坂井えつ子の市議会ホーコク

2015年補選で初当選。2021年本選で三選致しました。市議会ホーコクや日々のことを発信しています。

”市長、無策の先送りはもうやめよう”〜庁舎福祉会館建設・第5次基本構想

2022-03-03 | 2022年3月議会

 市議会は、第5次基本構想審査特別委員会(YouTube)でした。市長が”お時間をください”としている理由もみえず、先行きも見えません。(これまでの議論が分からなくても、冒頭にリンクを貼ったYouTubeを見ていただければ、お察しいただけると思います。)

 よって、現在。庁舎福祉会館建設・第5次基本構想について、いずれも先に進まず止まっている状況です。市議会なにやっているの?というお声をいただくこともありますので、ここ数ヶ月のまとめをしました。
 坂井が一言でまとめるならば、
”市長、無策の先送りはもうやめよう”です。

そもそも。何が起こっているの?
 中期財政計画で、2025年度末の市の貯金額(*財政調整基金)が減る見込みです(小金井市は貯金額20億を目安としているけれど、8.5億になる見込み)。
 市議会からいくつか懸念する声があがっています。この貯金額でも市民生活には影響を与えないという説明を。中期財政計画の見直しを。庁舎建設の更なるコストダウンを。設計の見直しを。2、3年計画の延伸を。など。
 小金井市の今後10年間の市政運営の方向性を示す第5次基想
は市議会の議決事項ですが、その下に基本計画と中期財政計画が位置付けられています。よって、”中期財政計画の説明がなされるまでは、基本構想の議決もできない”という議会の声があり、市長は昨年11月末からお時間をいただきたいという発言をずっと繰り返しています。

昨年11月末以降の市長発言の要点をピックアップ
記事の最後に、市長発言全文の書き起こしとYouTubeのリンクを貼りました。詳しく見たい方は文末をご覧ください。

2021年11月22日 
この状況を打開する検討のため、第4回定例会会期中まで、お時間をいただきますようお願い申し上げます。

2021年12月17日 
あらためて、予算提出ができるよう検討するお時間を頂きたいと存じます。今後の予定につきましては、適切な時期にお示しいたします。

2021年12月20日 
本市の最上位計画であります第5次基本構想については、令和3年度中のご議決をいただきたく、議会の皆さまとご議論等をいただいております。中期財政計画(案)につきましては、庁舎等複合施設建設事業の検討もございますが、どのような対応が必要か、お時間をいただきたく、1月下旬までには皆さんにご相談させていただきたいと思います。

2022年1月28日
なお、庁舎等複合施設建設事業の今後の予定につきましては、市議会で可決された決議や多様なご意見の趣旨を尊重し、検討してまいります

2022年3月3日
第1回定例会中には新庁舎建設の今後の進め方について具体的にお示しした上で、市議会の皆さまとの合意形成に向けて取り組んでまいります。また、第5次基本構想・前期基本計画の資料として掲載を予定している「中期財政計画の概要」の取扱いについても考え方をお示ししますので、ご理解いただきますようお願いいたします。

 

この間の検討状況で見えてくるものは”ざっくり”

このような状況が続いているので、市議会としても、”この間いつ誰と検討しているのか。何が課題となって進まないのか”を問い続けているところです。しかし、質疑でやっても具体的な答弁は出てこないので、資料を請求して提出してもらいました。

資料提出を求められた時の市長答弁を全文書き起こしました。
坂井的には、具体的ではない答弁だと思いました。

市長答弁
基本構想や新庁舎新福祉会館や中期財政計画案への対応についてには、定例会というよりは、庁内では随時適切に、日によっては何度か担当で集まって協議をしたり、この間、回数日付を出すのはなかなか難しいと思っておりまして、私が召集するような会議体も、会合、打ち合わせも多々ありましたので、詳細をお伝えするのは難しいと思っておりますが、まぁそれなりの回数と言いましょうか頻度で、担当とは、随時打ち合わせをずーっと積み重ねてきたということや、特に今般、議会との合意形成ということが非常に大切な点でございますので、決議や各会派の方々からお寄せいただいたご意見や、また様々な議員の皆様方とお会いする機会、私であったり、担当職員であったり、いろいろなご意見をいただいておりますから、そういったご意見も踏まえながら、この先どのような形で進めていくのが今最も適切なのか、そしてその検討課題は財政状況へのご意見もありますし、建設計画調査までさかのぼりもう一度積み重ねるべきだというご意見もありまして、実に多様なご意見になりますので、まぁそういったご意見をどのような形で合意形成につなげていけるのかという、こういったところ、そして小金井市がこの新庁舎(仮称)新福祉会館建設というものを実際に実現していくための基盤や土台をしっかり固めていくために何が必要なのか、そういったところをですね、私は担当職員、特に部課長でありますが、意見交換をしたり協議をしたり議論をしたりということを積み重ねているという状況でございましたので、詳細なものをお出しするというのは、まぁその政策意思決定過程の中で限界があるかと思っております。しかし、相当回数、あの私もしょっちゅうですね、皆さん、担当職員とは顔を合わせて議論してきたということをお伝えさせていただきたいと思いますので、その資料をどこまで出せるのかという点についてはですね、ちょっと、今すぐここで答弁ができませんので、調整のお時間をいただきたいと思います。

この市長発言後に出てきた資料がこちら(画像をクリックするとPDFがご覧いただけます)

 

