これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

おせちの心配

2023年12月31日 23時13分46秒 | エッセイ
 仕事納めは12月27日であった。
「一年って早いな~」
 大掃除の合間に、あれこれと2023年の振り返りをする。いいこともあったけれど、今年は大事なことが停滞していた気がした。2024年は変化の年となるよう、もっとやりたいことに注力しなくては。
「そういえば、おせちは大晦日に届くはず……だったよね」
 JTBのポイントが大量に余っていたので、今年はJTBショッピングでおせちを注文した。たしか、10月の申し込み時に届いたメールに、配達について書かれていたことを思い出し、受信BOXを確認した。
「えーと、発送時にあらためてご連絡します、か」
 チェックしたのは30日だったが、一向に発送時のメールが届かない。
 崩れたクリスマスケーキが相次いで届けられたニュースは、本当にお気の毒だった。だが、他人事ではないのではないか。年末の物流業界は過酷な状況と聞くから「間に合いませんでした」となるリスクもあるだろう。
「ちゃんと届くのかな」
 たぶん大丈夫だろうと考える一方で、一抹の不安もある。近所のスーパーは、三が日は休業だ。まあ、20分ぐらい歩けば元旦から営業している店もあるから、何とかなるだろう。
 いざとなれば、インスタントのカレーうどんやスパゲッティでいいやと、手抜きメニューにシフトしかけた。おっと、正月からこれでは先が思いやられる。
 そして大晦日の今日、めでたく「商品を発送しました」のメールを確認した。送信されたのは30日の23:45。自動送信? 倉庫業ってどうなっているのやら……。
「あ、インターホンの調子が悪かったんだっけ」
 午後に届くことはわかったが、ピンポンされても気づかないかもしれない。私は椅子を持ち上げて、インターホンの前に置いた。ここで、SNS用の編み物をして待てばよい。
 編み始めて一時間後、小さな音でインターホンが鳴った。
 どうやら、おせちが到着したようだ。



「やったぁ!」
 配達のお姉さんから「よいお年を」と声をかけられ、気分も上がる。
 やっと、お正月モードになってきた。
「編み物も完成!」



 どう頑張っても、洗練されたものはできないが、私の腕ではこれが目一杯の出来である。
 紅白が佳境に入ってきた。
 もうすぐ2023年も終わる。
 皆さま、今年もお世話になりました。
 来年は、あれこれチャレンジしていきますよ。
 どうぞ、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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クリスマスケーキは手作りで

2023年12月24日 16時26分54秒 | エッセイ
 クリスマスは、家でまったり、美味しいものを食べるに限る。
「寒いし……」
 今朝の練馬の気温は2度だったらしい。もっと冷えている雪国の方には申し訳ないけれど、厚着した身をブルブルと震わせ、コタツから外に出られない。ダラダラ、デレデレ、ドロドロと過ごすばかりだ。
 昨年まで、ケーキだけはデコレーションを予約していたが、今年はそれすらも面倒になり、「家で作るからいいや」と決めて何もしていない。幸い、ブッシュドノエルのレシピはあるから、今月上旬までは張り切っていた。でも、だんだんテンションが落ちてきて、「もっと簡単なレシピはないかな」とクリアーブックをひっくり返して探す有様……。
 そして、超カンタンなレシピを見つけてしまった。
「ふっふっふ」



 ヨーグルトクリームのティラミスである。
 たしか、2022年ではなかったか。小林まさみさんという料理研究家の方のレシピを「いつか作るときが来るかもしれない」と切り抜き、ファイリングしていたことが功を奏した。
 ココアパウダー・コーヒーはあるから、プレーンヨーグルトとカステラ、リキュールを買ってくればできるというお手軽さがありがたい。



 ただし、オシャレなガラスの器がなかったので、こっそり、サイズの近いパウンド型を使っている。完成して皿に盛りつければ、何に入れたかなんてわかりっこないから問題なーい!



