Mars&Jupiter

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チェリビダッケのアントン・ブルックナーの交響曲第8番ハ短調を聴きながら三枚町から小机駅まで歩く

2010-08-08 22:55:58 | アントン・ブルックナーの作品
昨日は三枚町から小机駅まで歩きました。
途中聴いたのはブルックナーの交響曲第8番ハ短調である。
交響曲第8番ハ短調は1890年に作曲された。
聴いたCDはノヴァーク版に基づくセルジュ・チェリビダッケ指揮、
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
第一楽章アレグロ・モデラートは、ヴァイオリンのトレモロと、
ホルンの持続音のもとでヴィオラが第一主題を奏でて始まる。
このテンポはとても遅くいかにも1990年代のチェリビダッケらしい。
ヴァイオリンで奏される第二主題はゆったりとした優しい感じ。
弦のピチカートに乗ってホルンと木管楽器によって第三主題が奏される。
展開部では第一主題から始まり、各主題が展開されていく。
ゆったりとしたテンポでありながら、そこには抑制と緊張がある。
11分あたりのティンパニが少しずつ盛り上げていくところはいい。
18分あたりの緊張感のある盛り上がりも爽快である。
最後は弦楽器中心に音型が繰り返され静かに終わる。
第二楽章スケルツォ:アレグロ・モデラートは、三部形式である。
弦楽器によって歌うような旋律が朗々と奏され、
やがて金管楽器も加わり華やかな感じになり、
打楽器も加わり荒々しさも加わって盛りあがって終わる。
この主題が変形されながらも繰り返され、
時には寂しげな表情をも見せながらも、
最後は華やかに盛り上がって終わる。
中間部のトリオはロマンティックな旋律で、
憧れや希望を感じさせ、輝かしい感じの明るさがある。
そして最初の主題が再び現れて最後は華々しくそして力強く終わる。

第三楽章アダージョ:「荘厳にゆっくりと、しかしおそすぎずに」は、
弦楽器のみでゆったりと始まる旋律は厳かであり、
そのあとにコラール風の旋律とあわせて美しい第一主題を形成する。
第二主題はチェロで始まり、金管楽器が神秘的でやや重々しい旋律を奏す。
この二つの主題を中心に音楽は展開されていくが、壮大な美しい楽章である。
チェリビダッケのテンポはゆっくりで35分という演奏時間である。
これほどの遅さはないかもしれないが、普通に聴けるところが凄い。
第四楽章フィナーレ:「荘厳に、速くなく」は、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器が行進曲風のリズムを刻み、金管楽器が勇ましい主題を奏でる。
そしてホルンと弦楽器によってコラール風の第二主題が奏でられ、
第三主題も奏され、展開部に入り、対位法的な展開も見られる。
第一主題が勢いをつけて奏され、再現部に入り、それぞれの主題が現れる。
コーダは壮大な感じで第一主題を奏で、最後堂々とした感じで終わる。
チェリビダッケ盤は第四楽章でも第三楽章同様に演奏時間が32分もかかる。
ミュンヘン・フィルの金管楽器と打楽器の凄さを感じながら、
ケンペもミュンヘン・フィルとで交響曲第8番の録音を
残してくれたらよかったのになあとも思ってしまうのであった。

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