虫歯のコントロールは口の中の酸のコントロール

2005-03-30 20:31:40 | Weblog
虫歯菌が糖を分解して酸を産生します。虫歯を無くすにはこの酸をださないか、出した酸を中和するかのどちらかです。

今まではプラークコントロールといって酸を出す虫歯菌を少なくするすることに重点を置き歯ブラシ指導がメインになってきました。それなのにプラークコントロールをちゃんとしている歯医者はほとんどありません。必要なのは指導だけでなくちゃんとできているかどうかの結果です。結果はプラークコントロールレコードという検査をしなければかわりません。この検査は手間がかかるわりに保険点数がなく歯医者の収入になりません。しかしこの検査なしにプラークコントロールはできません。

確かにプラーク(細菌)が少なくなれば、酸の産生量は少なくなります。プラークコントロールは大切なことですが、虫歯菌は0にすることはできません。それだけで酸をコントロールするのは無理があります。


以前は酸を産生しやすい砂糖そのものを制限するシュガーコントロールということもしていました。糖をとってから20~30分が口の中のpHが5.5以下になり歯が溶けると言われています。そのため糖をとってはいけないという歯医者もいました。しかし食べるなと言われれば食べたくなるのが人の常です。子供の砂糖を禁止すれば、甘いものに固執して隠れてたべることもあります。

また砂糖だけで酸をコントロールすることも困難です。 砂糖は料理にも使われ、すぐに分解されブドウ糖となって脳のエネルギーになります。人間は糖に欲求があるのです。それをとらないなんて、楽しみがなくなります。スウィーツのない世界なんて悲しすぎますよね!

口の中の酸のコントロールで一番重要なのは「中和」することです。
その中和の大きな役割をはたすのが「唾液」で新鮮な唾液は弱アルカリ性で酸を中和します、この酸を中和する能力を緩衝能といいます。この緩衝能が低い場合、唾液の量が少ない場合、粘膜そのものが炎症を起こすと酸性に傾きやすくなります。逆に唾液の緩衝能が高い場合は一旦酸性になってもすぐ唾液により酸が中和されます。アルカリ性の環境では歯は再石灰化されどんどん強くなっていきます。歯をほとんど磨いていないのに歯が綺麗で虫歯が無い人がこれにあたります。

必要なのは
ある程度のプラークコントロールと糖の取り方、唾液の質と量です!




ちゃんと歯を磨いているのにどうして虫歯になるの?

2005-03-28 18:03:21 | Weblog
「ちゃんと歯を磨いているのにどうして虫歯になるの?」って患者様や、3歳児検診、インターネットで相談を受けることがあります。
多くの歯医者は「ちゃんと磨いているつもりなのに、磨けていないからですよ」といいます。

それは、、、間違いです!だって歯医者はちゃんと歯を磨いているかどうか、チェックしていませんよね!磨けていて虫歯になるのか、そうでないのか検査してみなければわかりません!

ちゃんとチェックして欲しいですよね!プラークコントロールレコードというものがあります。この検査は歯医者も歯科衛生士も必ず学校でならうものです。虫歯菌がどれだけ歯についているか検査をするのです。虫歯の原因は虫歯菌!プラークコントロールレコードが20%以下なら歯周病は進行しないと言われていますし、虫歯になる確率はぐんと低くなります。

20%以下にするのは大変なことです。それでも虫歯菌は口の中にいて、増殖して歯を溶かす
準備をしています。0%しすれば理論上虫歯にはなりません。しかし0%にすることは無理なのです。いくら綺麗に磨いても数%は確実に残ります。

虫歯菌がいて、餌があれば、虫歯が進行する可能性は充分あるのです。
さてどうして歯を一生懸命磨いても虫歯になる人とそうでなくても虫歯にならない人がいるのでしょうか?                   (つづく)

ストレスコントロールについて

2005-03-15 21:41:32 | Weblog
ストレスというと精神的なストレスを思い浮かべますが、大きくわけで4種類のストレスがあります。
1、精神的ストレス
2、リズムによるストレス
3、筋肉のアンバランスによるストレス
4、痛みによるストレス

1、精神的ストレスはなかなかとることができません。
2、リズムによるストレスには呼吸リズム、鼓動のリズム、昼夜のリズム、食事のリズムなど、動物のリズムです。リズムのの荒れは、ストレスそのものです。
3、筋肉の緊張のアンバランスは体を支える状態でおこり慢性化していきます。肩こりなど不快症状を伴わなくてもストレスになります。
4、痛みの除去が必要になります。

2、3のストレスは精神的ストレスと密接な関係があります。呼吸をゆっくりすると落ち着くとか肩をもんでもらうとリラックスするとか、逆に精神的ストレスで呼吸が早くなり、食事ができなくなり、夜ねられなくなったり、筋肉が緊張したりします。咀嚼は、食生活のリズムと筋の緊張のアンバランスと密接な関係があります。ストレスコントロールには咀嚼および咀嚼筋へのアプローチが有効です。

邱永漢(きゅうえいかん)

2005-03-07 16:37:02 | Weblog
口臭治療の師ほんだ先生に勧められ邱永漢(きゅうえいかん)の本をよみました。台湾生まれで東大をでて経営コンサルタントをしながら、自分も事業をされている方です。79才にもかかわらず。中国でこれからコーヒーの消費が伸びると思われて、コーヒー園をつくったそうです。すごいですね~、いままで出会った頭が良い人は田中角栄とリクルートの創業者で、本当に人柄も良く結果として二人とも逮捕されてしまいましたから、「あまり頭が良くないほうが良い」と言ってみえました。