穴にハマったアリスたち

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感想:映画 プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち

2012年03月17日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
【今年のオールスターズ】

T・ジョイ大泉さんにて17日00時より行われた最速上映を見てきました。
夜の闇に浮かぶ東映アニメーション様、格好いい。



昨今、大きな問題となっているテーマが一つ。

 『私たちはプリキュアになれないのか?』

それに応えてくれるとても素晴らしい映画だった。
私が見たかったのは、まさにこれだ。

■映画 プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち

【DX1】

その日、横浜の街は壊滅の危機に瀕していました。
突如現れた謎の液体金属生物が、瞬く間に街を侵食。
楽しい休日は一瞬で地獄絵図に変わり、絶望が街を覆います。

だけど。
誰もが諦めかけたその時。
空から希望が降ってきた。

煌めく光とともに現れたそれらは、巨大な怪物相手に怯まず挑んでいく。
街の人たちの表情も、絶望から希望に変わっていく。
あれは…あの人たちは、何なんだ。

街の人:
 「観覧車のゴンドラの上だ」
 「女の子?」
 「5人…10人…いや、大勢いるぞ…!」
 「あれは、おぉあの者たちは」
 「世界が闇に包まれそうになった時、世界を救ってくれるという…」

そう、彼女たちこそは希望の象徴。
あの子たちが来てくれたらなら、もう大丈夫。
人々から希望を託され戦う、彼女たちの名前は…

街の人:
 「あれが…伝説の戦士、プリキュア…」

そして横浜の街は、救われました。

【私たちの日常】

その翌日。

TVニュース:
 「昨日、横浜の街に現れた怪物は」
 「十数人の少女たちによって倒されました」
 「彼女たちはこう呼ばれています」
 「伝説の戦士・プリキュアと」

坂上さん:
 「プリキュア、かぁ…」
 「私もプリキュアになりたいな」

テレビや新聞を賑わす謎のコスプレ集団・プリキュア。
そんな彼女たちのニュースを見て、坂上さんはぼそりと溜息。
格好いいです。憧れます。
でもそれはそれとして、私はプリキュアではない。住んでいる世界が違う。
では自分の住んでいる世界はどうかといえば。

坂上さん:
 「ねぇお母さん、やっぱり学校行かなきゃダメ?」

物凄くアンニュイです。
坂上さんはつい最近、横浜の街に引っ越してきたそうで、ぶっちゃけ学校に馴染めてません。
学校、行きたくない。

駄々をこねつつも登校しますが、やっぱり上手く級友に溶け込めない。
話しかけようとはしても、なかなか一歩が踏み出せない。
だからつい思ってしまう。
こんな学校、嫌だ。こんな街、嫌だ。
そして今日も一日、暗い気持ちのままで終わっていく。

【彼女たちの非日常】

そんな帰り道でのこと。

坂上さんは、道端で蠢いている謎生き物を発見しました。
不気味です。軟体生物です。はっきり言って、絶対に素手では触りたくない感じの生き物です。
だけど何だか苦しそう…。だからちょっと助けてみた。

謎生物:
 「ふぅ!」

よく分からないが、懐かれました。悪い気はしません。
坂上さんも、すぐに警戒を解きました。
なんだか良く分からない。でもなんだか仲良くなれそう。

とりあえず「フーちゃん」と名付けて、連れ歩いてみることに。
フーちゃんには姿を変える特殊能力があるらしく、お店で見かけたブレスレットに変身してくれたりします。
意外と可愛い良い子じゃないか。坂上さんも大喜び。

…喜んでいると。

???:
 「むぎゃあ」
坂上さん:
 「っ!!」

不意に後ろから激突されました。
驚いて振り返ると、ピンク色の髪をした緩い娘さんが。
瞬間的に坂上さんの危機センサーが働きました。
この子は普通じゃない。上手く言えないけど、脳がウルトラハッピーだ。
だから慌てて謝ると、即座に逃げ出しました。

???:
 「待ってーーーー!!!!」

何故か追いかけてきました。
なんで!?私、ちゃんと謝ったのに!!
もはや涙目になりつつ、坂上さんは駆ける駆ける駆ける!

