被災地支援プロジェクトチームEn

東北の中長期的な復興を目的としたボランティア任意団体です。活動のご報告をしていきます。

【防災】 修学旅行当日に備えた災害研修①

2015-04-22 21:48:52 | 日記
平成27年4月12日(日)13時〜17時に、修学旅行企画の第2回研修(災害研修)を行いました。

この研修の目的は、修学旅行が大前提として安全であること、私達の活動の原点が3月11日の東日本大震災だったということをもう一度考え、教訓にすることし、災害救援ボランティア推進委員会の天寺事務局長代行、国立病院機構災害医療センターDMAT事務局運営室の河嶌室長補佐、日本体育大学保健医療学部鈴木助教授からお話をしていただきました。

研修内容は、大きく分けて「タイムライン」とは何か知ること、災害時の時間軸について知ること、災害時に活躍する機関の役割を知ることの3つです。

「タイムライン」とは、事前行動計画のことを指し、ある程度被害の発生が見通せるリスクに対し、実施すべき対策を時系列で計画して文書化しておくことで、台風などに用いられています。
通常、地震災害は予測不可能であることからタイムラインは用いられませんが事前行動計画と従来の防災訓練を組み合わせることで災害をよりリアルに意識し、実際に災害が発生した時にもより迅速な判断と行動ができるようにするためにEnの研修でこのタイムラインを取り入れました。

災害救援ボランティア推進委員会の天寺事務局長代行から災害時の時間軸を知ることの大切さをレクチャーして頂きました。こちらは、目黒巻という方法によって災害時のタイムラインを考え計画しました。災害時の様々なリスクや可能性を考える上で、3.11の時はどんなものが必要だったのか、どんな状況に陥ったのかを改めて考え直し、それを防いだり回避したりするために何ができるかを話し合いました。グループのメンバーには、実際に東北で被災した人もいて、様々な場所で違った状況を経験してきていたので、一人では思いつかないリスクについて知ることができました。

このことで、今までは考えが及ばなかった事前に準備しなくてはいけないものを具体的には挙げることができました。

また、国立病院機構災害医療センターDMAT事務局運営室の河嶌室長補佐、日本体育大学保健医療学部鈴木助教授からは、医療活動の一つとして、トリアージという方法についても学びました。

実際のトリアージという方法を教えていただいたことで私たちが学んだのは、災害時も、「自分ができることをする」ということです。医療専門家ではない私たちが直接人の命を救うのは難しいことだけれども、安全の確保の方法や迅速な対処法を知っているだけで、医療関係者のお手伝いが出来たり、自分が怪我をしないことで他の患者に時間を使うことができ、結果救われる命があると思います。

普段は学習支援という形で関わっている私たちですが、改めて3.11、災害について考えどう行動すべきなのか考え直せた機会でした。

防災機関や医療従事者の皆様に普段は聞けないようなお話を聞くことができ、様々な関わり方で災害と向き合っている方々がいらっしゃるのだと改めて気持ちが引き締まりました。
                            (みず)