Mars&Jupiter

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アグスティン・バリオスのドン・ペレス・フレイレを聴きながら横浜から和田町駅まで歩く

2008-07-02 04:51:09 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は横浜から和田町駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1885年パラグアイ生まれのバリオスの作品。
アグスティン・バリオスは、7歳の頃から父にギターを習い、
首都アスンシオンでギターと音楽の基礎を学んだようだ。
その後ブエノス・アイレスなどラテンアメリカの各地を回り、
1930年半ば前後にはヨーロッパ各地も回り演奏活動を行ったが、
当時はヨーロッパに人たちからは、あまり評価されなかったようだ。

CDの1曲目のカアサバーはパラグアイ民謡で、
マクファーデンの編曲によるものだがなつかしい感じでいい。
ドン・ペレス・フレイレはタンゴということだが、
ショーロを思い起こさせるようなゴキゲンな曲だ。
しみじみとした古いペダルという曲など小品が続く。
熱帯ワルツもロマンティックな曲である。
アラベスクは古典風な速い曲で、少し哀愁が漂っている。
エスカラとプレリュードもワルツ練習曲は、古典風で、
続くイ調の練習曲、未完の練習曲は聴いているとソルを思わせる。
扇の国は3拍子系のしっとりとしたロマンティックな曲だ。

ファビニアーナは、軽快な部分と中間部のしっとりした部分の対比がいい。
タンゴ第2番は明るい感じで、ショーロを思わせ楽しい曲だ。
君の面影はワルツの曲で、軽快さと感傷的な部分の対比がいい。
そのあとのスペインの伝説、スペイン風奇想曲は、
文字通りスペイン的な魅力あふれた曲である。
アレグロ・シンフォニコは軽快で田園風の曲。
「邪悪な光」は弾んだリズムによる旋律と
ロマンティックな旋律が対照的でいい。

イ短調のメヌエットは、古典的かつ爽やかな部分がいい。
ウルグアイのエスティーロは、古典風でありながら、
スペインの民族風の音楽が融合した感じである。
この小品集の中で「グァラニー舞曲」は個人的に印象に残っている。
弾むようなリズムの音楽と、明るい曲調がいい短い曲である。
なおグァラニーとは先住民族の一部族の呼称である。
タランテラは、舞曲風の作品で終わりを飾るのにふさわしい。
華やかな部分と感傷的な部分、そしてギターの技巧が映える曲だ。
こうしてみると中南米はギター音楽の宝庫ともいえる。
今回バリオスの曲を最後に紹介したところで、
器楽曲・室内楽曲の中南米編を終わりにしたい。

なお、今回とりあげた器楽曲・室内楽曲の中南米編に関する
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/chamber-music-cd-latin.html
を参考にしていただければ幸いです。

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