どんっ

???:
 「うわぁ」
坂上さん:
 「っ!!」

全力疾走したせいで、再び誰かにぶつかりました。
泣きながら顔を上げると、休日に一人で部屋でダンベルを上げ下げしてそうな娘さんが。
再度、坂上さんの危機センサーが働きました。
この子は普通じゃない。上手く言えないけど、脳が筋肉だ。
だから慌てて謝ると、即座に逃げ出しました。

???:
 「待ってーーーー!!!!」×2

何故かその子も追いかけてきました。
なんで!?もう嫌だこの街!!
気の毒すぎて、もう見てらんない…。

逃げに逃げますが、やがて包囲されてしまいました。
その過程で、ハッピー娘と筋肉娘が正面衝突する一面もありましたが、一般人な坂上さんには、それが意味するところなんて分からない。
とにかくただひたすら怯えるばかり。わ、私、何も悪いことしてないはず…。

???:
 「ごめんなさい!!」×2

…え?

どうやらこの二人、ぶつかってしまったことを謝りたかっただけのようです。
それだけのために、あんなに必死に追いかけてきたのか。
なんて頭のおかしい、良い人たちなんだろう。

釈然としなくはないものの、まぁ良かった。
ほんわかした気分になりながら、坂上さんは帰路につきました。
なんだかとっても不思議な一日だった…。

…坂上さんは知らない。

たまたま遭遇したこの子たちが、伝説の戦士・プリキュアであることを。
先日現れた謎の怪物は、「フュージョン」と呼ばれる生き物であること。
今日プリキュアさんたちが横浜を探索していたのは、フュージョンの残骸を始末するためだということも。

【私たちの非日常】

自分が何と遭遇したか知らぬまま、お家へと帰る坂上さん。
途中でお隣さんの家の飼い犬に吠えられたりして、またまたぐったり。
もう、ほんと嫌だこの街。

そんな坂上さんをフーちゃんは健気に守ろうとします。
なんて良い子なんでしょう。
でも駄目だよフーちゃん。体が小さいのに、あんな大きな犬と戦おうとしちゃ。

坂上さんの何気ない言葉に、フーちゃんも思う。
体が小さいから弱い。じゃあ大きくなろう…。
そのためには…。

翌朝。

フーちゃんは急激な成長を遂げていました。
びっくりする坂上さんですが、フーちゃんが育ったことは喜ばしい。
外に連れて行ったり、お家で遊んだりと、もう夢中です。私、友達できた…!

どうして、フーちゃんは大きくなったのか。
それは色んなものを「食べた」から。
本当は、散り散りになっていた自分の分身を集めて巨大になろうとしたのですが、それは失敗しました。

何故なら。

???:
 「プリキュア・ミュージックロンド!!」
フーちゃんの欠片:
 「ぎゃああああああああ」

プリキュアさんによる苛烈な残党狩りが行われていたからです。
横浜の街に散らばった分身たちは、血も涙もない娘さんたちにより粉砕されていく…。

【彼女たちの日常】

社会の裏で殺戮行為が行われてるなんて露ほどにも思わず。
坂上さんは、今日もフーちゃんと遊びに出ていました。
学校は嫌い。この街も嫌い。嫌なのに引っ越したお母さんも嫌い。でも、やっと友達ができた。

と、そんな時。

???:
 「あ。この間、会った子だよね?」

急に話しかけられました。見れば、先日のハッピー娘です。
どういうわけか、慣れ慣れしく話しかけてきました。
あ、何か友達になれそうな雰囲気…?

???:
 「また一人で勝手に行動して」
 「迷子になったら、おまわりさんに名前と住所を言うんだよ?」

後から更に4人の娘さんたちがやってきました。
先ほど話しかけてきたピンクな娘さんも、そちらの輪に加わって和気あいあい。
何だろう、この疎外感。

坂上さん:
 「いいな、あんなに友達がいるんだ」

それに比べ、私は…。

思わず胸に寂しさが満ちる。
その寂しさに、フーちゃんは超反応。
大好きな友達が、何やら悲しんでいる。何故だ。そうか、あいつらが、いるからか。

フーちゃん:
 「あゆみを悲しませる…。敵だ…!」

謎生物、急激に膨張。そして先ほどの5人組に襲いかかる…!

