これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

10月31日といえば

2022年10月30日 21時56分13秒 | エッセイ
 明日、10月31日は何の日でしょうと尋ねたら、どんな答えが返ってくるだろうか。
 ほとんどの人が「ハロウィン」と回答するのではと予想するが、場合によっては「秩父事件勃発」とか、「第3次小泉改造内閣発足」などとなるかもしれない。
 私にとって、この日は痛恨の「首里城焼失」なのである。2019年だった。朝のニュースを聞いて愕然となったことをおぼえている。
 これまで沖縄には7回ほど行ったが、訪問のたびにこの城に立ち寄り、色彩の鮮やかさや構造物の美しさに元気をもらっていたものだから、なくなったことが信じられなかった。



 このエリアは撮影が許されていたので、記録に残せてよかったと心から思う。



 勤務校の2年生が、先週、修学旅行で沖縄に行った。2泊という短い期間ではあったが、しおりを見たら首里城公園がルートに入っているではないか。
「へえ、今はどうなっているんだろう」
 ホームページを見たら、10月29日から11月3日まで「首里城復興祭」なる催しを行うようだ。そして、11月3日から正殿起工、5年後に完成を計画しているということがわかった。
「すごい。5年後にはぜひ行かなくちゃ」
 沖縄のシンボルが戻ってくる日を、今から心待ちにしている。
 幸い、修学旅行はコロナの感染もなく、無事に終了した。翌日、笑顔で登校した生徒たちの様子から、待ちに待った学校行事であったことを実感する。
「笹木先生、おみやげ買ってきました~!」
 出発時にちょっとしたお手伝いをしたせいか、担任の先生からおみやげをいただいた。



 沖縄名菓の詰め合わせとは、役得感がすごい。
 ありがたくいただこうと思ったら、すでに1個、家族に食べられていた。そうそう、そこです。
 最後に沖縄に行ったのは、7年前の2015年だった。
 正殿完成を待っていられないかも?

エッセイ・随筆ランキング
    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022誕生日 プレゼントは仕事でした

2022年10月23日 17時43分48秒 | エッセイ
 ひと月前のこと。
 カレンダーを見て、10月の予定に不安を感じた。
「なんだこの週。土曜は学校説明会、日曜は地区運動会、月曜は夜の地区委員会、火曜から水曜にかけて一泊の出張……」
 もちろん、出張から戻ってからも、カレンダー通りに出勤する。12連勤はキツいので、半日だけこっそり休んで休養した。とはいえ、ほとんどリフレッシュできなかったけれど。
 しかも、泊りがけで出張する日は私の誕生日ではないか。
「えーん」
 健康管理に気をつけながら、職員3名と新幹線に乗った。行き先は伊勢だ。
 三重県とは相性がいい。2013年に一度行ったきりだが、海産物は美味しいし、真珠はキレイだし、温泉もあり格式高い神社仏閣もあり、とても楽しい場所だった。仕事とはいえ、結構ワクワクする。誕生日でなければ、もっと気分が上がったはずで、ちょっと悔しい。
 新幹線に乗る前、新横浜で崎陽軒の炒飯弁当を買った。



「うま~」
 コロナ禍以降、遠くに出かけるのは初めてなのではないかと思い当たった。職員たちも、遠出することがイヤではなさそうに見えた。
 90分ほど新幹線に揺られたあとは、名古屋で下りて近鉄特急に乗り換える。
 目的地は宇治山田。伝統的な日本家屋がいくつも並び、さすがは伊勢と思わせる街並みであった。このあとは2時間弱の講義を聞いて学習する。緊張感と期待感を維持したまま、夕方になった。
「終わった、終わった。さあ夕飯にしましょう」
 せっかくの伊勢なので、職員全員で伊勢海老定食を注文する。



 身がプリプリしていて、とても美味しかった。遠くで迎える誕生日も、悪いことばかりじゃないと頬を緩める。
 感染防止とプライベートな時間を確保するため、部屋はすべてシングルを押さえた。



 やることもないし、たまには早く寝ようとベッドに潜り込んだが、足が冷えたり枕が合わなかったりで、夜中に目が覚めてしまった。私は結構デリケートなのだ。結局、寝不足のまま翌朝を迎え、2日目の目的を果たして帰ってきた。
 昨日は何の予定もない土曜日だったので、アラームをかけずに寝たら、目覚めたのは10:57だった。
「うへえ~」
 こんなに寝坊したのは何年ぶりだろうか。加齢とともに、どんなに遅くても9時前には目が覚めるので、この時間は最高記録かもしれない。おそらく、予定通りに進むだろうかという気疲れと、肉体的な疲労が重なったからと見ている。
 やっぱり私はデリケートなのだ。間違いない。
「ひとつどころか、3つぐらい歳をとった気がするわぁ……」
 ヨボヨボしながら起きてきたら、夫と娘が誕生日を祝ってくれた。
 お手軽に祝える寿司とローストビーフ。