 まずはヨーグルトの水切りをする。2パック800gものヨーグルトって、こんなに大量。



 これに重しをして、90分冷蔵庫に入れる。



 すぐに乳清(ホエー)が流れてくる。これは栄養価が高いため、捨てずに二次利用した方がよい。



 私はオリゴ糖を入れて、そのまま飲んでしまった。少々クセがあるけれど、お腹の調子が上がった気がする。検索すると、ホエーのレシピも豊富にあるから、もっと有効活用できるかもしれない。
 水切り後は、こんなにぺちゃんこになる。申し訳ないくらい、つぶれてしまった。



 これに砂糖大さじ5を加えて、クリームのでき上がりだ。甘くない方がいいので、大さじ4を入れた時点で味見をしたら、まあまあの仕上がり。砂糖は大さじ4でもイケる。



 やっとカステラの出番が来た。1cm厚さに切ると、ちょうど4切れ並ぶサイズである。



 これにコーヒー60cc、リキュール大さじ1を混ぜたシロップを半量かける。





 この上にクリームを半量載せて



 その上にまたカステラを重ね、シロップの残りをかける。



 最後にもう一度、残りのクリームを全部載せて、2時間冷やせばでき上がり



 完成品にココアパウダーをかけ、切り分けたら「いただきまーす」となる。



「おいし~」
「かる~い」
 家族からの評判は上々であった。
 課題としては2つある。
 まず、崩れてしまったピースがあったため、水切りを徹底する必要があった。表面積の大きな重しにした方がよさそうだ。
 それから、若干の酸味が残っていたので、ヨーグルトのメーカーにもこだわりたい。小岩井のヨーグルトだったら、よりクリーミーになり、マスカルポーネに近づくのではないかと思う。
「そんなもん、何だっていいよ。ごちそうさま!」
 夫も娘も満足してくれたようだ。小林まさみ先生、ありがとうございました。
 さて、夕飯にはピザを焼こう。ステーキとカニ爪も焼いて、冷凍のスープを温めるだけだから、楽チン楽チン。
 日が落ちて気温が下がってきた。
 私はまたコタツに潜り込む。
 夕飯の支度を始めるまで、ダラダラ、デレデレ、ドロドロと、クリスマスイブの雰囲気を満喫した。

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2023 今年の漢字

2023年12月17日 21時44分05秒 | エッセイ
 今年の漢字は「税」だった。
「税か。どうもピンと来ないな」
 友人はインボイス制度の煽りを受け、残業続きだと嘆いていたが、教員には直接の影響がないので厳しさがよくわからない。世の流れから取り残されているのかもしれない。

 一年を振り返り、2023年にふさわしい漢字を考えるのは、年末ならではの恒例行事で楽しくもある。さて、今年は何がピッタリだろうか。
「そうねぇ、救かな」



 今年は2回「救われた」と思うことがあった。
 まずは食生活の変化である。以前に「コレステロール値が高い理由」という記事でご報告したが、10月の健康診断で、またもやLDLコレステロール値と血糖値が基準をオーバーしていた。しかも初めて血圧まで高くなり、いよいよマズいとの予感があった。



 よくわからないのが胸部X線で「肋骨骨折のあと」と書かれていたが、まったく身に覚えがない。咳をした拍子に骨折するとも聞くので、一応、仰向けではなく横向きに寝て、就寝中の咳を防ぎ、様子をみることにする。
 毎朝聞いているNHKのラジオ「健康ライフ」のコーナーで、たまたま血管の健康について取り上げていた。
「脂質異常症やHbA1cの高い方は、血管が細くなっているので血圧にも異常が出てきます」
 ドキッとした。これは私のことではないのか。
「脂身の多い肉や乳製品は避けて、ササミやヒレ、大豆製品などに替えることが大事です。放置するとやがて血管が詰まり、心筋梗塞等を引き起こします」
 すでに血管が傷ついた状態らしいので、すぐにでも始めねばと決め、ロースやチーズとお別れした。
 今日の夕飯は麻婆豆腐だったし