???:
 「っ!?」
 「……!!」
 「プリキュア・スマイル・チャージ!!」

一瞬怯んだ5人組ですが。
すぐに立て直すと、突然、謎の雄たけびを上げる。
坂上さん、唖然。一体、何が…

???:
 「五つの光が導く未来!輝け・スマイルプリキュア!!」

プ、プリキュア、だと…。
待って、えっと、何でここにプリキュアが。
いやていうか、どうしてプリキュアが、私の大事なフーちゃんと戦ってるの!?

事態を全く理解できない坂上さんの前で、死闘は激化していく。
なお戦闘の素人である坂上さん(当たり前だ)には分かるわけもないことですが、この時、スマイルさんは危機に陥っていました。
というのも格闘戦を嫌がるスマイルさん、必殺技を早打ちしては片端から吸収されていきます。
なんてことだ。新人さんのせいで、事態が悪化していく…。

???:
 「諦めないで!!」

新手がやってきました。
喜ぶかと思いきや、スマイルさんたちは顔面蒼白。
す、すみません先輩、いやこれは違うんです、決してミスとかではなく、あ、いえ、私たちまだ新人なもので、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいた…

オレンジさん:
 「挨拶は後にして」

ひぃ…。

【もう戻れない】

そのやり取りに、ようやく坂上さんも我に返りました。
ま、待って!私のお友達を苛めないで!!

プリキュアさん:
 「あなた、それが何か知ってるの?」

あ…う…。

聞けばフーちゃんの正体は、先日街を襲った怪物だそうで。
憧れのプリキュアさんたちは、身柄の引き渡しを要求してきます。
大丈夫、悪いようにはしないから。だからその子を、こっちに渡して…?

絶対、ヤられる。
坂上さんの危機センサーが最大MAXに鳴り響く。
フーちゃんを渡したら、絶対に酷い目にあわされる。特にあのオレンジの。あれは一線を越えた奴の目だ。

恐怖に耐えかね、坂上さんは逃亡。
幸いにして逃げ切りましたが、お家に帰ったところで思わず号泣。

坂上さん:
 「どうしよう…。私、プリキュアの敵になっちゃった」

どうしてこうなった。
絶望が胸を覆います。
おかしい。本当に、どうしてこんなことになったんだ。

タイミング悪く、そこにお母さんが小言を言いにやってくる。
今、それどころじゃないのに!お母さん嫌い!
その言葉に、フーちゃんは再び超反応。

フーちゃん:
 「あゆみを叱った。敵だ」
 「フーちゃん、あゆみの願いを叶える」
 「学校なんて嫌い。この街が嫌い」
 「だから全部、リセットする」

坂上さんが止める間もなく。
フーちゃんはお母さんを一飲みにし、更に横浜の街に飛び出していく。
たちまち集まりだす、街中に散らばったフュージョンの欠片たち。
目的は一つ。この街をリセットする。大好きなお友達の坂上さんのために。

【分岐点】

闇に覆われていく街を見て、坂上さんは呆然。
どうして、こうなった。
分からないけど、でも止めないと。

フーちゃんを追いかけて、絶望の街の中を駆けていく。
その過程で、三度、ハッピー娘と出会いました。

ハッピーさん:
 「あたしたちに言いたいことがあるんじゃないの?」

脅しか。
思わずそんなことも思いましたが、坂上さんはようやく勇気を振り絞りました。
フーちゃんを止めたい。あの子は、私の気持ちを勘違いしている。
だからお願いします。力を貸してください…!

「絶対に許さない」…そんな返事が来るかと思いきや、ハッピーさんたちは暖かく受け入れてくれました。
分かった、じゃあ、フーちゃんがいる所まで連れて行ってあげる。
こうしてスマイルさんと、途中で合流したスイートさん達と共に、坂上さんはフーちゃんのいる絶望の中心地を目指していく。

一緒に走っていく最中に、坂上さんはプリキュアさんたちのことをちょっと知ってみた。
あれ?この子たち、意外と普通の子だ?

