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著書『芸術家たちの生涯』
『ほんとうのこと』
『ねむりの町』ほか

3月24日・スティーブ・バルマーの愛社

2024-03-24 | 思想
3月24日は、唯一無二の映画スター、スティーブ・マックイーンが生まれた日(1930年)だが、マイクロソフト社の元CEO、スティーブ・バルマーの誕生日でもある。


スティーブン・アンソニー・バルマーは、1956年、米国ミシガン州の自動車の街デトロイトで生まれた。父親はスイスからの移民で、フォード自動車の管理職だった。スティーブの両親はともにユダヤ系で、裕福な家庭だった。
米国では、大学進学を希望する高校生は、SAT(大学進学適性試験)を受けるが、スティーブはこの数学の試験で800満点をとった秀才だった。
大学はハーヴァードに進み、応用数学と経済学を学んだ。また、フットボールチームのマネージャーを務め、学生新聞の編集にたずさわった。学生当時、彼はハーヴァードの学生寮で暮らしたが、寮の同じ部屋で暮らしていたのが、後にハーヴァードを中退してマイクロソフト社を興すビル・ゲイツだった。
バルマーは、21歳でハーヴァードを卒業すると、家庭用品メーカーのプロクター・アンド・ギャンブルに勤務。そこで同じ部屋で仕事をしていた同僚が、後にゼネラル・エレクトリック社のCEO(最高経営責任者)になったジェフリー・イメルトだった。
バルマーはスタンフォード大学のビジネススクールに入ったが、24歳のとき、元ルームメイトのビル・ゲイツに口説かれて、初期のマイクロソフト社に入社。プログラマー出身のゲイツに対して、経営に強いバルマーは、マイクロソフトをビジネス面からサポートし、ウィンドウズを擁するマイクロソフト社を世界企業に育て上げた。
42歳で同社社長となり、2000年1月、43歳のとき、ビル・ゲイツの後を受け、CEOに就任。以後、2014年2月、57歳で退任するまでCEOの職にあった。同年、バスケットボールNBAのロサンゼルス・クリッパーズを買収、オーナー業に乗りだした。


ウィンドウズのマイクロソフト社は、ビル・ゲイツが高校時代の友人、ポール・アレンと興した会社だが、彼ら二人の創業者のソフト面の功績もさることながら、マイクロソフト社を大きく成長させる上で、バルマーの経営戦略面での寄与も大きかった。


「水爆を落としてでもアンドロイドをつぶしてやる」と叫んだアップルのスティーブ・ジョブズもそうだったけれど、バルマーの唯我独尊的な愛社精神と、排他的なライバル敵視は強烈で、彼はいくつも名言を吐いている。


「わたしの子どもたちは、多くの面で、ほかの子どもたちのようにおろかな行いをするが、すくなくともこの一面に関しては、わたしは子どもたちにちゃんと言い聞かせてある。グーグルを使うな、アイポッドを使うな、と。(My children - in many dimensions they're as poorly behaved as many other children, but at least on this dimension I've got my kids brainwashed: You don't use Google, and you don't use an iPod.)」(同前)


「グーグルはまともな会社ではない。あれはトランプのカードで建てた家だ。(Google's not a real company. It's a house of cards.)」(同前)
(2024年3月24日)





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