King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

メタリン酸ナトリウムにみる解膠とは

2020年05月14日 00時06分08秒 | 珈琲

私が三月に食品表示法が改訂されその説明会に呼ばれて参加した際

県の役人だか食品の成分について解説した人が食品添加物についてふれ

これは悪いものだから書くのでなくてこういうものを使っていると食品添加物と

して認可されているものを使用しているということで安全性の表示でもあると

言っていました。

 

何とも矛盾した話だったのを覚えています。今ではアレルギーの人が増えアレルギー

となる物質を含むものは表示しないといけないのですが、これも法律がいい加減で

アレルギー物質を使ったものを調味料として製品に添加してもその製品名を書けば

よくたとえば砂糖の代わりにトウモロコシ由来の甘味料を使ったあんこを使った場合、ただ餡として

製品名だけでよく小豆アレルギーや代替糖アレルギーなど抗原をもっているかなど

定められていません。

 

そんな不確かな法律も実は今回の改正も食品衛生法、JAS法及び健康増進法の食

品の表示に関する規定を統合して消費者の自主的かつ合理的な選択の機会を確保するために

なされたといいます。

 

我々世代は毎日駄菓子屋に通い当時タールの着色料や人工甘味料だとか添加物まみれの

ものをとっていました。やがて世の中が変わり消費者の権利とか安全とか環境問題とか

に関心が行くようになり様々な法律ができた結果食品の裏には添加物の表示があり、

今回の改正で加工品は成分表示まで必要になっています。

 

そんな法律の変遷や商品の変遷を見てきているので、漫画美味しんぼの影響もあり、

日本の食材の問題点とか添加物には気を使うようになりました。美味しんぼでも

批判が高いものに日本のハムやベーコンなどの加工肉は色をよくさせるために発色剤や

漂白剤、着色料に香料まで入っているとして危険な食品としてたびたび指摘されて

いました。毎日食べる肉に発色剤や保存料が使われているのは日本くらいだといいます。

 

以来無添加の食品をいつも選ぶようにしていますが、前にも書きましたがこの亜硝酸

とかリン酸塩を含まないハムやベーコンを探すのは大変苦労します。でもそれがあることや

海外の輸入された生ハムなどには肉と塩しか原材料に書かれていないのに日本のものは

多くの食品添加物が列挙されています。

 

よく週刊誌や日本の食べてはいけない食品という本などで添加物を含んだ食品をとりあげて

いるものが本屋にもならんでいます。ネットではそれらをさして食べてはいけない食品は

本当に食べてはいけないのかというトレンドブログ的なものがあふれています。

 

リン酸塩は発がん性物質をつくるとしてよく登場します。そしてそれの弁護側では危険な量とは

ハムを一日80枚食べなければ危険な量にならないとかリン酸塩は自然界に普通に存在する物質で

野菜にも含まれると出てきます。

 

実際このように一日に一遍にどれだけ取らなければ中毒にならないとか危険ではないというのは

実は危険なんだよと言っているのと同じで信用できません。さらに日本人の半分が最後はがんで

なくなることを思うとなるべくそのリスクを減らしたいと思っても不思議ではありません。

 

それにそれ等を入れなくてはいけない理由が大量生産で安くて日持ちのする食品をつくるという

大企業のために存在していることや昔のように地産地消でスローライフ的であればわざわざ

化学物質などを食品に添加しなくていいはずです。というわけで我が家は添加物のないものを

好むわけですが、昨日食べたプリンをみたらメタリン酸ナトリウムというものが入っていると

いう表示を見つけました。

 

これは今まであまり見たことがないものだったので調べるとなんと化粧品や歯磨き粉に使われると

出てきます。それがなぜプリンなのでしょうか。その性質として使い道に分子の解膠(かいこう)というのがでて

くるのです。なにも昨日のブログに合わせて韻を踏んだわけでもなく解らない文字が頭に残り

色々調べると要は安定剤であり、ラーメンのかんすいもこれだといいます。ラーメンにかんすいは

必須で入れなければうどんになってしまうとまで言われています。もともと中華麺は卵やアヒルの卵が

使われていたのがかんすいにとってかわられたといいます。だから日本のラーメン屋で無化調自家製麺を

打ち出している店はかんすいは使っていません。

 

コーヒーも日本人がアジアの各国で有機栽培を取り入れて農業指導をしており、最近のスペシャルティの

農園も日本人由来の有機栽培を学んで安くたたかれるレギュラー豆の農家から脱却した話がよく流れています。

 

有機無農薬についてはいろいろ言いたいことや日本人のプロジェクトにもすんなりそうですかと頷けない

ものもありで簡単ではないのですが、実体験として農薬の不安は感じることがあります。まず、スーパーに

並ぶ野菜ですが、気味の悪いほどまっすぐでそろった野菜や虫の穴など見たこともない葉物野菜が並びますが

そんなことは自然にはあり得ないことで大量の薬剤がまかれているに違いありません。

 

一方無農薬野菜の店に行くと値段が三倍くらい高くて不揃いでまずい野菜が並んでいます。すべてが

そうだとはいいませんが、おおむね本当の無農薬で自然のうまみをそのまま収穫したような新鮮で

おいしい野菜もありますが、無農薬野菜の専門店とかお取り寄せでおいしいと感じることはまれです。

これは勘違いしてあえて虫食いだらけの葉物野菜など本気で売り物として出しているなら何か勘違い

しているものと思われます。

 

無添加のハムやベーコンも少し前までは本当にまずいものばかりでした。添加物が使われているもの

の方が安くて味も良かったのです。しかし、健康志向が高まり世の中も進歩したのか最近はその味も

まともになりつつあります。つまりは健康オタクは味が解らないと思っていたのか高くてまずいもの

ばかりだった無添加無農薬の世界も実は味もいいものに変わりつつあります。

 

コーヒーなどはもともと肥料や化学薬品など買えないような貧しい農家が作っている無農薬のものが

当たり前だったのが大規模農園は施肥から水やり、農薬散布、収穫まですべて機械による機械化の農園まであります。

エチオピアの未だ原種に近い木を育てている小規模の農家から集められた豆が実に味が良かったり昔ながらの

コロンビアの味が忘れられなかったりと同じ農産物なので無農薬問題は味と環境と健康問題と簡単に結論

づけられるものではありません。

 

ちなみに先の食品表示法は内閣府の省令で管轄としてはコロナ対策のところと同じです。

 

コメント
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