 明日の弁当のおかずは鶏ササミのテリヤキだ。



 食生活を変えた途端に、食事の前には「お腹が空いた」と感じるようになり、肩こりも軽減されるなどの効果が表れている。何より、生命を脅かす危機から脱出しつつあることに感謝である。来年こそは、脂質・血糖・血圧が正常範囲に収まってほしいものだ。
 もうひとつ、幸運なことがあった。
 私は職場のX(旧Twitter)を担当している。ある程度はフォロワーが欲しいところだが、なかなか増えていかず、やっと150まで到達したあと伸び悩んでいた。
「週6回発信しているのに、思うようにいかないなぁ。あーあ」
 自分個人のアカウントなら気にしないが、広報という重圧がのしかかってくる。結構プレッシャーになっていた。
 ところが、ある朝起きたら、フォロワーが20も増えていた。
「なになに? 何が起きたの?」
 どうやら、5桁のフォロワーを抱えるユーザーが、私の発信をリポストしてくれたらしい。いつもは200から300程度のアクティビティ数が10万を越えており、目にした人がフォロワーに加わったようだった。
「へえ~、そんなことあるんだ。ラッキー!」
 幸運は一度だけではなかった。同じユーザーが、ひと月後に再度私のポストをリポストしてくれたので、追加で30ものフォロワーが増え、唖然茫然とするばかり。アクティビティ数は20万に達し、キツネにつままれた思いがした。
「うわあ、クラクラする……」
 SNSのすごさと怖さがわかった気がしたが、おかげでフォロワー数は目標を上回り、体裁が保てている。ありがたいことだ。

 実は、先月下旬に自尊心を打ち砕かれる「事件」があった。
 自尊心を下げられると、殴る蹴るの暴行を受けたのと同様のダメージを受けるらしい。私も心が傷つき、この先どうやって生きていけばよいか、柄にもなく悩んでしまった。
「そ、そうだ、この気持ちも救ってもらえないかなぁ」
 願ってみたものの、一向に救いは来ない。
「アンタ、3回目ぐらい、自分で何とかしなさいよッ!」てことかもしれない。
 今年もあと2週間。
 楽しく生きるヒントが見つかるといいな~。

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若い世代も ミートグッバイ

2023年12月10日 21時33分25秒 | エッセイ
 20代後半の娘が出勤の際、電車の中で転びそうになったお婆さんを助けたという。
「電車が止まる前に立つから、ブレーキがかかったときによろけたところを受け止めたんだよ」
「危ないね」
「でもさ、思ったよりも重いお婆さんで、足を踏ん張ったせいか、ふくらはぎが腫れてパンパンになっちゃった」
「あらま」
「整形外科に行ったら、肉離れって言われた」
 シーン。
 人助けはよいことだが、娘は、よもや自分が負傷すると思っていなかったようだ。
「3週間は杖を使って足に負担をかけないようにだってさ」
「はああ~」
 そんなわけで、職場への往復は松葉杖を使うようになった。



「優先席の前に立てば、大抵の人が席を譲ってくれるから、本当に助かる」
 世の中、捨てたもんじゃない。
 だが、外だけでなく、室内で杖を使わないと回復が遅いとわかった。何かないかと考えて、故人となった義母の杖を思い出したらしい。
「あった、あった、おばあちゃんの杖。これ借りようっと」



 子を飛び越えて、孫が使うようになるとはつゆ知らず、義母もあちらでビックリだろう。長さが調節できるようになっていて、腰が曲がっていた義母のサイズより少し伸ばすとちょうどよくなる。部屋の中ではコツコツ、コツコツと木と木のぶつかる音が響いていた。
 おかげで、3週間経過した今ではかなりよくなり、医師から杖なしでオーケーと言われた。
「ああ、やっとミートグッバイから脱出だよ」
 娘の言葉に耳を疑った。ミートグッバイとは、あの長嶋茂雄さんが肉離れを表現した語である。私も含めて、年配者ぐらいしか知らないと思っていたのだが。
「へえ、長嶋さんの言葉だったの? みんな割と使ってるよ。Xにも上がってるし」
「まさか若い子に広まっているとはね」
 巨人軍だけでなく、長嶋語録も永久に不滅なのかもしれない。
 先日、職場の中にも出勤途中に肉離れに見舞われた男性がいた。
「乗り換えようと駅の階段を下りていたら、急にふくらはぎに激痛が走ったんすよ。誰かの荷物が当たったのかと思ったけれど、後ろに人はいないし、階段から落ちて散々でした」
 急激に筋肉が伸ばされたとき、筋肉がケガすることを肉離れといい、人に蹴られたような痛みを感じることがあるらしい。気の毒な彼は、医療機関で全治2カ月と診断された。
 肉離れの正式な傷病名は、挫傷や筋挫傷というそうだ。
 診断書の傷病名欄に「ミートグッバイ」と書かれる日は……残念ながら来ないかな?

