つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

疫病神のブルース。

2021年01月16日 21時30分07秒 | 賭けたり競ったり
     
現在(2021/01/16)、北陸の大雪はひとまず治まった。
先週からしばらく、雪の下で忍従を強いられていた間は、各方面に影響を及ぼしている。
例えば、僕がたしなむ「競艇」も、その一つだ。



福井県・三国競艇は競争水面が雪と氷に覆われ、
1月10日からの6日間シリーズの序盤が中止。
(※画像は、5日前の様子)
4日間に短縮され、本日が最終日となった。
「冬の日本海 波の花賞」と銘打たれた今節は、いわゆる「一般戦」。
格付けが一番低く、開催数の最も多いレースである。
そこに、何故か「毒島 誠」がエントリー。



彼の地元・群馬でもないのに、
トップ選手の21年最初のレースが三国の一般戦になるとは--- 。
夫人が福井支部所属レーサー(引退)だったことと関係が?
詳細は不明だが、せっかくの機会。
幸い優勝戦まで舳先を進めている。
僕は、今年の初優勝を見届けたいと願いつつ現地へ足を運んだ。







水面際は雪が残り、朝からは氷雨が降る冬らしい天気。
それでも熱心なファンが観戦に訪れていた。
僕もその一人となり、投票にいそしむ。
--- が!
すこぶる調子が悪い!
1Rから5Rまで、連続して的中なし。
確かに、3連単万舟(100円が1万円以上になる配当)が何本も飛び出す、
荒れ模様ではあったものの、まったく当たらない。
狙いは的外れではない。
あと一歩のところで予想をすり抜けてしまうのだ。
ハズレ方がよくないと感じた僕は、ギャンブルの誘惑を押し殺し、
以降数レースを見送った。
このまま張り続けていたら、マイナスを早く取り戻そうと賭け方が雑になる。
元々、目当ては優勝戦だ。



腹ごしらえに選んだのは、
2号館階段横で、ひっそりと暖簾を掲げる「レストラン ドリーム」。
さみしい懐と相談して、ワンコインの「カレーライス」を注文する。



コレが、意外に(失礼!)イケた。
特徴には欠けるが、中辛でコクがある。
ボリュームも充分で満足。
ごちそうさまでした。
旨い飯にありつき、パワーチャージ完了。
ここから流れも変わるかもしれないな等と考え、
自席に戻り予想紙に視線を落とした。
--- が!
「いいコト」は、コレだけだった。
終盤10Rから再開した投票も、連続して豪快に空振り。
ついに最終12Rを残すのみとなった。



正直、止めようかと思った。
勝利の女神に見放された僕が「毒島」を応援していては、
悪い運気を与える疫病神になってしまうかもしれないと思った。
戦前の彼のインタビューコメントも湿っぽい。
モーターの状態を聞かれ---「しょぼいっすね」と即答。
更に「色々やってみましたが、どうにも改善しない」と続く。
--- しかし、このレースの為に車を走らせてきたのだから、
投票せずに帰る勇気は、どうしても出せなかった。
そして、時は来た。

1号艇:大野芳顕(福岡)
2号艇:永田啓二(福岡)
3号艇:下出卓也(福井)
4号艇:毒島 誠(群馬)
5号艇:藤本佳史(山口)
6号艇:福嶋智之(岡山)

実績、地力、展示タイム(本番前のお披露目走行)は「ブス」が一番。
僕は、4アタマと、13→4→流しの舟券を握りしめ発走のファンファーレを聞いた。



着順は、3→1→4。
地元・福井支部の「下出」が優勝を飾り、僕の舟券は全敗が決まった。



ウイニングランに素直に拍手を贈りつつ、僕は後ろ暗い気持ちになった。
2021年「毒島」は大丈夫だろうか?
いかに相棒(モーター)が悪かったとしても、ここで足踏みするようでは、
悲願の日本一、グランプリ制覇は遠い。
やはり、疫病神は退散するべきだったのではないだろうか。

<追記>
冒頭の氷が浮かぶ競争水面は「三国競艇」のツイッターから拝借した。
本日、微力ながら売り上げに貢献したことに免じて、
どうか見逃して欲しい。
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花も嵐も踏み越えて。 ~ キューティーハニー。