坂上さん:
 「え、プリキュアなのに、怖いこととかあるんだ?」
???:
 「当たり前でしょ」

うん、そりゃそうだ。プリキュアさんも人の子だったんだな…。
なのにどうして戦えるのか。
プリキュアだから強いんじゃない。結局は、ハートの強さが物をいうんだ。

【伝説の戦士】

スマイルさんに護衛されつつ、坂上さんはフーちゃんの元を目指します。
でも中心に行けばいくほど、フュージョンの攻撃は激化していく。
並走するスイートさんが凄まじい戦闘力で撃破していきますが、何せ数が多すぎる。
でも大丈夫。だって私たちには、プリキュアさんがいるんだから。
苦しい時は、ライトを振ろう。彼女たちは、きっと来てくれる。

???:
 「えりかが道を間違えるから、間に合わないところだったよ」
 「え~?」
???:
 「道、間違えた…」
 「ピーチ、あんた…」

続々集まるプリキュアさんたち。

地上に持ち上げられた大型船の滑降を、素手で受け止める黒い人と白い人。
何やら物凄く楽しそうにバリアを展開して見せるお花娘と鳥娘。
そして空から降ってくる、神っぽい子たち。

私たちにはプリキュアがいる。プリキュアさんが来てくれたら、絶対に負けるはずがない。
でも、私たち自身は?
プリキュアさんの強さに感動し、憧れる私たち自身は、どうなのか。
あの方たちが好きで、尊敬もするのなら、どうしてプリキュアさんを見習わないのか。
「感動した」というくせに、自分たちもそのように行動しないのでは、醜い自己矛盾。

フーちゃんを目指す坂上さんですが、ふとした隙にハッピーさんがピンチに。
思わず、体が動いた。ハッピーさんを助けるために、我が身を省みずに、フュージョンの攻撃から庇ってみた。
生身の彼女に出来ることなんてない。たちまちフュージョンに飲み込まれてしまった。

坂上さん:
 「絶対に、フーちゃんの所に行くんだ…!」

闇に飲まれながらも、坂上さんは諦めない。
勇気を出して、一歩を踏み出そう。もう陰鬱に愚痴を言うだけの自分は卒業するんだ。
その思いが、何かの壁をぶち破った。

坂上さん:
 「…………っ」

きらりん

坂上さん:
 「思いよ届け!キュアエコー!」

誕生・29人目のプリキュア。

そう、私たちはプリキュアになれる。志しさえ同じならば。
嫌だと思い投げ出すか、勇気を出して一歩踏み出すか。
そこさえ正しく進めば、私たちだって…。

正真正銘、今まさに誕生したばかりのエコーさん、新人研修も何もないまま、いきなりフュージョン戦に突入。
でも彼女の目的は、フュージョンを倒すことではありません。大事な友達・フーちゃんと対話すること。
ミラクルライトが示す道を辿り、必死の思いでフーちゃんの元へ。

エコーさん:
 「私の願いは、もう叶ってたんだよ」
 「だって友達になってくれたじゃない…」

言葉を伝え終わると、エコーさんのプリキュア能力は消滅。
フーちゃんも坂上さんの気持ちを理解しました。
たちまち霧散していくフュージョンたち。

プリキュアさん:
 「これが本来のフュージョン」
 「こんなに綺麗だったんだ…」

容赦なく粉砕してきましたが、和解の道もあったんだな…。

これで終わりかと思ったところに、何やら残っていた悪しきフュージョンが襲ってきたりもしましたが、スマイルさんが軽く蹴散らしました。
その際に、フーちゃんも姿を消しました。
やっちまったかハッピーさん、とも思いましたが、大丈夫。フーちゃんは街中に散っていっただけだそうで。

【再び日常】

その翌日。

坂上さんは今日も学校へ。だけど昨日までとは違う。
勇気を出して、級友に話しかけてみました。
現実を嘆いていても始まらない。自分から一歩踏み出そう。
それさえ出来れば、私たちだってプリキュアになれる。


(左画像)
小説 プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち (つばさ文庫)

(右画像)
プリキュア シンドローム!〈プリキュア5〉の魂を生んだ25人【描き下ろしポストカード3枚付き】


現役女児(5歳)の頃に初代プリキュアを見てた人は、今では14歳。プリキュア適齢期です。
タイミング的にもばっちりの映画だったと思う。

エコーさんはキュアデコルを用いて変身なされました。
ということは、「スマイル」本編に出てくる可能性もなくはない。
個人的には映画限定キュアだと思いますけれど。

坂上さんと星空さんが対話しているシーンは、三次元と二次元の邂逅のようで面白いです。
意識してのことでしょうけれど、坂上さんは現実寄りのデザインがされてるので、ピンク髪の星空さんとの違いを凄く感じます。
なんかもう感情移入しまくり。