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2023 シャンパーニュ忘年会

2023年12月03日 20時38分09秒 | エッセイ
 昨日は3姉妹忘年会のため、妹と一緒に姉の家に行った。
「こんにちは~」
 集合は14時だが、持参する料理を作っていると、つい遅れてしまう。きっと妹も遅刻だろうとか、姉が支度に手間取っているかもなどと予想する段階でアウトだ。もっとも、一秒一刻を争うイベントでもないのだけれど。
 姉がサラダやサーモンのカルパッチョなどを準備してくれていた。



「じゃあ、乾杯しようか」
「えっ、ドンペリじゃない! すご~い」
「まあ、白だけどね」



 シャンパーニュならではの強い炭酸が舌に心地よい。家ではもっぱら安物の缶ワインを飲んでいるので、ありがたくいただいた。
 この日、私が作ったのはカボチャのコロッケ、キノコのキッシュに加えて、初のラタトゥイユである。



「うんうん、美味しいわ」
 2人の反応は悪くなかった。胡麻とショウガの香りが利いたレシピということもあり、夏だったらもっとよかったかもしれない。
 妹が職場での笑い話を披露し、姉も私も笑い転げた。母や父の話題も出て、盛り上がったところで2本目のボトルがやってくる。
「次はモエよ~」
「わあい」



 さて、私はアルコールに強くはない。飲み過ぎに注意して、迷惑を掛けることのないようにしなくてはいけない。意識がフワフワしてきたら、水に切り換えようと思っていたが、このときは何ともなかった。
「これ、巨峰なんだって。食べてみて」
「ドライフルーツ? 珍しいわね」



 一粒口に入れると、甘みが凝縮されていて、口当たりのよいスイーツに感じられた。
「イケる!」
 あらたまった席での贈答品にいいかもしれない。姉のセンスのよさにはいつも感心する。
「3本目はマムでどう?」
「いいねぇ~」



 実は、このボトルの写真を撮ってからは記憶がない。写真の情報から、撮影したのは18:48だったとわかった。あとから写真を整理したら、意味のわからないスクショが残っていた。何でこんなものを撮ったのだろう?



 おそらく、この頃にはかなり酔いが回っていたと見え、操作を間違えたとしか思えない。このあとは記憶がなく、気づいたらソファーで目覚めたところで、時計は22:10になっていた。
「あれ? 寝てた?」
「いつものことじゃない。気にしなくていいわよ」
「疲れてるんだよ」
 食事がひと段落したところで録画していた番組を3人並んで見ていたら、私が寝てしまったというが、まったく覚えていない。帰る時間が迫っているので、頭の中を整理してみた。
「そうだ、プレゼントを持ってきたんだった」
 せっかく集まるのだから、プチギフトを用意した。これを渡さずに帰るわけにいかないが、姉も妹も「もうもらったよ」と言うではないか。
「……そう?」
 ちなみに、今年は箸と箸置きだ。箸の素材は栗、柿、梅の3種類で、どれが当たるかはお楽しみだったのだが、記憶にないところが悔やまれる。
 私のバッグには柿の箸が残されていた。箸置きはアジの開き……可愛くて面白いからこれにしたのだ。



 帰り支度をするため荷物を準備すると、エコバッグにも何かが入っている。どうも、妹からタオルやTシャツをもらい、自分で袋詰めをしたらしい。記憶のないことが、こんなに心細いとは思わなかった。
「毎年のことなんだから、別にいいわよ」
「そうそう」
 姉も妹も、私が寝ることを想定していたのだろうか。ひょっとすると、毛布なども準備していたのかもしれない。せっかく会えたのに、話す時間が短くなってしまい残念に思う。
 忘年会とは「その年の苦労を忘れるための宴会」という。
 とはいえ、忘れ過ぎには注意しましょう!

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