坂井は、庁舎建設は進めるべし。市長に時間を差し上げても建設的な対話や議論を進めるのは困難。と考えています。
 過去の中期財政計画を調べたところ、5億6億という数字が出ていたこともありましたが、実際はそれよりも多く貯金を積めています。小金井市の財政規模は大きく変わらないので、貯金目標額は今も当時も20億円。その時々で、変動する中期財政計画を理由に、市の事業(今回でいうと庁舎建設)を止めることにはならないと考えています。
 坂井から見るに、市長は議場で説明を尽くし切るわけでもなく、説明できませんという訳でもなく、その場その場を乗り切っておられるので、根本的な解決にはならずに、先送りを続けている状況です。説明できる根拠を得てもなお。
 坂井は、庁舎建設については進めるべきと意見表明しています。他方、市長に対しては、”市長は多様な意見を踏まえながら物事を前に進めていくということは不得手だという評価をしている。他の議員は市長に時間を与え考えてごらんよ、という意見もあるが、私は、市長に時間を差し上げても建設的な対話や議論が進むかというと、それも難しいと思う。”という発言を昨年11月にしています。(坂井発言のYouTubeはここ🐔から)
見立てていた通りです。
どれだけ外側から働きかけても、内側で気づきが起きないと行動に起こせないものですよね。

 

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昨年11月からの市長発言まとめ

2021年11月22日
 市長発言はここ(YouTube)🐔から

 新庁舎及び(仮称)新福祉会館の建設に関しましては、11月17日に7会派16名の市議会議員の皆さまから、申し入れをいただきました。これまで可決された決議や11月16日開催の全員協議会での皆さまからのご意見を踏まえたものと受け止めております。この状況を打開する検討のため、第4回定例会会期中まで、お時間をいただきますようお願い申し上げます。

2021年12月17日 市長発言はここ(YouTube)🐔から
 庁舎等複合施設建設事業につきましては、これまで丁寧に進めた上で、基本設計及び実施設計へと進めてまいりました。
庁舎等複合施設建設工事を進めるにあたり、11月16日の全員協議会に、庁舎等複合施設建設事業の財源計画(案)を反映した中期財政計画(案)をお示しさせていただき、建設に向け進めることを提案させていただきました。
 11月17日に、16名の議員の方から「庁舎等建設に係る建築確認申請に関する申し入れ書」が提出されました。これまで積み上げてきた新庁舎や(仮称)新福祉会館の抜本的な見直しは、大きく手戻りすることになることから避けるべきと考えていますが、議会のご理解を得ながら進めていかなければならない事業である事から、建築確認申請手続きはまだ行わず、建設工事に係る予算は第1回定例会には提出しないこととして、あらためて、予算提出ができるよう検討するお時間を頂きたいと存じます。今後の予定につきましては、適切な時期にお示しいたします。ご理解をいただきますようお願い申し上げます。

2021年12月20日 市長発言はここ(YouTube)🐔から
本市の最上位計画であります第5次基本構想については、令和3年度中のご議決をいただきたく、議会の皆さまとご議論等をいただいております。中期財政計画(案)につきましては、庁舎等複合施設建設事業の検討もございますが、どのような対応が必要か、お時間をいただきたく、1月下旬までには皆さんにご相談させていただきたいと思います。ご理解いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

2022年1月28日 市長発言はここ(Youtube)🐔から
 第5次基本構想・前期基本計画につきましては、この間、非常に多くのご意見をいただき、修正案の検討を進めてきたところです。本日の審議も踏まえて修正内容をまとめ、今後、令和4年第1回定例会にて議案の訂正をお願いしたいと存じますので、議会の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いします。
 また、昨年10月11月にお示しさせていただいた中期財政計画(案)につきましても、多くのご意見をいただいているところです。新型コロナウイルス感染症の影響により、先行きを見通すことが非常に難しい状況の中、これまで以上に市全体の財政を常に注視していく姿勢が必要との認識であり、令和3年度から令和7年度までの財政計画については、今後、毎年見直しをはかってまいる考えです。
 第5次基本構想・前期基本計画の付属資料として予定しておりました「中期財政計画の概要」の掲載につきましては、現在検討中であり、議会の皆さまのご理解をいただけますよう対応に努めて参りますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
 なお、庁舎等複合施設建設事業の今後の予定につきましては、市議会で可決された決議や多様なご意見の趣旨を尊重し、検討してまいりますので、ご理解いただきたくお願い申し上げます。

2022年3月3日 市長発言はここ(YouTube)🐔から
令和3年12月17日に、庁舎等複合施設建設事業について、市議会16名の皆さまからの申し入れを尊重し、「建築確認申請手続きはまだ行わず、建設工事に係る予算は第1回定例会には上程しないこととして、お時間をいただき、今後の予定につきましては、適切な時期にお示しします」といたしました。また、令和4年1月28日には、「庁舎等複合施設建設事業の今後の予定は、市議会決議や多様なご意見の趣旨を尊重し、検討する」といたしました。
しかしながら、現時点におきましては、未だ新庁舎建設に向けての新たな方針をお示しできておりません。今日まで貴重な時間を費やしてしまったことをお詫び申し上げますとともに、小金井市の将来のために、より一層考え、議論することで一歩ずつでも推進を図っていく覚悟でございます。第1回定例会中には新庁舎建設の今後の進め方について具体的にお示しした上で、市議会の皆さまとの合意形成に向けて取り組んでまいります。また、第5次基本構想・前期基本計画の資料として掲載を予定している「中期財政計画の概要」の取扱いについても考え方をお示ししますので、ご理解いただきますようお願いいたします。

 


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