イスラーム勉強会ブログ

主に勉強会で扱った内容をアップしています。

続)ムスリムの子ども教育-27-番外編

2020年09月12日 | 預言者の教育方法

慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

 

続)ムスリムの子ども教育-27-番外編~Q&A

 

ハビーブ・アリー・ジェフリー師(アッラーのご加護あれ)TV番組「私たちの人生20」(35:21~最後)@エジプト

https://www.youtube.com/watch?v=XLDazBp8QbA

 

前回の復習:子どもを持つことの「目的」を明確にすること、このことによって、今後お話する多くの子育てに関する事柄が変わって来ます。すでにお子さんが大きくなっている方も、今からでも、子育ての正しいニーヤ(意思)、「アッラーのご満足を求めて、子どもを育てます。」というニーヤ(意思)をしておきましょう。

 

✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨  ✨

 

視聴者ライラさんからの電話相談:「同じ家にいながら、父が、私とまったく口をきかないというのはどうなんでしょうか。ただ、私が何かする度に、「そんなことをしているから、お前は地獄に行く。お前は地獄に入れるに決まっている。」と言われます。もう父にはうんざりです。私には何をする自由もありません。」

 

回答:どうか、問題をお父様とあなた双方の関係ではなく、あなたとアッラーとの関係として捉えてください。もちろん、地獄のことを口に出し子どもを脅すことは、小さい子にも、思春期の子に対しても、間違っています。私はそれには、全く満足することはありません。しかし、まず伝えたいことは、お父様があなたのことを愛していて、守りたいと思っていらっしゃるということです。なぜ、お父様はあなたに、してほしくないことと、してほしいことがあるのでしょうか。考えなければならないことは、あなたにとって本当に善いことと、あなたがしたいことは、完全にイコールではない、という点です。よくあることに、私たちがこれをしたい、こうしたい、と思うことが、まったく自分のためにならないケースです。まず自分がしたいと欲したことをすべて行うことが「自由」ではない、ということを理解する必要があります。それは、本来の「自由」ではありません。実は、それは、他のどんな状態よりも全く自由がない最悪の奴隷状態なのです。つまり、「自分の欲の奴隷」になっている状態だからです。

 

友達がしている事を見て、自分もしたいという欲を感じ、その時に、それをすることを邪魔するものは、自分の自由を制限するものだ、、、そうではありません。それは「自由」ではないからです。それは、ただ、自分の欲の奴隷の状態です。

 

そして、あなたのことを心配してくれるお父様がいらっしゃることを、アッラーに感謝しましょう。別の少女が書いて来た手紙には、「私の父も、自分にこれをしてはいけない、と言ってくれるくらい、もっと長生きしてくれればよかったのに。私には、自分を守ってくれる人がいないと感じます。」とありました。今のあなたには、この言葉が理解できないかもしれません。お父様の言動をただうっとうしいと感じているでしょう。しかし、あなたの内面は、必ず自分を守ってくれる人がいる、ということに安心感を抱いているはずです。誰でも、自分を守る人がいないと感じることほど心細いことはありません。自分に価値がなく、この人生に価値がないと感じるでしょう。どうかこれらすべてのことをよく考えてみてください。もちろん、地獄のことを持ち出してきたリ、粗野な言動は許されるものではありません。しかし、自分の中で、行動する前に、立ち止まって考えてみる癖をつけることは大切です。この行動は、アッラーのお怒りをかうものがほんの少しでも含まれていないだろうか、アッラーがご満足するものかどうか、自分の周りの人間関係に、アッラーがお嫌いな性質を少しでも持っている人が含まれていないだろうか、と。お父様が取った行動はふさわしい物ではなく、間違ったものだったかもしれません。しかし、お父様の行動が間違っていることが、自分にとって本当に善い物と悪い物の区別を忘れさせることがあってはなりません。

 

そして、お父様へ。どうか私の言うことを信じてください。女の子の教育にとって、愛情よりも優れた方法は存在しません。もしあなたが娘さんに愛情を与えなければ、それは、彼女にあなた以外の異性を探すことを奨励したことになります。もしあなたが娘さんに愛情を与えれば、彼女はあなたの愛情を裏切る行為をしないよう気を付けるでしょう。

 

 

視聴者からの電話相談:「父は小さい時から私にとても甘く、何でも買ってくれるし、何も強制されたことがなく、私は自分が一番幸せな子どもだと思っていました。しかし、両親の間に問題が起こり、離婚しました。そういった中で、ストレスを感じ、親にえこひいきされている下の妹を叩くことが多くなり、妹の性格形成に大きな影響を与えてしまったと感じます。私は性格的に弱く、人にあたってしまうことがあります。現在は、妹が13歳になり、自分が彼女に与えた害や悪影響を取り除きたいと思いますが、どうしたらいいでしょうか。

PS:私は両親が大好きです。両親が妹をひいきしていても、関係なく、私は両親のことが大好きです。」

 

回答:まず、あなたが性格的に弱い、ということはありません。もしそれが本当だったら、こんな番組にこうして自分の問題を書いて来たりできないでしょう。また、ご両親のえこひいきに関しても許し、両親が大好きだと言える、こんな人は珍しいです。あなたは、決して弱くなんかありません。まずは、そのことに対して、アッラーに感謝しましょう。

 

二つ目は、現在、13歳の妹さんはあなたを必要としています。できる限り妹さんに愛情を注いであげましょう。あなたがご両親に愛情をかけてもらえずさみしい、と感じた時には、いつも両親の代わりに、自分が妹さんに愛情をかけてあげましょう。ご両親にあなたがしてほしかったことを、妹さんにすべてしてあげましょう。もしこうしたことをすれば、必ず、あなたの心が、愛情で満たされます。なぜならば、アッラーは、愛情には愛情で返してくださるからです。もしアッラーのご満足だけを求めて、妹さんに愛情をかけることができたら、アッラーは、必ずあなたに大きな愛情というすばらしい返礼を返してくださいます。そしてアッラーの愛情が心に入った人は、他のどんな愛情も必要がなくなります。

 

 

視聴者からの電話相談:「私には18歳の息子がいますが、夫は子どもの教育にまったく関心がなく、私たちは息子をうまく育てられなかったと感じています。現在、私たちは嘘ばかりつく息子に手を焼いています。どうかアドバイスをください。もし手遅れでないのなら。」

 

回答:手遅れということはありません。次の3つのことを行ってみてください。

  • タウバ(悔悟) :起ってしまったことに対して、反省し、アッラーに悔悟し、息子さんに対して施してしまった間違った教育に関し、イスティグファール(アッラーに赦しを求めること)をする。
  • とにかくたくさんのドゥアーをする。とにかくドゥアーする。
  • ある敬虔な方の言葉:「子どもの教育に関して、ドゥアー以外何も効果がないような時代が来ます。」

また、両親が子どものためにするドゥアーは、ムハンマド様(彼にアッラーの祝福と平安あれ)がウンマ(イスラーム共同体)のためにするドゥアーと同じ、とも言われており、子どもがまっすぐな道に行くことができるよう、両親でドゥアーすることは最重要課題。

  • 何年もかかって間違えて来た道を、1日で直せると思わないこと。長い目で見て、将来的に、すばらしいムスリムになっていることが大切。息子さんにしてほしいことを自分たちもすること。例えば、息子さんに嘘をつくな、と言うのだったら、ご両親が絶対に嘘をつかないように気を付ける。急がず、少しづつ前進することが大切。

 

アッラーが私たちの子ども達をまっすぐな道にお導き下さいますように✨ ✨ ✨

 

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