め切りに間に合った『まんさく』。

 『もっと計画的にやれればねぇ。』とは、いつも思うけれど、結局、幼い頃からの性分だから仕方がないな、追い込まれないと良いものが出来ないんだなぁ。

 しかしながら、いつもテーマにしているのが、『考えてもらえる内容』に仕上げること。
 字面で判断してしまう人が多くなった現代において、読み手側のせいにばかりするのではなく、書き手の力量はいかがなものなのか?と問いかけたくなる。

 読みたくなるような切り口や中味、そして表現をもって、『ん!?待てよ、どういうことかな。』と考えて頂けるように、心を入れて『まんさく』をこれからも手掛けていきたいと思う。


 いやぁ~、まずは新年号、できて良かった。