 ケーキとプリン。



「誕生日おめでとう!」
「ありがとう~!!」
 やっとお祝いしてもらえた。ホッ。
 しかし、しかし。
 これから出張の報告書を書かねばならん。出張中にできなかった書類もたまっている。あと二、三日は仕事に追われそうだ。
 なぜか異常に元気なのは、お伊勢さんのパワーをもらえたおかげかな?
 今度はプライベートでゆっくり来ます。

エッセイ・随筆ランキング
    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インソール大作戦

2022年10月16日 19時36分59秒 | エッセイ
 以前、整形外科でテニス肘と診断された左腕は、すっかりよくなった。
(関連記事「テニスにご縁があるようで」はこちらから)
「あのお医者さん、名医なんじゃないかしら。足の裏も見てもらおうっと」
 私は手足が痺れやすい。昨年12月には右足が痺れ、歩くのに苦労したが、この夏には左足が痺れ、大きな病気が隠れているのではと心配している。
「こんにちは。今日はどうなさいました」
「30分ぐらい正座していたら、足の裏が痺れて何週間も治らないんです」
「膝から上も痺れていますか」
「いいえ」
「ふくらはぎの辺りは?」
「大丈夫です」
「歩くと痛くて、休むと治る感じですか」
「いえ、痛みはありません」
「じゃあ、靴下を脱いで、足を見せてください」
 靴磨きに使うような小さな台の上に、そっと素足を載せる。こうして見ると、私の足はかなりの幅広だ。安定感だけは人の3倍ぐらいありそうではないか。他に自慢できるところは見当たらないが。
 医師はデンと置かれた足を見て、原因に思い当たったようだ。
「少し外反母趾がありますね」
「そうですか」
「圧迫されて炎症を起こしているのかもしれません」
「なるほど」
 これだけ幅広だと、とても反論できないロジックであった。
「ミュールやサンダルを履いていませんか」
「暑いときには履きます」
「それ、やめましょう。アーチをケアすることが大事なので、インソールを入れた靴にして下さい」
「はあ」
「じゃあ、様子を見るということで」
「あのう、薬はないんですか」
「ないです」
 思わず表情が曇る。
 塩対応かもしれないと思ったのか、医師は路線を変えてきた。
「そういえば、テニス肘はどうなりました?」
「ああ、すっかりよくなりました」
「油断しないでしっかり治してくださいね。もうひとつ、薬を出しましょうか」
「そうですね。じゃあ」
 言いくるめられるようにして、肘の塗り薬をもらって帰った。患者は薬があると安心するのである。うまい具合に騙されたような気もするが、何だかホッとして家に着いた。痺れには効かないであろう薬を持たされて。
「さて、インソールを頼むか」
 通販で、なるべく強力にサポートしてくれそうなインソールを探した。値段はちょい高めでもいい。
「おっ、これがいいかも」
 直感で買うものを決めた。



 翌日、商品が到着し、中身を確認する。
 通勤に使うスニーカーと、職場で使う室内履き用に2セット買った。



 思った通り、ばっちり支えてくれそうだ。



 あれから2カ月ほど経ったろうか。完全ではないが、左足の裏に触れれば感覚が伝わり、指も違和感なく動くようになってきた。
 本を見ると、更年期の症状のひとつに、手足の痺れというものがあった。これが元凶なのかもしれない。
 塗り薬はいらなかったなぁ……。

エッセイ・随筆ランキング
    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テレビは見ません。だけど