【今年の出演者】

そこかしこに懐かしの方々。
この日、横浜はとんでもないことになっていた。
あちこちにプリキュアはいるわ、関係者はいるわ…。

【今年のED】

スマイルさんのEDが採用されてました。
踊るスマイルさん。それと一緒に歴代プリキュアさんたちも。
夢原さんや美翔さんたちが、スマイルさんの振り付けで踊るのは、なかなかに美味しい。こういうのもアリですね。

【今年の黒白】

スイート&スマイルさんの9人がかりで、ぎりぎり受け止めた巨大船舶を、たった2人で完璧に受け止めやがった。
シンプルですが、あのふたりの間違った何かを見事に表していたと思います。
あ、一応、九条さんも参加はしてましたけど、計算に入れなくても問題ないですよね、うん。

【今年の鳥】

美翔さん大活躍でした。
何ですか、あの嬉しそうなバリアは。
フレッシュ以前のシリーズには「楽しそうに戦ったりはしない」という制約があったそうですが、それを取っ払ったかのようなはしゃぎぶり。
小躍りしながらバリア展開する鳥を見る日が来るとは…。

あと彼女の正体が正式に決着しました。

OPでキャラ紹介が流れるのですが、美翔さんについたテロップは「egret」。
「イーグレット」が「egret(白鷺)」なのか「eaglet(ワシの子)」なのか。
媒体によってブレたりしてましたけど、本編でちゃんと「egret」と表記。
これで安心して断言できます。美翔さんはサギキュア。

【今年の夢】

先日の映画宣伝OPで度肝を抜いたGoGoチームの戦闘シーン、あれはOPの一幕でした。
あのレベルのカットが、OPですよ。凄まじい。

夢原さんたちが空から降ってくる一幕は、元ネタは「GoGo」のOP。
ミルミルさんも一緒に降ってきてるのが熱い。
他にも細かいところでネタを仕込んでいそう。

【今年の桃】

道に迷う。

以上、桃園さんの見せ場でした。良い子だ。

タルトさんが「わいらのプリキュア」と誇らしげに紹介してたのが良かった。
やっぱりそういう拘りと誇りは大事だ。

【今年の花】

坂上さんを護衛するのは、テーマ的には花咲さんたちが行った方が、自然ではあったと思う。
通りすがりのプリキュアです。事情はよく分かりません。でもお手伝いなら出来ます。
でも坂上さんが最初に出会ったのがハートキャッチチームだったら、フーちゃんは即時抹殺されてた気がする。良かった、スイートさんやスマイルさんで。

今回は本当に通りすがり。ふらっと現れて、事情はよく分からないまま、坂上さんを送り出してくれます。
それはいいのですが、なんか不用心に坂上さんの目の前で変身とかしてたけど、大丈夫なのかしら。
多分、「どうせこの子もプリキュアだろう」と油断してたんじゃなかろうか。感覚が麻痺しておられる。

【今年の音】

大変に先輩先輩しておられました。
あえてハッピーさんに敵を仕留めさせたりと、狩りの仕方も教えてくれます。
スマイルさんを甘やかし過ぎな気がしないでもないですが…。
昨年の新人研修は地獄だったそうですが(誰とは言いませんが月光教官のせいで)、おかげで北条さんはあんなに逞しくなれた。
それに比べ、今年は南野教官によるエクササイズとか、北条教官の気合連呼とか、そんなんばっかですよ…。

【今年の笑】

「DX1」は日常の幸せを、「DX2」はチェンジ、「DX3」は共有体験をキーに立ちあがってた。
今回の「NS」では、打てる手を何も持ってない民間人・坂上さんが、無茶を承知で立ち向かい、結果プリキュアに覚醒。
深読みしすぎのこじつけ感はありますが、スマイルさんは「現実は厳しいと分かった上で立ち向かう」話だと思ってるので納得の展開。

スマイルさんもフュージョンの残党狩りを行っていたので、てっきり「既に合流済み」かと思ったのですが、そうではなかったようで。
恐らくはキャンディから断片的な情報しか与えられてなかったのでしょう。
「他にもプリキュアがいる」という重要情報すら伏せられたまま、フュージョン討伐に駆り出されるなんて…。
下手しなくても全滅するところだった。
キャンディの「情報をちゃんと伝えない」が、こんなところまで使われるとは。

あと星空さんの顔面は、映画でも打撃されてました。安心した。

【今年のDX】

冒頭は「DX1」のフュージョン戦から。
但し、フュージョンの形態は私たちの知っている「DX1」のそれとは違うし、戦っているプリキュアも14人ではなく23人。
辻褄が合いません。まぁ突き詰めて考えるのは無粋という気もしますが。

パラレル世界ではないとすれば、対フュージョン戦が2回あったとか。
幻の「DX4」があったんだ、きっと。

そういえば、劇中のニュースでは「十数人の少女により」と説明されていました。
「二十数人」ではなく「十数人」。
矛盾については殊更に解消はしないけど、分かった上で微妙に曖昧にしておこうということなのかな。

【感想】

今回の映画、おそらく「贔屓のプリキュアが活躍していない」という不満を持つ人もいたんじゃないかと思う。
かくいう私も、推しプリキュアは夢原さ……じゃなかった、美翔さんなので、出番は少なかった。
でも大満足です。

もうここまで来ると、プリキュアさんが格好いいアクションして敵を撃破してくれるのは分かり切ってるんですよ。
彼女たちは絶対に諦めない。美翔さん…は微妙だけど、美墨先輩や夢原さんが今さら心折られて敗北するとも思えない。
だから直接的に描写されなくても、カメラの回ってないところでどんな激闘が起きてたかを、極めて自然に想像できます。
むしろ、あからさまに出てこないのが、名誉にすら思える。「伝説の戦士」扱いがこそばゆいです。

プリキュア視点ではなく、一般人視点の話はとても見たかった。
あの偉大なるプリキュアさんたちが、劇中の民間人に「伝説の戦士」として崇められてることに、何とも言えない満足感。
OP歌詞の「永遠の友達・プリキュア」が涙腺に来ます。もうとんでもない所に神格化されてる。

それと同時に、プリキュアさんたち自身はいたって普通の娘さんだったりする。
まぁ十分に異常な娘さんたちですが、素の彼女たちは神格化されてる姿とはかなり違う。
その辺の描写も、とても良かった。

[指摘を貰ったので追記]
 MH・SS・GoGo組は台詞なし。素晴らしい。
 以前の「DX2」のときに、水無月先輩が実質台詞なしで不満が挙がったそうですけど、監督は「必然性もないのに、無理に全員喋らせる方が失礼」と言われていました。
 同意します。とってつけたように、皆で仲良く喋る方がおかしい。
 そういう形ばかりの「オールスターズ」よりも、ずっと嬉しい役回りだった。

 なんといっても「伝説の戦士」扱いですよ。あの、私たちのプリキュアさんが。
 そしてわざわざ描写されなくても、あのお澄まししてる鳥娘が、実は猫背だという知識を私らは持ってる。
 カメラに映ってないだけで、どうせ裏ではバリア割られたり、踵落としに失敗してわたわたしてるんですよ。
 下手に一言二言台詞があるよりも、ずっと素敵な立ち位置です。

 見えないところにいるからこそ、平行した展開が印象付けられる。
 上手いファンサービスだったと思う。
 残念に思う気持ちも分からなくはないけれど、初代プリキュアから代替わりしたおかげで、今でも初代の出番があるように、歓迎して良い変化なんじゃないかな。

見上げて憧れるばかりだった存在は、実はとても身近だった。
というか、距離を感じるのは、自分が弱いからだ。
勇気を出して一歩踏み出せるかどうかが、その差を分けてる。

「NewStage」の名前の通り、今までにない視点の素晴らしい映画でした。

二段変身なし、全員で大砲発射して終わるわけでもなし。最大の激戦はOPという変化球。
でも要所要所で「DX」のエッセンスが使われてる。(出会いのシーンとか)
残すところは残した上で、新しい領域を切り開いたと思う。

来年度がどうなるかは分かりませんが、是非また続きが見たいです。

感想2周目

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