2021年01月11日 11時20分00秒 | 手すさびにて候。
     
同カテゴリー前回は、ディズニープリンセスとセーラー戦士を絡めて投稿した
--- 実はセーラームーンの知識は薄く、手探り状態で描いた(書いた)もの。
今回は、昭和生まれのオッサン(僕)にも馴染みの深い、
変身バトルヒロインの元祖を取り上げてみたい。

不定期イラスト連載 第百六十三弾は「キューティーハニー」。



90年代を席巻した美少女戦士たちへ至る系譜をたぐると行き付くプロトタイプが、
70年代初頭に生み出された「キューティーハニー」かもしれない。
漫画家「永井豪(ながい・ごう)」氏の代表作の1つだ。

主人公は、女子高生「如月(きさらぎ)ハニー」。
普段は金髪碧眼の美少女だが、事件が起こるとチョーカーのハートをポチッとな。
紅毛赤瞳、愛の戦士「キューティーハニー」に変身!
銀の長剣・シルバーフルーレ、ハニーブーメラン、ハニービームなどを駆使して
犯罪組織「パンサークロー」と戦う。

作品のハイライトの一つは、変身シーン。
「ハニーフラッシュ!」のコールと共にミニワンピがビリビリに破れ、
一瞬「ハニー」は、あられもない姿に。
直後、四散した服が再び集まってきて、身体に貼り付き、
露出度の高いピチピチレオタードの戦闘スタイルになる。
決め台詞は『愛の戦士 キューティーハニーさ!』。

彼女は、体内に「空中元素固定装置」を内蔵した「半生体アンドロイド」。
セクシー極まりないメイクオーバーは、
装置によって服を一度分子レベルにまで分解して、再固定することで実現する。

「ハニー」の“変身遺伝子”は、マイナーチェンジを繰り返しながら、
同系統作品に受け継がれてゆくのだが、
“先祖返り”ともいうべき例が「セーラームーン」ではないだろうか。

「ムーンプリズムパワー、メイクアップ!」の掛け声とともに、
ボディラインが浮き立つシルエットから、
セーラー服とハイレグレオタードを組み合わせた衣装に転換。
『愛と正義のセーラー服美少女戦士セーラームーン! 月に代わって、お仕置きよ!』
で、決めポーズ。

--- かように「ハニー」と「ムーン」の変身は酷似しているものの、
大きく異なる点もある。
変身バトルヒロイン草創期の「ハニー」には「理屈」が必要だった。
なぜ、どうやって変身できるのかを説明し、受け手を納得させなければならなかった。
対して、年代を経た「ムーン」は、最早無用。
母体の少女マンガでは、魔法少女たちの先例もあり、
とにかく「変身できる前提」で創作された。
視聴者(読者)も、違和感なく受け入れる素地が出来上がっていたのだ。

--- さて、振り返ってみると「キューティーハニー」の登場以前、
男向けジャンルに、真の意味の「バトルヒロイン」は殆どいなかった。
戦隊ヒーローやスーパーロボットものに「戦う女性」は存在していたが、
彼女たちに与えられた役回りは概ねアシスト止まり。
フィナーレを飾るのは、常に男だ。
しかし「キューティーハニー」は、
妖艶な魅力を振りまきながら、自らの力で悪を倒してのけた。

花も嵐も踏み越えて 行くがオンナの生きる途(みち)--- を体現した、
最初のキャラクターなのである。
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我が物と 思えば軽し 笠の雪。

2021年01月10日 14時27分48秒 | 自然
     
タイトルの俳句は、江戸時代の俳人「宝井其角(たからい・きかく)」の作。
「松尾芭蕉」の門下で俳諧を学び、弟子の中でも特に優れた10人を指す、
「蕉門十哲(しょうもんじってつ)」の1人だ。

句の意は、
「自分の頭に載せた笠に降り積もって重くなった雪も、
 自分の物だと思えば軽く感じられる。
 苦しいことも、自分のためだと思えば、意外と苦にならない。」

それを捩り(もじり)詠んでみる。
御終いを 焦れて(こがれて)耐えし 外の雪



雪との戦いは続いている。
きのう投稿した時点では30センチ程度の積雪だったが、
一晩で少なくとも倍に達した。
幹線脇の歩道は雪の下に消え、人は車道を歩かねばならない。



住宅街の道は未除雪が多く、自家用車の通行は困難を極める。
走り出せたとしても、スリップしたり、深い轍(わだち)にハマったりして、
立往生の危険が付きまとう。



上掲画像はきのう撮影した「ミニボートピア津幡」の様子。
今日は、投票にいくのをあきらめた。
残念だが致し方ない。
危険だ。

日本列島付近は、あす11日(月)朝にかけて冬型の気圧配置が続く。
北日本~西日本の日本海側を中心に雪が続く。
特に北陸は顕著。
断続的に強い雪が降り、短時間で相当の降雪の恐れがある。

雪が猛威を振るっているうちは、絶対に勝てない。
重機や道具を使って動かすのが関の山。
度重なる除雪作業で、腕や腰が痛む。
粘り強く立ち向かい、凌いで耐えて、暖かくなるのを待つしかない。
強大な自然の力の前では、人は無力だ。
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波状攻撃、継続中。

2021年01月09日 10時34分45秒 | 自然
     
ニュース等で既報のとおり、北陸は大雪に見舞われている。
わが津幡町も、一昨日夜半から降り始めた雪が止まない。
局地的な差異はあるだろうが、市街地は積雪推定30センチ程度か。
だが、石川県はまだマシな方だ。



東北・秋田は災害レベル。
雪に縁の薄い九州・長崎は、さぞ苦労多いと察する。
隣県に目を向けると、境を接する富山が深刻な状況だ。
35年ぶりに積雪が1メートルに達した富山市は、
車の立ち往生や電車の運転見合わせなど、交通機関の乱れが発生した。
今後、数日は北陸を中心に雪が強まり、
24時間降雪量は多いところで100cmも在り得るという。



北陸に大雪をもたらしたのは「日本海寒帯気団 収束帯」。
大陸から南下してくる寒気が、北朝鮮の「白頭山」あたりで一旦2方向に分断され、
再びぶつかり合う(収束する)ことで雪雲が発達。
日本海から湿気をたっぷり吸い上げつつ、帯状になって次々と侵入してきて、
大量の雪の爆弾を降らせる。

この波状攻撃現出の要因の一つが、太平洋の海面水温が低くなる「ラニーニャ現象」だ。

乱暴に言えば、太平洋赤道域の海水温が西で高く、東で低くなる事。
温かい海水が立ち昇る「大規模な上昇気流」が、
大陸から日本付近を流れる「偏西風」に影響を与え、
冷たくて乾燥した「シベリア高気圧」を強くする。
すると、日本列島上空に寒気が流れ込む展開だ。

気象は、地球規模で連動している。



そして、地球規模で連動しているのは、気象だけではない。

断末魔の米大統領をめぐる混乱の波は、やがて日本に打ち寄せる。
冬を迎えた北半球で猛威を振るう新型コロナの波状攻撃は、日本を飲み込もうとしている。
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津幡短信vol.84 ~ 令和参年参日目。

2021年01月03日 16時41分13秒 | 津幡短信。
     
津幡町で見聞した、よしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回の話題も1本のみ。

【令和参年壱月参日の津幡町。】

北陸の年越し寒波は、ひと心地。
1月3日午後現在、晴れ間も覗くようになった。
とは言え、路面は雪が残り散歩は叶わない。
今朝、用事ついでにご近所を車で散策してみた。



津幡駅ホーム越しに見える山。
木々はすっかり雪化粧していた。
眺めている分には美しいが、人があの場に身を置けば10分といられないだろう。
しかし、鳥、ウサギやキツネ、タヌキなど、
多くの動物たちが動き回っているはず。
野性は逞しいのである。



街路樹の枝には氷がびっしり。
樹氷とまではいかないが、さぞ冷たいだろう。
しかし、もちろん木は生きている。
植物は、凍っても生きられる仕組みを備えている。
体内に氷ができても「細胞の中に氷を作らない」のだ。
細胞外に氷ができると、細胞内の水が氷の結晶へひきつけられていく。
細胞内は脱水状態となるので凍りにくくなるという訳だ。
自然の驚異には、目を見張るのである。



僕が暮らす街の鎮守「住吉神社」。
田舎の小さな神社に「密」は無縁、安心して初詣が出来た。
しかし、多少の影響はある。



例年参拝者が密集する神社では、参拝日の分散を呼びかけたり、
お神酒の振る舞い中止、鈴緒の取り外し、手水舎閉鎖などの対策を行っていると聞く。
何かと大変なのである。



幸多きを願い、境内のご神木におみくじが結ばれていた。

<津幡短信 vol.84>
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