2022年10月09日 21時57分33秒 | エッセイ
 コロナ前の文化祭には4000人を超える来客があった。
 3月まで勤務していた学校の話だが、だいぶ時間が経ったので話してもいいだろう。その来客の中に、レギュラー番組を持つタレントが含まれていたことがあった。
 そのとき、電話を掛けてきたのはタレントではなく、番組作成スタッフだった。
「あのう、日本テレビの○ッキリのディレクターをしております○○ですが、ただいまご都合よろしいでしょうか」
「○ッキリというのは番組の名前ですか」
「はい。ご存じないですか」
「すみません。テレビは見ないもので」
 たまたま私が受話器を取ってしまったため、どうにも噛み合わない会話となる。当然、芸能界にも疎い。
「今回、番組の取材として、タレントの△△がそちらの文化祭にお邪魔して撮影したいのですが、可能でしょうか」
「どんな内容なのでしょうか」
「バラエティですね。模擬店等を見て回る場面を撮らせてもらえれば」
 校長に確認して取材を受け入れたのだが、大多数の教員は反対した。
「前の学校でダンス部の取材を承諾したら、許可していないことまでされて大変だった」
「放映された映像が学校を批判する内容になっていて、あとから揉めた」
 彼らの主張は決して間違っていない。
 結果として、非常に行儀のよい方たちが取材に来たので、そんなことはされなかったけれど、あらゆる可能性を考えなければいけないらしい。悪質な取材のせいで、普通のスタッフまで疑われるのは気の毒だ。
 成り行き上、当日は私がテレビ局の対応をすることになった。取材は5時間ほど続き、その間ずっと番組スタッフとともに校内を移動した。
「ねえ、あれ、△△じゃない!?」
「ウソ~! なんでいるの!!」
 あちこちから驚きの声が聞こえてくる。ほとんどの人は指を差すだけで終わるが、中には走って突進してくる人や、何とかカメラの映像に収まろうとにじり寄ってくる人がいたりして、またとない人間観察ができた。私だって、知らないタレントだから冷静でいられるけれど、もしメル・ギブソンやダニエル・クレイグが近くを通ったら、他人を突き飛ばしてでも話しかけようとするかもしれない。人のことは笑えないのだ。
 模擬店の生徒は、タレントご一行様を歓迎しつつも、他の客と差をつけないように接していた。とはいえ、△△さんと会話を交わしたことは、彼らの人生を彩る華やかな一ページとなるに違いない。やはり、来てもらってよかったと感じた。
 午後2時。ようやく取材が終わった。
「のちほど、映像をお送りしますので、生徒さんの許可を確認していただけますか」
「はい。何分ぐらいの映像なんですか」
「まあ、10分ですかね」
「へ? 10分!」
 5時間撮って10分とは、なんとコスパの悪い仕事だろう。2週間後に映像を収めたDVDが送られてきたが、出演を拒否するご家庭もあったせいか、番組で放映されることはなく、動画サイトでの公開に変わっていた。



 ああ残念……。
 多少なりとも、自分の関わった番組が日の目を見ないのは空しいものだ。
 私は日本テレビに縁があるのかもしれない。先週は別の番組から「ブログの写真を使わせてもらいたい」との申し出があり、目を白黒させた。もっとも、友人の写真を私が使わせてもらっていただけなので、友人を紹介しただけで終わったが。
 番組スタッフとのやり取りはメールで行い、こちらもかなり礼儀正しい方で安心した。テレビ局によるのか、番組によるのか、個人の問題なのかは知らないけれど、一生懸命よい仕事をしようとしている人の助けになれたらうれしい。
 たまには、テレビをつけてみようかな。

エッセイ・随筆ランキング
    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

赤福と定期券

2022年10月02日 20時51分45秒 | エッセイ
 わが家に赤福がやってきた。



 9月30日製造で、消費期限が10月1日というのはなかなか厳しい。
 今日は10月2日。1日過ぎてしまったので、なるべく早い時間帯に食べねばという強迫観念に駆られて、朝食を赤福にした。
 包装紙を開けると、洒落たイラストが入っていた。



 和のテイスト満載なのに、10月という時期に影響され、ハロウィン仕様に見えてしまう。我ながら、おバカであると自覚した。



 一刻も早く消費したいのに、かなり厳重に包まれていて、なかなかブツにたどり着けない。
 もどかしいっ。
 地道に作業を続け、どうにかフタを開けるところまでこぎ着けた。
 パカッ。



「おお~、何と美しい……」
 黒光りしたこしあんは、波を表現しているのだとか。やや硬くなってしまったが、味に問題はなかった。
「ウマッ」
 朝食は玉子サンドがよかったけれど、美味しいから赤福でもいいやと、急に許容範囲が広くなる。
 三重には赤福とそっくりな「お福餅」というものがあり、こちらもイケる。お福餅は、日持ちがするので生協でも買えるため、半年ほど前に食べたが、赤福は10年ぐらいご無沙汰だった気がする。会えてよかった。
 ところで、10月1日は土曜日だったが、学校説明会のため出勤した。しかし、あとから定期券に「9月30日まで」の表示があると気づいた。
「ああっ、しまった! 何と無駄なことを」
 この3年間、自転車通勤だったので、定期券の期限に無頓着だったことを悔やむ。往復で1000円ほどの出費となった。
 家に帰り、家族に失敗談を披露する。
「定期券の賞味期限……じゃなかった。消費期限でもない。えーと、えーと」
 ナニ期限なのかが出てこない。
「使用期限、かな??」
 ブブーッ。
 正解は有効期限であろう。
 こちらは、切れると苦い味がした。

エッセイ・随筆ランキング
    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする