そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

野党4党と市民連合の共闘が民主主義の回復の試金石になる

2016-06-10 | 民主主義
参議院選挙が視野に入ってきた。主権在民という憲法で定められたことが、システム上の問題で機能していない。あるいは時の権力者が自らに有利に政治を動かし、都合よく変えてきたためと言える。
大きな問題は衆議院を小選挙区制にしたことである。少数意見がなくなってしまい、政党が単一化するからである。ある政党のすべてを支持したわけではないが、すべてが支持されたという結果になってしまうことである。そして公約として掲げた政策を選挙が終われば平気で反故にする。これでは国民はたまったものではない。当選した議員に文句は言えない。それをいいことにして、政党代表として議席をもらった議員でも除名されても平気で居座る。政党に議席を返した議員を見たことがない。

安倍晋三はこうした矛盾を巧みに利用している。選挙に不利なことは選挙期間中は触れもしない。アベノミクスと命名した経済政策で、不況に苦しむ国民に幻想を抱かせて、票を集める作戦が成功している。選挙後は隠していたことに取り組むのである。
異次元の金融緩和で、国が買い貯めた国債はすでに260兆円にもなっている。額面が存在するので負債と計上されないが、隠れた負債である。そのうち税収が増えるという見込みはで増えた21兆円を強調するが、実体はメガバンクがバブル期にお世話になった分の返済が始まったに過ぎない。安倍の経済政策とは無縁のものである。アベノミクスは破たんしているが、この男はそれを強調する。嘘である。。
2012年の総選挙で自民党は、原発に頼らない電源政策を掲げていたが国民が忘れたころに、ベースロード電源にするとして、原発再開への道を開いている。公約などどこ吹く風と、平気で安倍晋三は嘘をつく。
私の地方には北海道自民党の代表(委員長だったか)の地盤であるが、彼は大声でTPP絶対参入しないと連呼していた。多くの農民はそれを信じたのであろうか、当地ではトップの票を得ている。ところが安倍晋三は私は言ってませんというのである。公約は国民に対する約束であろうが、平気で反故にする。
政策として全く掲げていなかった、特定秘密保護法や国家安全保障局の設置や武器輸出の解除は、これまで日本にはなかった政策の転換である。このことは国民に何も問うてはいない。
極めつけは、集団的自衛権行使容認である。個別的自衛権の容認まで国会は20年の時間をかけているが、それを根底から変える行為=憲法違反であるが、閣議決定して1年で強行採決をするのである。安倍晋三ならやりかねないと、よく読めば公約に書かれていなくもないが、明確にはされていなかった。
その他、消費税や辺野古新基地建設や欠陥機のオスプレイの購入や教育基本法の曲げた実行や防衛予算の大幅な増加などあるが書ききれない。これらはすべて国民の信を問うていない。これが民主主義とはとてもじゃないがいえるものではない。

安保関連法の廃止やTPPの阻止や原発再稼働阻止など最も大きなことに特化して、野党4党と市民連合が共闘を組むことは、死に票を減らす意味もあるが、こうした安倍政権の一連の動きを止める意味で注目したい。主権在民という最も素朴な民主主義の回復がこの参議院選挙で問われている。

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